SEO

更新日2023年07月17日

サテライトサイトとは?作り方やペナルティのリスク、見本・事例を紹介

甲斐龍之介

SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動

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SEOにおける被リンクの効果は、現在も非常に高いです。
被リンクは他のサイトから有益なサイト・ページと認められているという証拠になり、Googleもそのような信頼性の高いページを上位表示する傾向にあります

ただ、そう簡単に被リンクを獲得することはできません。
そこで便利なのが「サテライトサイト」です。

サテライトサイトとは、メインサイトとは別に立ち上げるサイトのことです。
別でサイトを立ち上げ、そのサイトにメインサイトへのリンクを張ることで、メインサイトのSEO評価アップが期待できます。

しかし、自演リンクに対する評価が年々厳しくなっており、使い方を間違えるとGoogleペナルティを受けて、サイト全体の評価を下げるリスクがあります。

そこで本記事では、サテライトサイトの作り方作る目的ペナルティのリスク見本・事例を紹介します。
サテライトサイトのメリットやリスクを理解して、上手に活用していきましょう。

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サテライトサイトとは

サテライトサイトとは、被リンク対策やターゲット層の拡大を目的として、立ち上げるサイトのことです。

そもそもサテライトとは、「衛星」という意味の単語です。
地球の周りを回る月のように、サテライトサイトはメインサイトの周りに配置して、メインサイトへ被リンクやユーザーを集めたりする役割があります。

サテライトサイトは、メインサイトと別ドメインであることもありますが、サブドメインで運用している場合もあります。
複数のサイトを作成し流入経路を増やすことで、1つのサイトで集客するよりもアクセスを増加させることが可能です。

また、サテライトサイトからメインサイトに被リンクを送ることで、被リンクが増えてメインサイトのSEO評価アップが期待できます。

被リンクとは?増やし方や獲得方法の例、SEOとの関係

サテライトサイトの目的やメリット

そもそも、なぜサテライトサイトを作る必要があるのでしょうか。
サテライトサイトを作成・運用する目的やメリットは、主に2つあります。

  1. 被リンクを獲得しメインサイトのSEO評価を高める
  2. メインサイトで獲得できない潜在ユーザーの獲得

それぞれ詳しく見ていきましょう。

被リンクを獲得しメインサイトのSEO評価を高める

1つ目の目的は被リンクを獲得し、メインサイトのSEO評価を高めることです。

サテライトサイトを作ることで、メインサイトに被リンクを送れます。
被リンクを増やすことは、当然SEO対策にもつながります。

サテライトサイトを作り、そこからメインサイトにリンクを張ることで、メインサイトの被リンクを増やすことができるのです。

注意点として、全く関連性のないサイトからの被リンクは意味がないということです。
一昔前まで被リンクの「数」が重要視されていたため、とりあえず被リンクを集めるという手法でも効果的なSEO対策でした。

ただ、現在のSEOは、被リンクの数よりも質の方が重要視されるようになっています。
そのため、メインサイトとサテライトサイトは関連性があるジャンル・テーマである必要があります。

被リンクとは?増やし方や獲得方法の例、SEOとの関係

メインサイトで獲得できない潜在ユーザーの獲得

2つ目の目的は、メインサイトで獲得できない潜在ユーザーの獲得です。
メインサイト単体では、アプローチできるユーザーにどうしても限界があります。

例えば、とある掃除機メーカーを考えてみましょう。

この時メインサイトは自社の掃除機の性能を知り、購入してもらう事を目的に運営します。
そのため、メインサイトには以下のような情報が掲載されます。

  • 製品情報
  • 独自技術
  • 機能の紹介
  • 注文フォーム
  • ユーザー・顧客の声

メインサイトに訪れるユーザーの多くは、少なくともこの掃除機の存在をすでに知っている、または興味を持っている人です。
つまり、メインサイト単体では、今すぐ掃除機の購入は考えていないけれど、将来購入するかもしれないユーザーにはアプローチできません。

