SEO

更新日2024年07月10日

SEOの資格9選!取得の必要性や難易度、メリットを解説

甲斐龍之介

SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動

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SEO対策が当たり前の時代。
需要のある SEOに関する資格を取りたい、そう思う方は多いのではないでしょうか。

今回の Nobilistaブログでは、SEOにかかわる資格を 9つご紹介します。

また「SEOの資格って必要?意味ある?役に立つの?」という方へ。
一般企業のWeb制作部に所属していた筆者が、SEOに関する資格の「正直なところ」についてお伝えしています。

SEOの資格があると、何にどう有利なのか。
資格があると、どう思われるのか。
Web制作の現場やSEO業界での印象とリアルな部分にも触れているので、ぜひ参考にされてください。

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SEOに関する資格一覧(内容や難易度)

SEOに関する資格はそう多くなく、現状は以下の9つのみです。

  1. SEO検定
  2. SEOマーケティングアドバイザー
  3. 認定SEOスペシャリスト
  4. 認定SEOコンサルタント
  5. Web検定
  6. Webアナリスト検定
  7. ウェブ解析士
  8. Google アナリティクス認定資格(GAIQのGA4版)
  9. Webライティング能力検定

また、いずれも民間資格です。
SEOにかかわる資格で、国家資格や公的資格は現状(2023年8月現在)ありませんでした。

まずはそれぞれの資格がどのようなものか。
どのような取得価値があるのか。
SEO資格の内容について、くわしく見ていきましょう。

資格を取得する難易度、かかる費用にも触れているのでぜひ参考にされてください。
※記載の金額はすべて税込

「SEO検定」(難易度:初心者~中級者向け)

運営団体一般社団法人 全日本SEO協会
資格名SEO検定
取得できる資格SEO検定 1級・2級・3級・4級
取得条件筆記試験に合格
難易度初心者~中級者向け
(合格率 80%前後)
(独学での合格報告あり)
試験会場全国 11か所
(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、
神戸、京都、金沢、広島、福岡、沖縄)
費用(試験のみ)・1級:8,800円
・2級:6,600円
・3級:5,500円
・4級:5,500円
資格証明と特典・認定証
(3日~2週間ほどで郵送)
・認定ロゴ
・全日本SEO協会公式サイトの「合格証明ページ」への掲載
資格の有効期限
(更新の必要性)
なし

SEO検定」は、1級~4級に分かれた初心者~中級者向けの検定です。
級ごとの具体的な内容はこちら。

レベルおもな内容
4級・インターネット、Webサイトの基礎知識
検索エンジンの仕組み
・Googleについて
SEOの意味
・SEO対策の種類
3級キーワード選定・調査
内部対策
HTMLタグの正しい使い方、内部リンクサイト設計など)
2級コンテンツSEO
被リンク
ソーシャルメディアの活用
アクセス解析
競合調査
1級・モバイル対応
・アプリの活用
ローカルSEO
Googleアルゴリズム
検索順位の回復手段

「4級~2級」はSEOの基礎と初心者向けの内容。
「1級」は中級者向けの内容です。

なお、各試験はその級よりも下の級の内容も出題範囲に含まれます。
たとえば、1級の試験内容には、2級~4級の内容も含まれるため注意しましょう。

SEO検定に合格するともらえるのが、認定証と認定ロゴです。
認定ロゴは、たとえばWebサイトや名刺に載せることで、SEO検定の合格をアピールすることができます。

また、全日本SEO協会「合格証明ページ」への掲載も、リンクを張れるため自サイトの被リンク獲得としてメリットといえるでしょう。
とくに、SEO対策をサービスとしておこなっている事業者、フリーランスの方におすすめです。

「SEOマーケティングアドバイザー」(難易度:初心者向け)

