SEO
公開日2024年1月9日
更新日2024年09月27日
SEOに強いオウンドメディアの作り方とは?Webメディア構築や運用時のポイント
甲斐龍之介
SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動。
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オウンドメディアとは、自社が「保有する(owned)」「メディア(media)」で、一般的には自社で運営するブログや情報サイトを指すことが多いです。
SEOのためのメディアという意味で「SEOメディア」と呼ぶこともあります。
また、サテライトサイトやメディアECも、ものによってはオウンドメディアに該当するでしょう。
当ブログ「Nobilistaブログ」も、弊社が提供している検索順位チェックツールNobilistaのオウンドメディアといえます。
ただし、本来メディアとは、ブログだけを指す言葉ではありません。
情報媒体や伝達手段という意味から、自社が持つSNSアカウントやメルマガなどもオウンドメディアに含まれる場合があります。
そんなオウンドメディアですが、はじめたものの、うまくいかないケースが多いようです。
ということで、今回のNobilistaブログでは、オウンドメディアでSEOが重要な理由や実施すべきSEO対策についてお話しましょう。
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Webライターの見つけ方と採用後のマネジメントのやり方とは?高品質な記事を納品してもらうためにできること
オウンドメディアでSEOが重要な理由
オウンドメディアには、本来以下のような効果が期待できます。
- より多くの人に商品やサービスを知ってもらえる
- サービスサイトやECサイトへの送客につながる
- 検索経由で潜在顧客の発掘・集客ができる
- 記事から顧客の育成・アプローチができる
- ブランドの雰囲気・イメージをユーザーに伝えられる
しかし、ただオウンドメディアを作るだけでは、これらの効果は得られません。
そこで重要となるのが「SEO」です。
オウンドメディアにSEOが必要な理由を見てみましょう。
検索エンジンがより正確に認識してくれる
SEOとは、検索結果(広告を除いた自然検索)の最初にコンテンツを表示させるための、さまざまな工夫を指します。
一般的には、上位表示するための手法・テクニックの印象が強いでしょう。
ただし、厳密にいうとそれは間違いです。
SEO(Serch Engin Optimaization)を日本語に訳すとその理由がわかります。
日本語では「検索エンジン最適化」。
要するに、検索エンジンが認識しやすいよう、Webサイトに適した形にすることという意味です。
では、なぜ検索エンジンに認識してもらいやすくする必要があるのでしょうか。
それは、人間と検索エンジンが見ているものが異なるからです。
いま、あなたの目の前には、このような画面が見えていると思います。
タイトルや見出し、画像、テキスト、リンク、太字や箇条書きもあります。
一方、検索エンジンが見ているものは、以下です。
検索エンジンは、このような特殊な文字列でWebサイトを理解しています。
人間のように、視覚的に、何がどこにあるかを把握しているわけではありません。
だからこそ、少しでも検索エンジンが理解しやすいWebサイトにする必要があります。
それこそが、SEOです。
クオリティの高いオウンドメディアを作っても、SEOが不十分だと、検索エンジンがうまくサイトを認識できないため、正しい評価も受けられません。
もちろん、上位表示もできないでしょう。
だからこそ、オウンドメディアにSEOは欠かせないのです。
SEO対策とは?初心者にもわかりやすく上位表示の基本的なやり方を解説
より多くの人の目に見てもらえる(クリックされる可能性が高まる)
検索結果の上位に表示されるほど、クリックされる可能性は高まります。
つまり、より多くの人にオウンドメディアを見てもらえるということです。
商品やサービス、ブランドの認知拡大を目的としている場合。
検索順位にかかわるSEOは、非常に重要といえるでしょう。
以下は、日本における検索順位別のクリック率(CTR)です。
検索順位 | クリック率 |
1位 | 13.94% |
2位 | 7.52% |
3位 | 4.68% |
4位 | 3.91% |
5位 | 2.98% |
6位 | 2.42% |
7位 | 2.06% |
8位 | 1.78% |
9位 | 1.46% |
10位 | 1.32% |
seo Clarity “CTR Research Study” (2021)
厳密にいうと、クリック率は検索キーワードごとにも変わります。
それでも、上位であればあるほど、クリックされる傾向は変わりません。
また、ひとつ順位が落ちただけでも、クリック率に大きな差が出るキーワードもあります。
どれだけの人にオウンドメディアを見てもらえるか。
これを左右するSEOもまた、重要といえるでしょう。
SEO検索順位とクリック率(CTR)の関係とは?1位と2位や1ページ目と2ページ目のアクセス数の差は?
