SEO
公開日2023年8月7日
更新日2024年05月27日
低品質コンテンツとは?見分け方やSEOへの影響、削除するときの注意点
甲斐龍之介
SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動。
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以下のようなユーザーのためにならないページをSEOでは「低品質コンテンツ」や「質の低いコンテンツ」と呼びます。
- 内容が薄く、価値のないページ
- SEOや利益のためだけに作られた粗悪なページ
- 情報の信頼性やユーザーへの安全性に問題のあるページ
Googleから低品質コンテンツと判断されたものは、検索順位が低く、インデックスされづらいため、以下のような記事はまず低品質コンテンツを疑いましょう。
- 1年以上経っているのに、検索順位が40位以下のまま
- 技術的な問題はないのに、なかなかインデックスされない
今回のNobilistaブログではこの、低品質コンテンツの概要や見分け方、見つけた時の対処法をお伝えします。
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低品質コンテンツとは(GoogleやSEO界隈の見解)
低品質コンテンツ(質の低い記事)とは、検索ユーザーのためにならない、SEOや利益のみを考えて作られた粗悪なコンテンツです。
ブラックハットSEOをおこなっている記事やスパムページなど、ガイドライン違反となるコンテンツに対しても使われますが、基本はユーザーのためにならないコンテンツ全般を指して低品質コンテンツといいます。
とくに、以下のような特徴を持つコンテンツです。
- ユーザーと社会に害となる(有害コンテンツ)
- ユーザーの検索目的が達成されない
- 満足できず、別の検索結果へ移動してしまうもの
- 検索意図と関係のない要素が多い
- ユーザーのために作られていない
- 特別な価値を持たない
- 情報の正確さや信頼性が疑わしい
- YMYLトピックでE-E-A-Tが不足している
それぞれどういうことなのか、詳しく解説します。
ユーザーと社会に害となる(有害コンテンツ)
低品質コンテンツといえば、まず有害コンテンツです。
そのコンテンツを見たユーザーやユーザーの周囲にいる第三者、社会に有害となるのであれば、どれほどクオリティが高くてもそのコンテンツは質が低いとみなされます。
わかりやすい例では、詐欺サイトでしょう。
ユーザーをだまして金銭的に損害を与えるものは、有害コンテンツの代表例です。
有害となる可能性のあるものも、有害コンテンツに含まれます。
たとえば、ハッキングや改ざんされているコンテンツは、安全性(脆弱性)の観点でユーザーに害が及ぶ可能性があるといえるでしょう。
ユーザーの命や精神にかかわるものも、内容によっては有害コンテンツとなります。
- 「○○はガンに効く」「○○薬は危険」といった根拠のない情報で治療を妨げるもの
- 病状を悪化させる行為を推奨したり、不安をあおり、死をほのめかしたりするもの
- トラウマとなるようなショッキングなもの(情報提供など必要とされる理由がない場合)
また、コンテンツを見たユーザーだけでなく、その周囲にいる人々や社会全体に害を及ぼすものも有害コンテンツに含まれます。
たとえば、危険行為をおこなってSNSで発信する「○○チャレンジ」のようなものは、拡散されることで社会的に有害となるコンテンツです。
ユーザーの検索目的が達成されない
ユーザーの検索目的(検索意図)がそのコンテンツを見て達成されないものもまた、低品質コンテンツです。
実際、検索品質評価ガイドラインには、ユーザーの目的がどれだけ達成できる検索結果かを評価する「ニーズメット評価(Needs Met Rating)」という項目があります。
なお、目的が達成されない検索結果には、低評価をつけるよう書かれています。
検索の目的が達成しているかどうかは、ユーザー視点で考えましょう。
たとえば「ヨガボール 下半身 ダイエット」というキーワードであれば、検索の目的はヨガボールを使って下半身のダイエットをすることです。
何も知らないユーザーがコンテンツを見て、本当に下半身ダイエットをすることができるのか。
無意識に知識のある執筆者視点でコンテンツを作ってしまい、ユーザーにとってやさしくない、わかりづらいコンテンツになっているケースが多々あります。
まずは、検索の目的(検索意図)を正しく分析できているかどうか。
次に、ユーザー自身が目的を達成できるようになっているか。
あらためて確認することをおすすめします。
検索意図とは?分類や調べ方、分析に役立つSEOツールを紹介
満足できず、もう一度検索結果へ移動してしまうもの
内容が薄いコンテンツ、情報が網羅できていない不十分なコンテンツとは、要するに「そのコンテンツに満足できず、検索を終えられないもの」です。
満足できなかったユーザーは、不足している情報や新たに出てきた疑問を解決するために別の検索結果を見るか、再検索をするでしょう。
しかし、このようなコンテンツをGoogleは質が低いと判断します。
なぜなら、先ほど紹介したニーズメット評価で「ほかの検索結果を見る必要があるかどうか(再検索するかどうか)」も評価のポイントとなっているからです。
All or almost all users would be immediately and fully satisfied by the result and would not need to view other results to satisfy their need.