ここで登場するのが「サテライトサイト」です。
メインサイトではカバーできない「掃除機の選び方」や「自社他社問わない掃除機の比較」など、掃除機に関わる様々な情報を扱うサテライトサイトを作成します。

このサテライトサイトから、そもそも自社の掃除機を知らなかったユーザーと接点を持つことができるのです。
さらにメインサイトへのリンクを張ることで、集客を増やすことにつながります。

サテライトサイトのリスク

サテライトサイトを作成・運用するのはメリットだけではなく、リスクもあります。
主なリスクは以下の2つです。

  1. Googleペナルティを受けるリスクがある
  2. 作成や運用に手間と時間がかかる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Googleペナルティを受けるリスクがある

サテライトサイトは、Googleからペナルティを受ける恐れがあります。
そのため、無計画にサテライトサイトを作るのはおすすめしません。

被リンクの獲得は、SEO対策として効果的ですが、低品質な被リンクはかえってSEOでマイナス評価を受けるリスクがあります。
実際にGoogle公式でも、被リンクについて次のように公言しています。

Googleは、ウェブページの関連性を判断するための重要な要素としてリンクを使用しています。
Google検索の検索結果ランキングを操作することを目的としたリンクは、リンクスパムと見なされる場合があります。
これには、自分のサイトへのリンクを操作する行為も、自分のサイトからのリンクを操作する行為も含まれます。
リンクスパムの例としては、次のようなものが挙げられます。 

・ランキングを上げることを目的としたリンクの売買
・過剰な相互リンク(「リンクする代わりにリンクしてもらう」)や、相互リンクのみを目的としてパートナーページを作成する 
・自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成する

引用:Google検索セントラル リンクスパム

上記のようにランキング操作を目的とした被リンクは、Googleの規約違反となり、ペナルティの対象です。
ペナルティを受けると、メインサイトの検索順位の大幅低下や検索結果からの除外に繋がります。

サテライトサイトを作り、闇雲に被リンクを増やすのはSEO効果が期待できるどころか、マイナス評価の原因になってしまうので、注意しましょう。

Googleペナルティとは?解除方法や確認方法、原因と対策を解説

作成や運用に手間と時間がかかる

サテライトサイトの作成や運用には、手間がかかります。

メインサイトのアクセス増加やSEO評価を高めるためには、サテライト自体をしっかり作りこむ必要があります。
なぜなら、現在は被リンクの量よりも質が重視されているからです。

低品質なサテラライトサイトからメインサイトに被リンクを送っても、メインサイトのSEO効果はほとんど期待できません。
サテライトサイト単体で評価されて、初めてメインサイトにとって効果的な被リンクになるのです。

質の良いサテライトを作成するには、当然手間や時間がかかります。
メインサイトと並行して運用するなら、メインサイトだけの運用に比べて、2倍の手間と時間がかかってしまうことになります。

それだけ手間や時間をかけるほどサテライトサイトを作るメリットがあるかをしっかり考えてから、作成することが重要です。

サテライトサイトの見本や事例

サテライトサイトは、さまざまな企業で活用されています。
ここでは、サテライトサイトの見本や事例を2社紹介します。

  1. 株式会社弥生
  2. 株式会社ベネフィット・ワン

それぞれ詳しく見ていきましょう。

株式会社弥生

株式会社弥生は、個人事業主や小規模企業経営者向けにクラウド会計ソフトを提供している企業です。

株式会社弥生のメインサイト

株式会社弥生のサテライトサイト

同社は、サテライトサイトとして「スモビバ」というサイトを運営しています。
スモビバは個人事業主や小規模企業の経営者をターゲットに、確定申告や経理・起業に関する情報を提供しています。