オウンドメディアの成果を高められる(獲得利益の増加)
オウンドメディアを見る人が増えるほど、成果につながる確率もまた高くなります。
つまり、SEOはオウンドメディアの成果をも左右するのです。
「やっても意味がない」という声もありますが、実際に高い利益を獲得しているオウンドメディアの成功事例を見てみましょう。
たとえば、以下は弊社が運用・サポートしているオウンドメディアです。
コンテンツSEOとは?やり方・手順や施策事例、メリット、便利ツールを解説
約1年半ほどで、ページビュー数が4,000PVから15万PV超え。
さらに、コンバージョン数が8件から400件超えとなりました。
このように、SEOはオウンドメディアの成果を大きく変えます。
ただし実行する場合、正しいSEOでなければなりません。
間違ったSEOでは意味がない、ということをよく覚えておきましょう。
なお、現在弊社では「SEOの無料相談」を承っています。
SEOに関する不安や悩みのあるサイト様は、お気軽にご相談ください。
独自のノウハウやこれまで培ってきた経験をもとにお答えします。
担当する者は、SEOツールの開発や上場企業・公的機関のWebマーケティング・SEOコンサルに携わってきたスタッフです。
まずは「SEO無料相談・サポート窓口」のご相談フォームよりお問い合わせください。
オウンドメディア戦略設計時のSEO対策
オウンドメディアを立ち上げる前にやるべきSEOは、たとえば以下です。
昨今のSEO対策は、オウンドメディアの中身を重視する傾向にあります。
つまり、どのようなオウンドメディアにするかを考える戦略・設計段階で、すでにSEOの戦いは始まっているのです。
それでは、それぞれのSEO施策についてくわしく見ていきましょう。
コンテンツテーマの検索需要を調べる
オウンドメディアのテーマに沿ったSEOキーワードを設定しましょう。
SEOキーワードとは、検索する際に入力されている単語や複数のワードです。
当Nobilistaブログであれば、SEOやWebマーケティングという語が当てはまるでしょう。
キーワードが明確になることで、検索需要を調べることができます。
そもそも、発信したいテーマに対して検索する人がいなければ、検索経由で人が訪れることはありません。
キーワードの検索ボリューム数などを参考に、検索をおこなうユーザーがいるか事前に確かめましょう。
SEOキーワードの考え方や選定方法は、以下の記事をご覧ください。
SEOキーワード選定のやり方とは?初心者に役立つ無料ツールや手順を解説
ターゲットユーザーを明確にする
ターゲットユーザーとは、オウンドメディアを見てほしいユーザー。
つまり、商品やサービスを売りたいといった、オウンドメディアの目的を達成してほしいユーザーのことです。
ターゲットユーザーが変わると、記事の書き方や必要な情報も変わります。
たとえば[トースト アレンジ レシピ]というキーワードで記事を書くとしましょう。
同じテーマでも、ターゲットユーザーが一人暮らしの若者と子どものいる家庭であれば、これだけ記事の内容が変わります。
一人暮らしの若者 | 子どものいる家庭 |
・手軽な節約レシピ ・材料費や調理にかかる時間も記載 ・女性向けの場合はカロリーなども記載 ・食パンの保存方法にも触れる ・食パン大量消費レシピ | ・子どもが喜ぶレシピ ・子どもの栄養価を考えたレシピ ・子どもと一緒に作れるレシピ ・おやつに食べられるスイーツ系のレシピ |
ターゲットユーザーが明確であれば、オウンドメディアの差別化や記事の構成案も考えやすくなりおすすめです。
SEO記事構成案の作り方とは?プロットを作るコツや初心者におすすめのテンプレート
競合サイトとの差別化戦略を立てる
競合サイトとどう差別化するかも、併せて考えましょう。
差別化とは、要するに他サイトにはない、唯一無二の価値を持つことです。
実際、似たようなオウンドメディアを作っても、検索エンジンからは評価されません。
変わり映えのない記事を再度、ユーザーが見る必要はないからです。
この問題に対処するために、今回のアルゴリズムのアップデートでは、独自コンテンツを持つサイトをより積極的に表示するよう変更を実施しました。