引用:Part 3: Needs Met Rating Guideline
(弊社意訳:すべて、またはほとんどのユーザーが、その検索結果によってすぐにそして完ぺきに満足でき、検索意図を満たすために他の結果を見る必要がない。)
内容の薄いコンテンツや情報が網羅されていないコンテンツができあがるのは、表面的な検索意図にしか応えていないからです。
そのコンテンツで「検索が終えられる」よう、検索意図はかならず限界まで深掘りしましょう。
検索意図を深掘りしてユーザー像や検索の背景、真の目的を細かく分析できれば、より網羅性の高いコンテンツを作ることができます。
あらためて、ユーザーが満足してその場で検索を終えられるようなコンテンツか、いま一度考えてみましょう。
検索意図と関係のない要素が多い
コンテンツのはじめに、検索意図と関係のない要素が多い。
肝心の情報にすぐたどり着けない、または探さなくてはならない。
このようなコンテンツも、低品質コンテンツと判断される可能性があります。
検索品質評価ガイドラインの、低評価となるコンテンツの例を見てみましょう。
A crafting tutorial page with instructions on how to make a basic craft and lots of unhelpful “filler” at the top, such as commonly known facts about the supplies needed or other non-crafting information.
(弊社意訳:基本的な工作の作り方を説明した学習ページで、言うまでもない当たり前の材料や工作と関係のない情報など役に立たない「フィラー」が上部に多くある。)
引用: 5.2 Low Quality Main Content
フィラーとは、隙間埋めという意味。
要するに、ユーザーにとって必要性のない、飛ばしてしまうような要素がページの最初に多いものをGoogleは低品質コンテンツと考えていることがわかります。
ページを開いてまず目に入る場所が広告バナーやPRテキストで埋め尽くされているWebサイトは意外と見かけます。
検索結果のタイトルを見て入ってきたユーザーにとっては、間違ってクリックしたかと思う作りでしょう。
デザインの変更を検討するのも、よいかもしれません。
ユーザーのために作られていない
Googleは、SEOや利益のためだけに作られたコンテンツを嫌います。
また、ユーザーを無視したSEO中心的な考え方にも、たびたび注意喚起をおこなっています。
おそらく、そのようなコンテンツの多くがユーザーへの思いやりに欠けているからでしょう。
ユーザーのために作られていないコンテンツには、以下のような特徴が見られます。
- 難しい表現、まわりくどい言い方など
- 改行や段落、装飾がなく読みづらい文章
- 誤字脱字、HTMLタグのミスが多いなど雑な作り
- 誇張したタイトル・見出し
- 過剰に煽るような表現
- 誤解を与える表現
- ユーザーに関係のない広告や誘導が多い
- ページの読み込み速度が遅い(コアウェブバイタルの改善不足)
- スマホなど一部のデバイスで操作がしづらい、表示が崩れる
いずれも、ユーザーがコンテンツを見る際にストレスとなるものでしょう。
閲覧性や快適性といったユーザーの「体験」における質が低いものもまた、低品質コンテンツに含まれます。
もちろん、利益を意識することは大切なことです。
ただ、基本的にSEOにおける利益は Win-Win の関係、つまりユーザーのためになるコンテンツを作り、満足してもらい、信頼関係を構築してはじめて得られるものだと考えましょう。
良質なコンテンツとは何か?Googleの定義や作り方のポイントを解説
特別な価値を持たない
内容の変わらない、または同じコンテンツを検索結果に表示させても、ユーザーのためにはなりません。
したがって、他サイトと比べて特別な価値を持たないコンテンツも、Googleは低品質コンテンツと判断します。
- 他サイトと似たり寄ったりなもの(コピーコンテンツやリライト記事)
- 独自の情報がないもの(個人の体験談や調査分析データなど)