運営団体日本技術開発協会(JSADA)
取得できる資格SEOマーケティングアドバイザー
取得条件筆記試験に合格
難易度初心者向け
(合格率:非公開)
試験会場なし
(郵送で試験の解答用紙が届く)
費用(試験のみ)1万1,000円
(公式テキスト教材+試験は 4万9,500円)
資格証明と特典認定証
(合格後 1週間ほどで郵送)
資格の有効期限
(更新の必要性)
なし

SEOマーケティングアドバイザー」はSEOに関する基礎知識を中心とした資格です。
おもに以下のような内容を扱っています。

その特徴は、自分の好きなときに、自宅で試験が受けられる「在宅受験」が可能な点です。

試験会場に行く手間もなく、また筆記試験の出題数も 30問と少なめ。
とにかく手軽に受けられ、人によってはすぐに資格を取得できるでしょう。
難易度も初心者向けのため、簡単に取得できたという声も多いです。

SEOに関する資格を取りたいけど時間をかけたくない。
簡単にSEOの資格を取得したい。
こういった方向きの資格といえます。

「認定SEOスペシャリスト」(難易度:中級者向け)

運営団体一般社団法人 全日本SEO協会
取得できる資格認定SEOスペシャリスト
取得条件以下①+②+③のすべて

①計 2回(月に 1回・各 4時間)の研修に参加
②「SEO検定」の 1級~ 4級すべてに合格
③卒業課題の提出と審査に合格
難易度中級者向け
(Web運営経験 1年以上を推奨)
研修会場東京
費用8万2,500円
(SEOスペシャリスト学習カリキュラム)

※SEO検定 1~ 4級に未合格の場合
別途「SEO技術学習カリキュラム」の費用が必要
資格証明と特典・登録証
(①~③を修了、その1か月後に郵送)
・バッジ
・ステッカー
・全日本SEO協会公式サイトの「合格証明ページ」への掲載
資格の有効期限
(更新の必要性)
なし

認定SEOスペシャリスト」は、認定SEOスペシャリスト養成スクールの研修を受け、さらに特定の条件をクリアした人が取得できる資格です。

スクールといっても通学だけでなく、動画とテキストを使って自宅で学ぶ「ダウンロード学習」も選択が可能。
ちなみに「SEO検定」と同じ「全日本SEO協会」が運営しています。

具体的にどのようなSEO知識を扱っているのか、研修内容の一部を見てみましょう。

基本的に、SEO中級者向けの内容です。
人にもよりますが、難易度もほどほどといったところでしょう。

卒業まで協会がサポートするため、不合格で資格が取れないということもありません。

ただし、SEO検定すべてに合格する必要があり、かつ研修と各回レポート提出+卒業課題と内容・時間ともに資格取得のハードルは高いように思えます。

それでも、これらの内容を最新のSEOにも精通しているSEOコンサルタントが、直々に説明してくれるという点は魅力的です。
まさに、SEO検定の内容よりも一歩先の、最新の知識が知りたい方向けの資格といえるでしょう。

「認定SEOコンサルタント」(難易度:中級者~上級者向け)

運営団体一般社団法人 全日本SEO協会
取得できる資格認定SEOコンサルタント
取得条件以下①+②+③のすべて

①計 3回(月に 1回・各 4時間)の研修に参加
②「SEO検定」の 1級~ 4級すべてに合格
③卒業課題の提出と審査に合格
(資格が取れるまでサポート)
難易度中級者~上級者向け
(Web運営経験 1年以上を推奨)
研修会場東京・大阪
費用16万5,000円
(SEOコンサルティング学習カリキュラム)

※SEO検定 1~ 4級に未合格の場合
別途「SEO技術学習カリキュラム」の費用が必要
資格証明と特典・登録証
(①~③を修了、その1か月後に郵送)
・バッジ
・ステッカー
・全日本SEO協会公式サイトの「合格証明ページ」への掲載
・「グループコンサルティング」への無料参加権
・アメリカで毎年おこなわれるSEOカンファレンスへの参加権
・最新SEO・Web集客セミナーへの無料参加権(6か月間のみ)
・最新SEO知識・コンサル動画の無料視聴(毎年1回)
資格の有効期限
(更新の必要性)
なし