引用:Google – 独自コンテンツをより高く評価するために
さらに、上位表示の席はつねにライバルとの奪い合いになります。
昨今はとくに、SEOが当たり前におこなわれる時代です。
どこのオウンドメディアでも、質の高い記事を作ろうとするでしょう。
そのため、唯一無二の価値を持たなければ、すぐ上位表示の座は奪われます。
差別化には、まずどのような競合サイトがあるのか調査が必要です。
そのうえで、自社ではどのような差別化ができるか考えましょう。
- ユニークな視点や切り口で、個性的な記事を作る
- 自社のノウハウやデータを積極的に活用する
- オリジナルの画像や図を制作し、わかりやすさを重視する
アイデア次第でさまざまな差別化の方法があります。
そのなかで、実現かつ継続可能なものを選びましょう。
競合サイト順位比較ツール|分析方法と無料調査、ライバルサイトの見つけ方も解説
オウンドメディアのSEOにかかるリソースを把握しておく
オウンドメディアでよくある失敗例が、リソース不足による頓挫です。
ほかの業務が忙しく、担当者が継続できなくなったり、思った以上に運営コストがかかり、放置されるなど。
このような理由で更新が止まるオウンドメディアは、少なくありません。
そうはならないよう、かかるリソースを事前に把握しておきましょう。
たとえば、記事の執筆にかかるコスト。
ただ記事を書くだけであれば、正直なところ、いくらでもコストを抑えることはできます。
しかし、現在上位表示するには、質の高い記事が欠かせません。
質の高い記事を書けるWebライターを採用するには、ある程度のコストが必要です。
そして、SEOの効果が出るまでには、4か月~1年以上と時間がかかると考えましょう。
つまり、その間ずっとコストを割き続けられるか。
これもまた、考えなければなりません。
この、かかるリソースの把握におすすめなのがKPIツリーの作成です。
KPI(重要業績評価指標)とは、簡単にいうと達成したい目標値や指標です。
たとえば「アクセス数を月間1万PVにする」であれば、KPIのよくある例でしょう。
その各KPIを細分化し、図式化したのがKPIツリーです。
KPIの考え方とKPIツリーの作り方は、以下の記事をご覧ください。
SEO対策のKPI設定の手順と指標を紹介!オウンドメディアのKPIツリーの作り方とは?
オウンドメディア構築時のSEO対策
次に、オウンドメディア構築時に意識したいSEO対策を紹介していきます。
- オウンドメディアはサブディレクトリ推奨
- わかりやすい、シンプルな構造にする
- カテゴリー分け
- パーマリンクの設定
- 回遊性を高める内部リンクの設置
- 自己参照canonicalの設定
- レスポンシブデザインの採用
- ページ速度とコアウェブバイタル指標のチェック
- 常時SSL化(https化)の導入
- カスタム404エラーページを作成
- 構造化データ(スキーマ マークアップ)の作成
- ソーシャルメディアボタンを設置
- 構築完了後はサイトマップを送信
ほとんどが、クロールやインデックスに関するものです。
新規のサイトやページを検索結果に表示させるには、まずクロールとインデックスというステップを踏む必要があります。
クロールとインデックスがされなければ、検索結果に表示されることはありません。
本来はいずれも、検索エンジンが自動でおこなってくれるものです。
ただ、少しの工夫でクロールやインデックスを促すことはできます。
クロールとインデックスについて理解したところで、あらためてオウンドメディア構築時のSEO対策を見ていきましょう。
インデックスとは?SEOとの関係や確認方法、登録方法を解説
オウンドメディアはサブディレクトリ推奨
オウンドメディアは、サービスサイトやECサイトのサブディレクトリ(下層)での構築をおすすめします。
サブディレクトリなら、上層のSEO評価を引き継ぐことができるからです。
サブドメイン・サブディレクトリとは?どっちがSEOに有利?違いやメリット・デメリット、使い分けのやり方を解説
わかりやすい、シンプルな構造にする
わかりやすく、シンプルな構造のオウンドメディアを意識しましょう。
目安としては、オウンドメディアのトップページから「3~4クリック以内」にすべてのページにたどり着ける階層レベルが理想です。