- オリジナリティの高い工夫や特別な労力が見られないもの
よくある「複数の上位サイトをリライトしてまとめただけ」のコンテンツも、もちろん低品質コンテンツです。
コンテンツ制作において、他サイトとの差別化はつねに意識しましょう。
たとえば、記事執筆後に他サイトとどのような差別化をしたか説明できるか。
ぜひ自問自答してみることをおすすめします。
情報の正確さや信頼性が疑わしい
正確でないコンテンツや信頼のできないコンテンツは、ユーザーに不利益を与える可能性があります。
それゆえGoogleもコンテンツの信頼性に対してはかなり力を入れており、それがわかるのが以下の発言です。
Google が実現したいと思っていること — 「利用可能な最も信頼できるソースにもとづく、関連性の高い情報にユーザーがアクセスできるようにする」ことは依然として変わりません。
必ずしも全て思ったとおりにならないこともしばしばですが、この目標を実現するために日々、努力し、改良を続けてきました。
引用:Google 検索における最新の品質向上について
まず情報の古いコンテンツは、いうまでもなく信頼できません。
くわえて、コンテンツを古いと感じさせる要素にも注意してください。
リンク切れはその筆頭です。
定期的にリンク切れのわかるSEOツールを使って、対処することをおすすめします。
Webサイトとのテーマが一貫していないコンテンツもまた、ユーザーにとって信頼のできる情報源とはいえません。
たとえば、寝具を販売するWebサイトが、筋トレに関する記事を書いたとします。
説得力に欠け、ユーザーはコンテンツの正確さや信頼性に疑問を持つでしょう。
また、検索品質評価ガイドラインでは、コンテンツの正確さや信頼性を評価する際に「E-E-A-T」という概念を使用します。
- 経験(Experience)
- 専門性(Expertise)
- 権威性(Authoritativeness)
- 信頼性(Trust)
Webサイトとコンテンツのテーマに一貫性がないとは、つまりこのE-E-A-Tの「権威性」が不足している状態といえます。
E-E-A-TとSEOに直接の関係はありませんが、Googleはコンテンツ制作で意識することは良い方法だといっています。
なお、かならず4つすべてが必要というわけではありません。
トピックによってE-E-A-Tそれぞれの必要性や重み(重要度)は変わるようです。
ユーザーの視点に立って、どのE-E-A-Tを重視すべきか考える必要があるでしょう。
E-E-A-Tについて、くわしくは以下の記事をご覧ください。
E-E-A-Tとは?Googleが重要視するSEO最重要評価基準を高める施策を解説!
YMYLトピックでE-E-A-Tが不足している
とくに高い E-E-A-Tを求められるトピックを「YMYL(金銭あるいは人生)」といいます。
簡単にいうと、コンテンツの内容がもし不正確だった場合に、ユーザーの人生や社会に大きな影響を及ぼすトピックです。
E-E-A-Tを十分に満たしていないコンテンツは、それだけで低品質コンテンツとみなされます。
つまり、YMYLでないコンテンツ以上に低品質コンテンツと認識されやすい、厳しい評価基準のあるトピックがこのYMYLなのです。
YMYLでE-E-A-Tが不足している例は以下の通り。
- コンテンツ制作者が専門知識や経験、権威を持っていない人物
- コンテンツの責任者・運営者に関する情報が不明瞭
- コンテンツ制作者の情報が不明瞭
- 否定的なレビューや評判が多いWebサイトやコンテンツ制作者
- お問い合わせ窓口や購入ガイドなど「カスタマーサービス情報」がない
- プライバシーポリシーや規約ページがない
- HTTPS化(常時SSL化)されていない
上記を見てみると、YMYLはコンテンツに対する責任の所在をはっきりさせるよう、Googleから求められているように感じます。
ユーザーに対して「誰が」作ったコンテンツか、伝えられているでしょうか。
Webサイトやコンテンツに対する透明性について、あらためて考えてみるとよいかもしれません。
YMYL領域とは?ジャンル例やSEO対策のポイント、個人ブログはYMYL以外を狙うべき?