確定申告や経理に関する悩みを持つ個人事業主や小規模企業の経営者の疑問や悩みを解決するのが目的です。
疑問や悩みがある経営者が「スモビバ」のページにたどり着き、記事を読み進める過程で、弥生の会計サービスに興味や関心を持ってもらうことが狙いです。

株式会社ベネフィット・ワン

株式会社ベネフィット・ワンは、企業向け福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」などを提供する企業です。

株式会社ベネフィット・ワンのメインサイト

株式会社ベネフィット・ワンのサテライトサイト

同社は、サテライトサイトとして「ボーグル」というサイトを運営しています。
ボーグルでは、働き方改革や福利厚生、人材育成などの情報を提供しています。

人事課題を解決した成功事例をサテライトサイトで数多く紹介することで、ベネフィット・ワンは人事課題を解決してくれる会社だと思ってもらうことが狙いです。
また、ボーグルは各記事の最後にメインサイトの問い合わせフォームなどに誘導し、見込み客の連絡先を入手する役割も果たしています。

最終的にベネフィットステーションというサービスに興味や関心を持ってもらい、契約してもらうのが目的です。

サテライトサイトの作り方と制作時のポイント

自社独自の商品やサービスを扱う企業にとって、サテライトサイトを作成するのはさまざまなメリットがあります。
ここでは、サテライトサイトの作り方と制作時のポイントを紹介します。

  1. メインサイトと関連性のあるテーマ・ジャンルを扱う
  2. IPアドレスを分散させる
  3. アンカーテキストを設定する
  4. ユーザーのためになる高品質なサイトを作る
  5. 定期的に更新する

1つずつ詳しく見ていきましょう。

メインサイトと関連性のあるテーマ・ジャンルを扱う

当然ですが、サテライトサイトはメインサイトと関連性のあるテーマ・ジャンルを扱いましょう。
関連性のないテーマ・ジャンルからの被リンクは不自然なリンクに該当し、SEO効果が期待できないからです。

また、たとえサテライトサイトで集客できたとしても、そのユーザーはメインサイトの顧客にならない可能性が高いです。
つまり、関連性の低いテーマ・ジャンルのサテライトサイトは作るメリットがほとんどありません。

サテライトサイトを作成する際は、基本的にメインサイトの広いテーマの中から1つのテーマに絞り込んで、そのテーマに特化するのが最も効果的です。

例えば、不動産の物件情報を扱うメインサイトを運営している場合は、サテライトサイトとして住宅の選び方に特化した情報サイトを作るといったイメージです。
サテライトサイトで住宅の選び方を紹介しつつ、最終的には住宅の契約や購入のためにメインサイトに誘導すると、自然なつながりが作りやすくなります。

集客もしやすく、SEO効果が出やすいので、メインサイトと関連性のあるサイトを立ち上げるようにしましょう。

IPアドレスを分散させる

メインサイトとサテライトサイトのIPアドレスは分散させることが大切です。
IPアドレスとは、スマホやPCなど、ネットワーク上の機器に割り当てられているネット上の住所のようなものです。

メインサイトとサテライトサイトのIPアドレスが同じ場合、Googleから同じ人物が運用しているサイトと認識される可能性があります。
Googleが同じ人物によるサイトと判断すると、メインサイトが被リンクを獲得しても、自演リンクと認識され、評価を得られにくい傾向にあります。

そのため、サテライトを作成する際は、メインサイトとは別のIPアドレスを使用する必要があるのです。

IPアドレスは、通常「111.222.333.444」のように12個の数値で構成されています。
IPアドレスを設定する際は、メインサイトのIPアドレスの前半3つ(111.222.333)を異なるものにする必要があります。

メインサイトと別のIPアドレスを使うためにも、別のサーバーを利用するのが望ましいでしょう。

アンカーテキストを設定する

メインサイトのリンクを載せるときは、ユーザーにわかりやすいアンカーテキストを設定することが重要です。
アンカーテキストとは、URL(リンク)に設定されているテキストのことです。