サイト構造は、クロールのしやすさに関係します。
あまりにも構造が複雑だったり、階層が深かったりすると、クローラーがたどり着かず、最悪ページを認識してもらえない可能性もあります。
オウンドメディア全体を俯瞰して、構造や階層をあらためて確認しましょう。
Webサイト設計のやり方とは?手順やポイント、サイト形態別の理想的な構造図をご紹介
カテゴリー分け
扱うテーマが広ければ、事前にカテゴリー分けもおこないましょう。
記事が増えても、カテゴリーで整理されていれば、検索エンジンも問題なく認識できます。
また、カテゴリ名を読み取って、記事の内容を理解するヒントにする場合もあるようです。
そのため、カテゴリ名にはキーワードを盛り込むようにしましょう。
なお、カテゴリー分けは構築前がおすすめ。
後になるとURLが変わる可能性があり、リダイレクトなどの手間がかかるからです。
詳しいカテゴリー分けの方法は以下の記事をご覧ください。
ブログ記事のカテゴリー分けの方法とは?やり方のコツや事例を解説
パーマリンクの設定
パーマリンクは、設定によって独自の単語に変更することができます。
この設定は、事前におこなうようにしましょう。
一度URLを設定すると、よほどの理由がない限りURLは変えられません。
SEOの評価は、URLに紐づいているからです。
つまり、URLを変更した時点で、これまでのSEO評価はなくなると考えましょう。
パーマリンクの設定方法は、以下の記事をご覧ください。
パーマリンクの意味とは?決め方やWordPressのおすすめ設定方法、SEO上の注意点
回遊性を高める内部リンクの設置
クロールをおこなうクローラーは、リンクをたどってページ間を移動します。
そのため、利便性の高い内部リンクを設定しましょう。
なお、内部リンクはテキストリンク以外にも、さまざまなものがあります。
- ロゴやバナーといった画像リンク
- グローバルナビゲーション
- パンくずリスト
- 関連ナビゲーション
内部リンクとは?SEO効果の高い張り方コツやチェック項目、多すぎるとどうなる?
自己参照canonicalの設定
Googleも推奨する自己参照canonical。
まずは、canonicalが何か説明しましょう。
canonical(カノニカル)とは、内容が同じ、または似ている重複ページがある際に、代表としてインデックスする正規ページを手動で伝えるものです。
ちなみに、正規ページを選ぶ一連の操作は「正規化」と呼ばれます。
URLの正規化は、本来検索エンジンが自動でおこなうものです。
その精度は高く、基本的に望むページが選ばれますが、つねにそうとは限りません。
そして、自己参照canonicalとは、自分自身を正規ページと伝えること。
つまり、本来は重複ページ内に正規ページを示すcanonicalタグを設置するところを、正規ページ内にあえて自分自身を示すcanonicalタグを設置することをいいます。
重複ページは、気づかない間に作られていることが多いです。
けれども自己参照canonicalを事前におこなっていれば、すでに正規ページを示しているため、重複ページがインデックスされることはありません。
このような理由から、自己参照canonicalは推奨されています。
canonical(カノニカル)とは?設定方法や書き方、重複URLの正規化によるSEOへの影響
レスポンシブデザインの採用
スマホなどのモバイル端末で使いやすいことも、SEOでは評価されます。
このとき、最優先に考えたいのがレスポンシブデザインです。
レスポンシブデザインとは、ユーザーの画面に合わせて、表示を自動で適切なサイズに切り替えるデザイン手法のこと。
大手検索エンジンのGoogleも、このレスポンシブデザインを推奨しています。
レスポンシブデザインの実装方法は、以下をご覧ください。
レスポンシブデザインとは?作り方のコツやCSS実装方法、テンプレート・参考サイトを紹介
ページ速度とコアウェブバイタル指標のチェック
オウンドメディアの使い心地も、SEOに影響を与える要素です。
たとえば、ページの表示速度はわかりやすい例でしょう。