同じく全日本SEO協会が運営する「認定SEOコンサルタント」は、認定SEOコンサルタント養成スクールの研修に参加し、さらに特定の条件をクリアした人が取得できる資格です。

ただし、SEO検定や認定SEOスペシャリストとは異なり、SEOコンサルタント向けの資格となっています。
研修内容の一部を見てみましょう。

  • SEOの目標設定
  • キーワード選定・調査
  • サイト設計・ナビゲーション
  • 内部対策(内部SEO対策)
  • ペナルティからの復旧と予防
  • 外部対策(外部SEO対策)
  • SEOコンサルタントの集客術
  • 商業出版
  • コンサルティング業務の実習

注目したいのは、SEOコンサルタントの集客ノウハウもレクチャーしてくれる点。

また、権威性が重要視されている昨今のSEOを考えると、商業出版の知識についても学べるのはポイントが高いです。
講師は、書籍も豊富に出版しているSEOコンサルタントのため、知識も信頼できるでしょう。

▼講師の著書(一例)

さらに各研修の終わりには、実際にコンサルティング業務に落とし込み実践する「ロールプレイ研修」もおこなわれます。

そしてもうひとつ確認しておきたいことが、資格取得後の特典です。

  • 2か月に1回、講師のコンサルティング実務の見学と最新SEO情報が得られる「グループコンサルティング」に無料参加が可能
  • 毎年アメリカでおこなわれるSEOカンファレンスへの参加が可能
  • 6か月間のみ「最新SEO・Web集客セミナー」へ参加が可能
  • 毎年 1回のみ、最新SEO知識・コンサルティング技術動画(約 80分)の無料視聴が可能

資格の難易度は、SEO知識の内容・取得にかかる労力や時間を考えると中級者~上級者向きですが、その分メリットも多いSEO資格といえるでしょう。

SEOコンサルタントとは?仕事内容や将来性、必要なスキル・経験を解説

「Web検定」(難易度:初心者~中級者向け)

運営団体株式会社ボーンデジタル
(全日本能率連盟 認証資格)
取得できる資格・Web検定 Webアソシエイト
・Web検定 Webデザイナー
・Web検定 Webディレクター
・Web検定 Webプロデューサー
取得条件オンライン試験(CBT方式)に合格
難易度初心者~中級者向け
(累計合格率 64.1%)
(独学での合格報告あり)
試験会場J-Testing 試験会場テストセンター
(全国約 200会場)
費用(各試験)1万1,000円
資格証明と特典・資格登録証書
・認定ロゴ
資格の有効期限
(更新の必要性)
2年ごとに更新
(試験あり:4,840円)

Web検定」は、資格の品質を保証している第三者機関「全日本能率連盟」によって認証されている民間資格です。
資格は以下の 4つの領域に分かれています。

試験名資格名
Web検定 WebリテラシーWeb検定 Webアソシエイト
Web検定 WebデザインWeb検定 Webデザイナー
Web検定 WebディレクションWeb検定 Webディレクター
Web検定 WebプロデュースWeb検定 Webプロデューサー

なかでも「Webリテラシー」「Webディレクション」「Webプロデュース」は、SEOを含むWebマーケティングについて体系的に学べる資格です。

Webマーケティングの基本についても知っておきたい。
このような Web担当者や SEOコンサルタントにおすすめの資格といえます。

試験名合格率受験者数
Webリテラシー63.9%10,416名
Webデザイン63.6%1,029名
Webディレクション71.1%4,074名
Webプロデュース31.7%733名

※2022年3月までの累計
※参照:受験実績(2022年度)

資格の難易度は「Webプロデュース」の合格率が累計で「31.7%」と低い傾向にあるようです。
ただし受験者数が少ないことから、現状では難しい資格とも言い切れません。

試験範囲は以下の公式テキストから出題されます。
内容や難易度の参考として確認されるとよいでしょう。

「Webアナリスト検定」(難易度:初心者向け)