単にメインサイトのURLを記述しただけでは、ユーザーがどんなページのリンクなのか判断できません。
中にはどんなページのリンクかわからないため、クリックすること自体ためらうユーザーもいます。

URLにわかりやすいアンカーテキストを設置すれば、記事を読んでいるユーザーにリンク先がどんなページなのかを伝えることができます。

アンカーテキストとは?SEOに最適な書き方や役割を解説

ユーザーのためになる高品質なサイトを作る

サテライトサイトは、ユーザーのためになる高品質なサイトを作る必要があります。

そもそもサテライトサイトは、メインサイトの補助的な役割がありますが、ユーザーに役立つ高品質なサイトを作れば、SEOや集客の面で様々なメリットがあります。
また、前述したとおり、現在のSEOでは被リンクの量よりも質が重視されています。

つまり、低品質なサテライトサイトから、いくらメインサイトの被リンクを張ったところでSEO効果は期待できないのです。

つまり、低品質なサテライトサイトから、いくらメインサイトの被リンクを張ったところでSEO効果は期待できないのです。
被リンクによってメインサイトのSEO評価を高めるには、サテライトサイト自体、SEOで評価されている必要があるのです。

サテライトサイトを作成する場合は、ユーザーの利便性を考慮して、本気で作りこむ必要があります。

良質なコンテンツとは何か?Googleの定義や作り方のポイントを解説

定期的に更新する

サテライトサイトも定期的にコンテンツを更新するようにしましょう。
なぜなら、更新が止まり放置されたサイトは、次第に評価が下がってしまうからです。

Googleはサイトの更新頻度を見ており、更新頻度が低いサイトは情報が古いと認識されます。
情報が古いとユーザビリティが低下してしまうため、Googleは更新頻度が低いサイトを嫌う傾向にあるのです。

メインサイトに重きを置きすぎると、どうしてもサテライトサイトの更新頻度が落ちてしまいます。
サテライトサイトも定期的にコンテンツを更新して、最新の情報をユーザーに届けるようにしましょう。

更新頻度とSEOの関係とは?高い・低い場合や更新日の変更による影響を解説

サテライトサイトに関するよくある質問

サテライトサイトに関するよくある質問をまとめました。
ぜひ参考にしてください。

サテライトサイトにはどんなSEO効果が期待できますか?

サテライトサイトに本サイトのリンクを張ることで、本サイトのSEO評価を高める役割があります。

外部サイトからの被リンクは、SEOにおいて重要視されています。
外部サイトからリンクをもらっているということは、それだけ品質が高いとGoogleが判断するからです。

サテライトサイトから本サイトにリンクを送ることで、本サイトの被リンクが増えてSEO評価が高まる可能性があります。

被リンクとは?増やし方や獲得方法の例、SEOとの関係

サテライトサイトを作るのはペナルティの対象になりますか?

サテライトサイトはGoogleペナルティの対象になる恐れがあります。
被リンクの獲得はSEO対策として効果的ですが、低品質な被リンクはかえってSEOでマイナス評価を受けるリスクがあります。

さらに、現在では被リンクの数よりも質の方が重要視されています。
そのため、メインサイトと関連性のあるテーマ・ジャンルを扱うことが重要です。

そして、被リンクの効果を最大限活かすためには、サテライトサイト自体のSEO評価を高める必要があるのです。

Googleペナルティとは?解除方法や確認方法、原因と対策を解説

サテライトサイトにはどのくらいの記事を入れたほうが良いですか?

サテライトサイトとはいえ、SEOで評価を受けるには相当の記事数が必要です。
ただ、低品質な記事をいくら増やしても、SEO評価は高まりません。

被リンクの質が重視されている現在のSEOでは、メインサイトと関連性のあるテーマやジャンルで高品質な記事数を少しずつ作り続けることが大切です。

SEOのためには何記事必要?ページ数とSEOの関連性や記事数を増やすときの注意点

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