どれくらい自サイトがユーザビリティに優れているか。
このとき指標となるのがコアウェブバイタル(Core Web Vitals:ウェブに関する主な指標)です。
Googleが発表した指標なので、非常に信頼できます。
コアウェブバイタルをすべてクリアできているか、オウンドメディア構築の段階で確認しましょう。
コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?対策や改善方法、評価を計測するツールを紹介
常時SSL化(https化)の導入
常時SSL化(https化)もまた、SEO要素のひとつです。
常時SSLとは、通信時にデータを暗号化するもの。
おもに、セキュリティ対策として利用されます。
自サイトが常時SSL化されているかどうかは、URLの先頭を見ましょう。
URLのはじまりが「https」と「s」がついていれば、常時SSL化されている証拠です。
常時SSL化の具体的な導入方法は、以下の記事をご覧ください。
常時SSL化(https)はSEOに効果あり!検索順位との関係性やSSL化されていないサイトがどうなるのか解説
カスタム404エラーページを作成
404エラー(NotFound)ページは、間違ったURLやページが削除されたなど、無効なURLにアクセスした際に表示されるページです。
このとき、オリジナルのエラーページを出すこともできます。
それが、カスタム404エラーページです。
トップページや関連ページへの誘導リンクの記載。
サイト内検索ボックスやお問い合わせフォームの設置。
このような、ユーザビリティを意識したエラーページを作成しましょう。
ユーザーの離脱を回避できる可能性があります。
また、Googleもカスタム404エラーページの作成を推奨しています。
ほかにも、ユニークなカスタム404エラーページには、求めるものが見つからなかったストレスやマイナスな印象を軽減する効果もあります。
たとえば、クロネコヤマトのカスタム404エラーページを見てみましょう。
黒猫を探すゲームが始まる、ユニークなエラーページです。
画像:クロネコヤマト
もちろん、それだけではありません。
サイトマップやサイト内検索のできるボックス、無効なリンクを報告するお問い合わせフォームへのリンクも記載されています。
ユーザーの心理と利便性を考えた、非常に優れたカスタム404ページといえるでしょう。
404エラー(Not Found)の意味とは?エラーの原因や解決方法、対処方法を解説
構造化データ(スキーマ マークアップ)の作成
検索エンジンが人間とは違う形でWebサイトを理解している、という話はすでにしました。
その理解をさらに助けるのが、構造化データ(スキーママークアップ)です。
意味が付与されたタグのセットがあり、そのなかに自サイトの情報を入れWebサイトに追加すると、検索エンジンがタグと情報を紐づけて、意味まで理解できるようになります。
構造化データ作成のメリットは、検索エンジンの理解を助けるだけではありません。
検索結果への表示が豪華になる「リッチスニペット」も他サイトとの差別化となり、注目すべき点です。
▼カテゴリ名のリッチスニペット
▼レビュー・金額のリッチスニペット
構造化データとは?SEOに影響のある種類一覧やマークアップ支援ツール、テストツールを紹介
ソーシャルメディアボタンを設置
SNSへの拡散のしやすさも意識しましょう。
たとえば、SNSへのシェアが簡単にできる、ソーシャルメディアボタンの設置はその代表です。
画像:BACKLINKO
SNSで拡散されることが、直接SEOに関係するわけではありません。
ただ、シェアされることでより人の目に触れ、アクセスしてもらえる可能性が高まるという点では、間接的なSEO効果が期待できます。
SNSはSEOに効果がある?Twitter運用による拡散・流入の影響とは
構築完了後はサイトマップを送信
オウンドメディアが完成したら、GoogleサーチコンソールからXMLサイトマップを送信しましょう。
XMLサイトマップは、クロールしてほしいページURLを伝えられるリストです。
すでにお話したとおり、検索結果への表示には、クロールとインデックスが欠かせません。