運営団体日本Web協会(JWA)
取得できる資格Webアナリスト
取得条件オンライン試験(CBT方式)に合格
難易度初心者向け
(講座受講者は合格率 80%)
(独学での合格報告あり)
試験会場(一例)東京、大阪
費用(試験のみ)1万7,600円
資格証明と特典・認定カード
(受験後 2か月以内に発送)
・認定ロゴ
・1年間のみ無償でJWA会員へ入会可能
(会報誌・メルマガの提供など)
資格の有効期限
(更新の必要性)
要確認

Webアナリスト検定」は日本Web協会(JWA)が主催する民間資格です。
試験に合格することで「Webアナリスト」の認定が受けられます。

Webアナリストとは、Googleアナリティクスでのアクセス解析をはじめ、あらゆるマーケティング情報を分析し、Webサイトの改善に活かす人です。

SEOでも、Googleアナリティクスを用いた効果測定は欠かせません。
おもにWeb担当者やSEOコンサルタント向けの資格といえるでしょう。

Webアナリスト検定の難易度は、合格率が 80%と比較的取りやすい資格といえます。
ただし、この数値は講座を受講した人の合格率です。
公式テキストで独学を考えている方は注意しましょう。

「ウェブ解析士」(難易度:初心者向け)

運営団体ウェブ解析士協会(WACA)
取得できる資格ウェブ解析士
取得条件オンライン試験に合格
難易度初心者向け
(合格率は 54%)
(独学での合格報告あり)
試験会場なし
(オンライン試験)
費用(試験のみ)1万7,600円
(公式テキストは 4,400円)
資格証明と特典・認定証
・オープンバッジ(デジタル合格認定証)
・各種セミナーや講座への参加費が割引
・会員限定コミュニティへの参加
・ウェブ解析士支援プログラム
資格の有効期限
(更新の必要性)
毎年①+②で資格が更新

①11月末までに「フォローアップテスト」に合格(無料・何度でも挑戦可能)
②年会費 6,600円の支払い

ウェブ解析士協会(WACA)による民間資格「ウェブ解析士」。
アクセス解析をはじめあらゆるウェブデータを分析し、それをビジネスに活かす人のための資格です。

SEOの効果測定やコンバージョンの改善をおこなう Web担当者や SEOコンサルタント向きの資格といえるでしょう。

なお、ウェブ解析士はレベルごとに「ウェブ解析士→上級ウェブ解析士→ウェブ解析士マスター」と 3段階にわかれています。
それぞれ下位の資格を持っていることが受講条件なので注意しましょう。

そんなウェブ解析士の資格ですが、合格率は「54%」。
公式テキストで独学し、合格したという人もけっこういました。
しっかりとテキストを読み込めば、難易度はそれほど高くないようです。

ウェブ解析士になると、さまざまな特典が受けられるメリットもあります。

  • 各種セミナーや講座への参加費が割引
  • 公式テキストの無料配布(毎年)
  • 会員限定コミュニティへの参加(交流会・意見交換)
  • 「ウェブ解析士支援プログラム」でビジネスツールがお得に使える

とくに「ウェブ解析士支援プログラム」はビジネスツールのトライアル期間が伸びたり、割引になったりと、魅力的に感じる方も多いのではないでしょうか。

「Google アナリティクス認定資格(GAIQのGA4版)」(難易度:初心者向け)

運営団体Google
取得できる資格Googleアナリティクス認定資格
取得条件オンライン試験(CBT方式)に合格
難易度初心者向け
(合格率は未公開)
(独学での合格報告あり)
試験会場なし
(オンライン試験)
費用(試験のみ)無料
資格証明と特典デジタル認定証
(印刷・ダウンロード可能)
資格の有効期限
(更新の必要性)
1年ごとに更新
(試験あり:無料)

Google アナリティクス認定資格」は、Googleが主催する、Googleアナリティクス(GA4)の認定試験です。
合格することで、印刷とダウンロードが可能なデジタル認定証が受け取れます。