低品質コンテンツにペナルティリスクはある?
低品質コンテンツだからといって、かならずしもGoogleからペナルティを受けるわけではありません。
ただ、低品質コンテンツの一部はガイドライン違反となる行為と重なるため、ペナルティを受ける可能性は高いといえます。
ガイドライン違反となる行為を見てみましょう。
- プログラムによって作られた質の低い「自動生成コンテンツ」
- 複数の記事をつなぎ合わせただけのコンテンツ
- 言い回しを変えただけのリライト記事
- コピーコンテンツ(コピペ記事)
- 内容の薄いアフィリエイトサイト
- 特定のサイトに誘導するためだけの質の低いコンテンツ
- 有償で被リンクを集めること
- 広告リンクであることを明示していないリンク
- 別のURLに強制的に飛ばす「悪質なリダイレクト」
- 白背景に白文字や画像の背後にテキストを置くといった「隠しテキスト」
- 隠しテキストにリンクをつける「隠しリンク」
- キーワードの乱用や詰め込みなど不自然な文章
Googleからペナルティを受けると、検索結果に表示されなくなり、インデックスからも削除されます。
ペナルティを受けているかどうかは、Googleサーチコンソールで確認してみましょう。
Googleペナルティとは?解除方法や確認方法、原因と対策を解説
低品質コンテンツの見分け方
自サイトの記事が低品質コンテンツかどうか判断したいという方向けに、低品質コンテンツの見分け方についてお話します。
低品質コンテンツの見極めは、以下の流れでおこないましょう。
- 「低品質コンテンツとは」の特徴に当てはまる
- いつまでもインデックスされない
- 半年~1年以上経っても検索順位が低いまま
- 月間検索ボリュームに対してPV数が少ない
まず「低品質コンテンツとは」でお話した特徴に当てはまる場合は、低品質コンテンツの可能性が高いです。
くわえて、1~4のいずれかに該当するのであれば、さらに可能性が高まります。
2~4の確認方法を具体的に見ていきましょう。
いつまでもインデックスされない
インデックスされないコンテンツは、ペナルティや技術的な問題を除くと低品質コンテンツと判断されている可能性が高いです。
インデックスの有無は、Googleサーチコンソールの「URL検査」からおこなえます。
左メニューと検索バー、どちらからでも問題ありません。
インデックスされている場合は次のとおりです。
インデックスされていない場合は次のとおり。
インデックスされていない場合は、その理由を見てみましょう。
「ページのインデックス登録」の後に記載されています。
画像の例であれば「検出 – インデックス未登録」の部分です。
理由を参考に、インデックスされない原因が技術的な問題かを確認してください。
確認する方法は以下の記事で説明しています。
Googleにインデックスされない原因別の対策方法!クローラーが来ない問題の解決方法やインデックスを促進する方法
半年~1年以上経っても検索順位が低いまま
コンテンツをアップしてから半年~1年以上経っている。
順位が安定している状態で、検索順位が「40位以下」。
上記2つに当てはまるようであれば、低品質コンテンツを疑ってみましょう。
基本的にSEOの効果が出るのは「4か月~1年ほど」といわれています。
そのうえで、検索順位が低いままなのであれば、何かしらの問題があると考えるのが打倒でしょう。
キーワードごとの検索順位を調べるには、専用のSEOツールを使います。
すでに導入されている検索順位チェックツールでも、無料のツールでもかまいません。
弊社が無料で提供している「Nobilista Lite」もおすすめです。
半年~1年以上経っても順位が大きく変動している場合は、順位が安定するまで待つようにしましょう。
また、じわじわとでも順位が上昇傾向であれば、様子見することをおすすめします。
検索順位チェックツールおすすめ7選!無料・有料版の違いや選び方を解説
月間検索ボリュームに対してPV数が少ない
キーワードの月間検索ボリューム数に対して、あきらかにPV数(閲覧数)が少ない場合も低品質コンテンツの可能性を疑いましょう。
PV数の確認はGoogleサーチコンソールでなく、Googleアナリティクスを使います。