クロールを促すためにも、サイトマップ送信はかならずおこないましょう。
Googleサーチコンソールでサイトマップ登録・送信方法とは?エラーの解消や確認方法、更新方法も解説
オウンドメディア運用時のSEO対策
続いて、オウンドメディア運営時のSEO対策を見ていきましょう。
- キーワード選定とグルーピング
- 選定したSEOキーワードを記事に入れる
- 質の高い記事を意識する
- YMYLテーマは監修や執筆を専門家に依頼する
- HTMLタグは正しく使う
- 画像は圧縮ツールで軽量化する
- 外部メディアを使って流入経路を増やす
- 記事を表す端的なURLの設定
以下の記事では、SEOライティングの方法をステップごとに紹介しています。
紹介している手順に沿って記事を書けば、知識がなくてもSEOライティングができるような内容なので、ぜひこちらも参考にされてください。
SEOライティングの基礎とは?初心者向けに書き方やコツ、手順を紹介
キーワード選定とグルーピング
各記事を執筆する際もまた、キーワード選定をおこないましょう。
とくに以下のキーワードは、どのような内容の記事を書くかのヒントとなります。
このとき、かならず同じ検索意図を持つものは、グルーピングをしてください。
検索意図が同じキーワードを別々に対策すると、似たような記事を作ってしまうからです。
また、オウンドメディアをはじめたばかりの頃は、検索ボリューム数が少なく、競合が少ないロングテールキーワードからの対策をおすすめします。
この時点でビッグキーワードでの上位表示は、まず難しいと考えましょう。
ビッグキーワードはコンテンツ数が多かったり、被リンクやサイテーションといった外部評価の高いサイトが上位表示する傾向にあるからです。
ロングテールSEOとは?メリットや対策キーワードの見つけ方・選び方を紹介
選定したSEOキーワードを記事に入れる
選定したキーワードは、最低1個以上、記事に含めましょう。
筆者の体感では、検索ボリューム数の少ないキーワードほど、キーワードの有無が大きく影響しているように思えます。
ただし、キーワードの数はどれくらい入れるべきかを気にする必要はありません。
まったく入っていないのが問題というだけです。
どこにキーワードを入れるべきかは、以下の記事を参考にされてください。
SEOキーワードの入れ方とは?検索キーワードの設定方法と確認ツールを紹介
質の高い記事を意識する
ただ記事を量産するだけでは、意味がありません。
検索エンジンは、質の高い記事を評価するからです。
Googleの公式資料では、質の高い記事を以下のように定義しています。
- ユーザーの検索目的がすぐに達成される(例:わかりやすく簡潔など)
- 検索ユーザーに絶対に不利益を与えないとわかる(例:安全性・信頼性が高いなど)
- そのコンテンツにしかない特別な価値を持つ(例:権威性がある、経験談など)
まず、記事で有益な情報を提供し、ユーザーに満足してもらう。
そこで築かれる信頼によって、はじめて紹介する商品やサービスに目を向けてくれる。
この信頼関係が、オウンドメディア成功における大前提です。
あらためて、質の高い記事とはどういったものか考えてみましょう。
良質なコンテンツとは何か?Googleの定義や作り方のポイントを解説
YMYLテーマは監修や執筆を専門家に依頼する
オウンドメディアのテーマがYMYLジャンルの場合、専門家の監修や専門知識のあるWebライターへの依頼を検討しましょう。
YMYL(Your Money or Your Life)とは、人生に大きな影響を与えるテーマです。
たとえば、お金や健康に関するテーマはYMYLジャンルといえます。
YMYLジャンルで上位表示するには、高い水準でE-E-A-Tをクリアしなければなりません。
E-E-A-Tは、以下の頭文字です。
- 経験(Experience)
- 専門性(Expertise)
- 権威性(Authoritativeness)
- 信頼性(Trust)
このE-E-A-T対策のひとつが、専門家の記事執筆や監修依頼と考えられています。
各E-E-A-Tの対策方法は、以下の記事をご覧ください。
E-E-A-Tとは?Googleが重要視するSEO最重要評価基準を高める施策を解説!