Google アナリティクス認定資格は「無料で」受けられ、たとえ試験に不合格でも再試験が24時間後に可能。
つまり、時間が経てば何度も試験を受けることができます。

そういった意味では、資格自体の難易度は低いでしょう。
また、日ごろからGoogleアナリティクスを使っている方は、一度で合格しているようです。

Googleアナリティクスを触ったことがないという方は実際に使ってみるか、または同じくGoogleが提供している、以下Googleアナリティクスの無料学習プログラムを利用してみてはいかがでしょうか。

なお、資格は有効期限が 1年となっています。
期限が切れたら、再度受験しなくてはなりませんが、その際も費用はかかりません。

GA4 (Googleアナリティクス4)とは?設定方法や導入方法、見方・使い方を解説

「Webライティング能力検定」(難易度:中級者~上級者向け)

運営団体日本WEBライティング協会
取得できる資格Webライティング能力検定 1級・2級・3級
取得条件筆記試験に合格
(試験結果の点数で級が決定、53点以下は資格なし)
難易度初心者向け
(1級の合格率は 25~30%)
(独学での合格報告あり)
試験会場全国 17か所
費用(試験のみ)1万3,500円
(学生割引 6,750円)
資格証明と特典・合格証
・協会主催のセミナーへの無料・割引参加
資格の有効期限
(更新の必要性)
2年ごとに更新
(更新費:1万2,000円)
(動画を視聴後レポート提出によって更新)

Webライティング能力検定」は、日本WEBライティング協会が主催する民間資格です。

名前のとおり Webライター向けの資格で、SEOに関する知識も含まれています。
具体的な試験内容を見てみましょう。

・国語
Webライティング基礎
・コピー、メールライティング
・SEO
・法律・倫理、炎上対策
・ミニ論文(200~300文字)

引用:Webライティング能力検定

1級の合格率は「25~30%」と公式ホームページには載っています。
ただ、具体的な受験者数や日付が載っていないので、正確な部分はわかりません。

SEOで扱っている知識自体は、基本的な部分が多い印象です。
以下はSEOの内容の一例となります。

・日本のSEOの変遷
・SEOが必要不可欠な3つの理由
・SEOの2つのデメリットとは?
・3つの留意事項
・検索エンジンの現状7項目
・SEOの目的とは?
・売上増に必要不可欠なこと
・SEO施策の3要素とは?
・コンテンツ is King !
・内部要素最適化 6つのポイント
・良いコンテンツとは?
・コンテンツの2要素
・アクセスアップコンテンツ8種類

引用:Webライティング能力検定

資格を取得することで、セミナーに参加できるなど特典もあるようです。
興味のあるWebライターは、受験してみてはいかがでしょうか。

Webライティングとは?基本的な書き方やコツ・テクニック、役立つ本を紹介

SEOの資格を取得する必要性

SEOの資格はどれも民間資格のため、働くうえで必須ではありません。
実際に筆者の周囲でも、SEOの資格を持っている人は少ないです。

なぜSEOの資格が業界で重要視されないのか、その理由を考えてみました。

  • 最新のSEO知識やスキルを持つ証明にならないから
  • SEO業界は成果主義かつ「知識がある=成果が出る」ではないから
  • Google以外の組織が発信するSEO知識は推測の域を出ないから

いくつか補足すると、まずSEO知識は頻繁に更新されます。
そのため、SEO資格が最新のSEO知識やスキルを持つ証明になりづらいというのがひとつ。

そして、SEO業界は成果主義の傾向が強く、そのうえで「SEO知識がある=成果を出せる」とならないというのがひとつ。
実際、SEO知識があるからといって「良質なコンテンツ」を作れるわけではありません。

最後に、検索順位を決める仕組み(検索アルゴリズム)は基本的に公開されておらず、上位表示の方法を知っているのは Google だけというのがひとつ。
忘れがちですが、Googleが提供するもの以外のSEO知識はあくまで推測です。
SEOは玉石混交の部分もあり、信ぴょう性に欠ける情報や憶測、間違った知識や古い知識もあります。
だからこそ GoogleがかかわっていないSEOの資格に、価値を見いだせない人は一定数いるでしょう。