Googleサーチコンソールでは Google 検索以外の数値、つまり SNS のような検索以外で来たユーザーのPV数を計測できないからです。
では、GoogleアナリティクスでPV数(セッション数)を確認する方法を見てみましょう。
1、「集客」→「ユーザー獲得レポートを表示→」を選択
2、「+」をクリックし「ページ/スクリーン>ランディングページ+クエリ文字列」を選択
3、確認したいページのURL(スラッグ部分のみ)を検索バーに入力
4、ページのセッション数が表示される
5、右上の日付から期間を「30日間」に変更(月間検索ボリューム数を調べて比較する)
ここまで低品質コンテンツを見分ける、3つの方法を紹介してきました。
もし低品質コンテンツの特徴に合致し、なおかつ2~4のいずれかに当てはまるようであれば、この次にお話する低品質コンテンツの対処法を検討してみましょう。
検索ボリュームの調べ方とは?無料ツールを用いたGoogle検索ボリュームの調べ方を解説
【補足】Webサイトにある低品質コンテンツの見つけ方
特定のページでなく、低品質コンテンツが自サイトにあるかどうかを知りたい。
このような場合でも、低品質コンテンツの見つけ方は「見分け方」とそう変わりません。
- インデックスされていないコンテンツを見つける
- 検索順位の低いコンテンツを探す
- 月間検索ボリューム数に対してPV数が少ないコンテンツを見つける
- 見つけたコンテンツを「低品質コンテンツとは」の特徴と照らし合わせる
①インデックスされていないコンテンツを見つける
まず、インデックスされていないコンテンツを見つけます。
同じくGoogleサーチコンソールを使いますが、確認方法がやや違うため注意しましょう。
1、Googleサーチコンソールを開き「インデックス作成 – ページ」を選択
2、「クロール済み – インデックス未登録」と「検出 – インデックス未登録」を確認
3、コンテンツ(のURL)がないか確認(右上のフィルタ機能を使うと便利)
なお、「クロール済み – インデックス未登録」と「検出 – インデックス未登録」にあるページは、技術的な理由以外でインデックスされなかったものです。
かならずしも質が低いコンテンツとは限りませんが、候補にはなるでしょう。
②検索順位の低いコンテンツを探す
Webサイトにあるすべてのページから検索順位の低いコンテンツを調べるには、有料の検索順位チェックツールの利用が一番手軽です。
なお、検索順位チェックツールを利用するなら、「Nobilista(ノビリスタ)」がおすすめ。
Nobilistaを利用することで、一覧でキーワードごとの検索順位を把握することができます。
数ヶ月経っても検索順位が「圏外」のようなキーワードに関しては、そのキーワードを狙ったコンテンツが低品質である可能性が高いです。
一度見直しを図ると良いでしょう。
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③月間検索ボリューム数に対してPV数が少ないコンテンツを見つける
低品質コンテンツの見分け方と同じく、Googleアナリティクスを使用します。
確認方法も一緒で、URL(スラッグ)を絞らない状態でセッション数を少ない順にソート。
そして、月間検索ボリューム数と比較して、セッション数の少ないコンテンツを見つけましょう。
④見つけたコンテンツを低品質コンテンツの特徴と照らし合わせる
見つけたコンテンツが本当に低品質コンテンツか、「低品質コンテンツとは(GoogleやSEO界隈の見解)」の特徴と照らし合わせて確認します。
特徴に当てはまるようでしたら、同じくこのあとの対処法をおこなってみましょう。
低品質コンテンツを見つけた時の対処法
低品質コンテンツが多いと、Webサイト全体のSEOにもマイナスとなります。
有用でないコンテンツ自体だけでなく、そうしたコンテンツを比較的多く含むと判断されたサイトにあるコンテンツも、ウェブ上の他のコンテンツを優先して表示すべきと判断されて、検索での掲載順位が下がります
引用:Google 検索のヘルプフル コンテンツ システムとウェブサイト