HTMLタグは正しく使う
HTMLタグは、正しい形で使いましょう。
オウンドメディア運営時に使う、代表的なHTMLタグはたとえば以下です。
- metaタグ(titleタグ、meta description、nofollow、noindex)
- 見出しタグ:hタグ(h1、h2、h3)
- aタグ(内部リンク、外部リンクの発リンク:OBL)
- リストタグ(ulタグ、olタグ)
- 引用タグ(blockquote、q、cite)
- 強調タグ(strongタグ、bタグ、emタグ)
- altタグ(代替テキスト)
それぞれのHTMLタグごとに、SEOでの正しい使い方があります。
あらためてタグのルールを確認しておきましょう。
SEOに効果的なHTMLタグの書き方とは?基本構造やエラーがないかチェックする方法
画像は圧縮ツールで軽量化する
画像は、圧縮ツールなどで軽量化しましょう。
ページの表示速度に関わります。
無料の圧縮ツールはいろいろとあるので、好みのものをお探しください。
筆者のおすすめは「Optimizilla」です。
ほかにもalt属性(代替テキスト)の設定など、画像にもさまざまなSEOがあります。
くわしくは、以下の記事をご覧ください。
画像SEOのやり方とは?alt属性や画像検索、サイズ、ファイル名など施策を一気にご紹介
外部メディアを使って流入経路を増やす
SNSなど外部メディアを活用して、記事がより多くの人の目に触れるよう努めましょう。
たとえば、執筆した記事をSNSでアナウンスするなどです。
検索エンジンからでないユーザーの流入も、検索エンジンは把握しています。
外部メディアの露出をきっかけに流入が増えれば、間接的なSEO効果も期待できます。
SNSはSEOに効果がある?Twitter運用による拡散・流入の影響とは
記事を表す端的なURLの設定
記事URLのスラッグは、ページを端的に表した単語を設定しましょう。
理由は、ユーザーが見て記事の内容がわかりやすいというのがひとつ。
そして、検索エンジンがページを理解する際にURLを見ているというのがひとつ。
その他、URLとSEOの関係性やURLを決める際のコツを以下で紹介しています。
興味のある方は、ぜひご覧ください。
SEOとURLの関係性とは?SEOに効果的なURLの設定方法を解説
オウンドメディアのSEO効果測定と改善方法
オウンドメディアの失敗例でこれまた多いのが、記事を放置してしまうことです。
記事を書くだけで満足してはいけません。
効果測定をおこない、成果が出ていなければ、リライトをおこないましょう。
あまりにも質の低い記事は、ほかの記事順位にも悪影響を及ぼします。
効果測定では、SEOならではの指標を継続的に追ってください。
オウンドメディアの成果を見るための、とくに重要な指標はこちらです。
- インデックス数
- キーワードごとの検索順位
SEO効果測定とは?検証のやり方や便利ツール、見るべき指標、必要な期間を解説
インデックス数
インデックス数は、Googleサーチコンソールから確認できます。
なかなかインデックスされない記事は、その原因を調べましょう。
基本的に、新規記事がインデックスされるまでにかかる時間は、数日程度です。
2週間以上経ってもインデックスされない場合は、何かしらの問題があると考えましょう。
インデックスされない主な理由は、以下です。
- クロールやインデックスに時間がかかっているだけ
- robots.txtやnoindexタグなどWebサイトの設定・記述ミス
- Webサイトの品質の問題
ただしGoogleいわく、インデックスされない理由の一番は、Webサイトや記事の品質に問題がある場合が多いようです。
くわしくは、以下の記事をご覧ください。
Googleにインデックスされない原因別の対策方法!クローラーが来ない問題の解決方法やインデックスを促進する方法
キーワードごとの検索順位
すでにお伝えしたとおり、検索順位はオウンドメディアの成果に直結する数値です。
キーワード順位の計測は、任意の検索順位チェックツールを使いましょう。
そして、とくに以下のような記事を優先的にリライトします。
- 11位~20位で停滞している記事
- 検索順位が下降傾向の記事
リライトの判断は、検索順位の推移を参考にすることが多いです。
そのため、計測ツールは、順位変動がわかりやすいものにしましょう。
たとえば、以下は弊社Nobilistaの順位推移グラフです。
さらにNobilistaでは、順位別のグラフも見ることができます。
現在、どれだけリライトが必要な記事があるか、がわかります。
このグラフのように、改善すべき記事の数がわかると記事を放置することもないでしょう。
Nobilistaについて興味のある方は、以下より詳細をご覧いただけます。
クレカ登録不要で7日間使い放題
【補足】その他の指標
オウンドメディアの成果を測る指標は、ほかにもあります。
オウンドメディアの運営に慣れてきたら、上記の数値もモニタリングしましょう。
SEO数値の変化や比較から、思わぬ気づきが得られるかもしれません。
オウンドメディアとそのSEO対策を地道にコツコツ続けるのは、想像以上に大変です。
ただし、真摯に取り組んだ分、得られるものはそれ以上に大きいといえるでしょう。
当記事をご覧になっているすべての方のオウンドメディア成功を祈っております。
記事ライティング外注時のマニュアルの作り方と具体例
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