Googleアルゴリズムとは?仕組みやランキング要因、アップデートの歴史を解説

SEOの資格を取得するメリット

とはいえ、もちろんSEOの資格を取得するメリットもあります。
それが以下の 3つです。

  1. Webサイトや記事の権威性を強化できる
  2. 自分のSEO知識や実力を確かめられる
  3. 資格取得後のコミュニティへの参加・特典

上記に魅力を感じる方であれば、SEOの資格を取得する価値はあるといえるでしょう。

Webサイトや記事の権威性を強化できる

昨今のSEOは、E-E-A-Tといわれる概念のひとつ「権威性」を重要視している傾向にあります。
権威性とは、ざっくりいうとWebサイトや記事制作者のネームバリューです。
そのジャンルにおいて、どれだけ知名度があるかともいえるでしょう。

そして、この権威性のいち判断要素が、資格の有無だと考えられています。
「○○監修」の記事や記事執筆者のプロフィールが掲載されるようになったのも、この権威性のためです。

つまり、SEOに関する資格があれば、SEOにかかわるWebサイトや記事の権威性を強化できる可能性があります。
SEO対策サービス(コンサルティングなど)やSEOにかかわる情報発信をおこなっているWebサイトにとってはメリットとなるでしょう。

SEOの権威性の意味とは?高める方法やGoogle検索における必要性を解説

自分のSEO知識や実力を確かめられる

試験勉強や資格試験を通して、理解が不十分だった知識に気づくことがあります。

このように、自分のSEO知識や実力を確かめられるという点もメリットでしょう。
資格試験という、ほどよい緊張感があるのもポイントです。

不足している知識や知識の偏りに気づきにくいSEO中級者ほど、この資格取得におけるSEO知識の「腕試し」はメリットになると思います。

資格取得後のコミュニティへの参加・特典

資格を取得することで、多彩な特典を受けられることがあります。

  • 合格者限定の交流会での意見交換
  • 限定コミュニティでの情報共有
  • 限定セミナーへの参加
  • 最新SEO知識の提供
  • 資格運営団体による就労支援

とくに、意見交換・情報共有ができる環境や横のつながりは、さまざまな場面でプラスとなるでしょう。

また、運営団体といった信頼できる情報元から、最新のSEO知識が手に入れられる点も魅力的です。
こういったものも、資格を取るひとつのメリットといえます。

SEO資格を選ぶ際に注目したいポイント

SEOの資格を選ぶ際に注目したいポイントは、以下の 2つです。

  1. 資格を取得する目的とメリット
  2. 信頼性の高さとフォローアップ体制

資格を取った後に「あまり意味なかったな」と後悔しないよう、ぜひ参考にされてください。

資格を取得する目的とメリット

資格を取る目的をかなえる最善の方法が、本当に資格の取得なのか考えましょう。
たとえば「ブログで稼ぐために」が目的であれば、以下のような自問自答をおこないます。

ブログで稼ぐために、どうして資格の取得が必要なのか?
書籍や動画など、その他の学習方法ではだめなのか?

自問自答の末に、目的達成において資格の取得が最もメリットがあり、優先度も費用対効果も高い(資格を取る費用や労力に対して得られるものがそれ以上に多い)。
このような結論になったのであれば、問題ありません。

少なくとも、後になって「やっぱり意味がなかったな」とはならないでしょう。
資格を取る目的とメリットについて、ぜひ一度考えてみてください。

信頼性の高さとフォローアップ体制

信頼できる資格かどうかにも注目しましょう。
というのも、利益ばかり優先する、信頼のできない資格が一定数あるからです。

資格の信頼性を見極めるポイントの例はこちら。

  • フォローアップ体制や内容
  • 公式ホームページのSEO対策と質

まず信頼できる資格は、資格取得後のフォローアップ体制が充実しています。
最新の公式テキストを無料で配布していたり、動画やメルマガ、セミナーなど、最新のSEO知識が得られる場を積極的に提供していたり。
更新頻度の高いSEO知識の資格では、とくに注目したいポイントです。