つまり、低品質コンテンツが多いWebサイトでは、どれほど良質なコンテンツを作っても評価してもらえない可能性があるということです。
逆に、低品質コンテンツを改善すれば、Webサイト全体のSEOに良い効果が期待できるともいえます。
ほかのコンテンツの検索順位が上がるなど、プラスになることはまず間違いないでしょう。
そんな低品質コンテンツの対処法として、Googleが推奨するものは以下の 3つ。
- 内容を更新する(リライト)
- 削除
- noindex
内容を更新する(リライト)
Googleはできる限り低品質コンテンツの「改善(リライト)」を推奨しています。
つまりは、低品質コンテンツを良質なコンテンツに変えるということです。
当記事を見てくださっている方は、低品質コンテンツがなぜ低品質なのか、どこを改善すべきかすでに把握していると思います。
ぜひ、リライトに取り組んでみてはいかがでしょうか。
SEOのリライトのやり方とは?事例や効果が出るまでの時間、注意点を解説
削除する
リライトしても価値の期待できないコンテンツは、思い切って削除します。
削除の前にはかならず、Googleサーチコンソールで流入キーワードを確認しましょう。
貴重なお宝ワード(競合性が低く、CVにつながるキーワード)で流入している可能性があるからです。
お宝ワードがあった際は、そのキーワードを活かしてリライトすることを強くおすすめします。
なお、この対処法は大規模サイトに多いクロールバジェットの問題にも有効です。
ただし、削除した際に内部リンクなどのリンク切れにご注意ください。
リンク切れとは?発見に役立つチェックツールや原因、対処法を解説
noindexタグ
noindex は、ページを存在させたまま、インデックスからの削除をおこなう(検索結果に表示させないようにする)タグです。
いわゆる、検索除けともいわれます。
コンテンツは残したいけど、検索結果に表示させなくてよい。
すぐに削除は難しいけど、取り急ぎ、低品質コンテンツをどうにかしたい。
このようなケースに noindex はおすすめです。
noindex を設定したページは、その後も定期的にクロールされます。
ただ、次第にクロール頻度が落ちていくため注意してください。
noindexタグとは?設定方法やSEOへの影響、実装ページの確認方法を解説
低品質コンテンツを削除するか判断する時の注意点
低品質コンテンツの削除を検討する際の注意点をお伝えします。
検索需要が少なくてもテーマに沿っているのなら残す
検索需要(月間検索数)が少ないコンテンツ=低品質とは限りません。
ユーザー視点に立っても、特定のテーマに関してニッチな情報も扱っているWebサイトの方が、そうでないサイトよりも信頼できると思います。
コンテンツのテーマに沿っていて、それがユーザーのためになると思ったのであれば、気にせず残すべきです。
「半年~1年以上」経ったコンテンツを判断する
低品質コンテンツかどうかを判断するのは「半年~1年経ってから」がおすすめです。
SEOの効果が見られるようになる期間は、早くて4か月~1年ほど。
そして、個人的には、4か月を過ぎてから少しずつ順位変動が落ち着いていくコンテンツが多い印象を受けます。
そのため、低品質コンテンツを判断するのは早くて半年後。
変動がおさまらないようであれば、もう半年の1年間、様子を見たほうがよいでしょう。
SEO対策の効果とは?効果が出るまでの期間や効果の高いSEO施策を紹介
低品質コンテンツを生み出さないための対策
低品質コンテンツを生み出さないための対策方法や意識したいことについてお話します。
- 検索意図を深掘りして真の目的を掴む
- ユーザーを最優先に考えてコンテンツを作る
- 客観的にコンテンツを評価する
- コンテンツの計測を継続的におこなう
- 外注は事前のライティングマニュアル作りが重要
検索意図を深掘りして真の目的を掴む
表面的な検索意図では、満足できるコンテンツは作れません。
検索意図は徹底的に深掘りしましょう。
検索意図を深掘りする方法はいくつかありますが、最終的に武器となるのは想像力です。
ユーザーの立場に立って、どこまで想像をめぐらせられるか。
また、ときに検索意図の深掘りが、コンテンツの差別化につながることもあります。