同じくホームページが使いづらい、デザインが古い、情報が少なく不明瞭な部分が多い。
このような、ユーザー目線で作られていないところも注意してください。
資格を取る人のことを考えずに作られたものであり、運営者の姿勢も察することができるからです。

信頼のできる資格かどうか、上記を参考にあらためて確認しましょう。

SEOの資格に関するよくある質問

SEOの資格を取る意味はない?

SEOの資格を取る目的によります。

「SEOの知識を学びたい」という目的であれば、資格以外にも書籍やセミナーなど別の学習方法もあるはずです。
そのなかで、あえて資格を取得する理由があるのなら、意味はあると思います。

たとえば、資格試験など自分を追い込むものがなければ知識が身に付かない、という方にとっては資格を取る意味はあるといえるでしょう。

SEOの資格は肩書きになる?

SEO知識がある人にとっては「SEO知識やスキルの証明にならない」「実績主義」「Googleが関与していない」の理由で、肩書きとしての効果が薄いと考えられます。

一方で、SEO知識がない人はどうでしょうか。
SEOの資格は民間資格であり、認知されていません。
その点で、資格に対する評価は二通りにわかれます。

  • 知らない資格だから「すごそう」と感じる
  • 知らない資格だから「本当に価値のある資格なの?」と疑問に感じる

多いのは前者だと思います。
ただ、昨今はネットで資格の難易度を簡単に調べられるので、慎重な人は「この資格ってすごいのかな?」と見る人もいるかもしれません。
「簡単に取れた」というコメントを見てしまえば、その資格は肩書きにならないでしょう。

SEOの資格を取得するデメリットはある?

見方によってはデメリットとなる、以下のことが考えられます。

  • 資格があることで期待が大きくなる
  • 重要な判断を任されるなど責任が重くなる

とはいえ、期待をかけられることも、責任があることも、本来はすばらしいことです。
あまり重く受け止める必要性はないでしょう。

SEOの資格は独学で取得できる?

SEOの資格を独学で取得できるかは、やはり資格によります。

基本的には公式テキストの内容が試験範囲という資格が多いので、どれだけ公式テキストを使って勉強できるかでしょう。
また、SEO未経験者と経験者といった、もともとの知識量も学習時間に関係します。

SEOの勉強方法|初心者が最初に読むべき資料や書籍をリストアップ

就活や転職で有利になるSEOの資格や実績は?

就活や転職で有利となるSEOの実績は、資格よりもWebサイトの運営経験やSEOの実践経験です。
たとえば、ある 2人の人物が面接に訪れたとします。

Aさん「SEOの資格を 4つほど持ってます。参考書を何往復もして大変苦労をしまして……」

Bさん「ブログを運営しており、実際にSEO対策も自身でおこなってきました。アクセス数が最初 10セッションと心が折れそうでしたが、2年間このようなことをして 1万セッションを超えることができうれしかったです。あと、数値がこのように推移しており、こういったことに気づき試しに挑戦したところ……」

早い話、この 2人であれば後者の方が採用される確率は高いでしょう。

理由は、即戦力があるからというだけではありません。
実践することでしか得られない、学びや視点をすでに持っていると感じるからです。

またWebサイトの運営には、SEO以外の知識も必要となります。
Web制作でかかわる他職種の人の仕事にも触れることになり、制作チームでの連携や配慮といった面も期待できるでしょう。

そのため、もし就活や転職を有利に進めたいと思っているのなら、実際にWebサイトを運営して、SEOを実践していくというのがおすすめです。

SEO知識がどれだけあるかよりも、SEOでどのようなことをおこなってきたか。
この「実践経験」を早いうちに作っていきましょう。

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