以下の記事で、独自の深掘り方法を紹介しているのでぜひご覧ください。
検索意図とは?分類や調べ方、分析に役立つSEOツールを紹介
ユーザーを最優先に考えてコンテンツを作る
キーワードはどれくらい入れるべきか。
このようなSEO中心の考え方では、良質なコンテンツは作れません。
これはユーザーのためになるのか。
ここはユーザーにとって必要か。
ユーザー中心の考え方で、つねに自問自答してコンテンツを作るようにしましょう。
以下の問いは、ユーザーを最優先に考えて作ったコンテンツか確かめるためのものです。
- コンテンツを快適に見られるか(閲覧を妨げるものはないか)
- ストレスなく操作できるか
- ユーザーの知識レベルに合わせた、わかりやすいコンテンツか
- ユーザーに不要な要素はないか
- ユーザー第一に作られたコンテンツか
- ユーザーへの思いやりにあふれたコンテンツといえるか
すべての質問に「はい」と答えられたでしょうか。
コンテンツができあがったら、ぜひチェックすることをおすすめします。
良質なコンテンツとは何か?Googleの定義や作り方のポイントを解説
客観的にコンテンツを評価する
完成したコンテンツを客観的に評価することで、低品質コンテンツを未然に防ぐことができます。
客観的に評価する手段として、以下の3つを紹介します。
- 一晩以上コンテンツを寝かせる
- ほかの人に見て感想をもらう
- SEOチェックリストと照らし合わせる
まず、コンテンツを作ったら一晩寝かせましょう。
こうすることで、完成後すぐよりも冷静に、客観的にコンテンツを評価することができます。
筆者が聞いた話では、紙媒体のライターさんで数日~1週間と記事を寝かせる方もいるようです。
つぎに、身の回りの人に見てもらう方法。
この方法のメリットは、第三者に客観的な意見をもらえるだけではありません。
他人に自信を持って見せられるコンテンツかという、緊張感を持ってコンテンツ制作に取り組むことができる点もメリットといえるでしょう。
最後に、SEOチェックリストを活用する方法です。
SEOチェックリストは、無料で提供されているものを活用しましょう。
弊社Nobilistaも、自社のノウハウを詰め込んだSEOチェックリストを提供しています。
無料ですので、ぜひご活用いただけるとうれしいです。
記事コンテンツSEO対策
100のチェックリスト
コンテンツの計測を継続的におこなう
コンテンツを放置することで、情報が古くなっていることやリンク切れにすぐ気づけないといった問題が引き起こされます。
もちろん、Googleが重視する情報の正確性や信頼性においてマイナスとなるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、コンテンツの検索順位の計測です。
SEO順位の数値をつねに追うことで、コンテンツの評価が落ちた際に気づきやすくなり、改善やリライトにも意識をつねに向けることができます。
なお、検索順位チェックツールを利用するなら、「Nobilista(ノビリスタ)」がおすすめ。
Nobilista機能は以下の通り。
- キーワード検索順位
- キーワード検索順位の変動比
- キーワードの月間検索ボリューム
- 想定CTR(クリック率・アクセス数)
- 検索順位の比較
- 強調スニペットなど検索結果への表示状況
- キーワードの対策における難易度
※その他の機能は「Nobilistaの機能」をご覧ください。
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外注は事前のライティングマニュアル作りが重要
外部のWebライターにコンテンツ制作を依頼する際は、ライティングマニュアル(レギュレーション)の質がコンテンツの質を左右すると考えてください。
外注で生み出されてしまった低品質コンテンツは、Webライターの実力不足もあれば、情報伝達不足(認識のズレ)が原因ということもあります。
やってほしいこと、やってほしくないことは事前にすべて伝えることが、外注を成功させるうえでの鉄則。
外注を成功に導く「ライティングマニュアル」の書き方は以下をご覧ください。
記事制作の外注のやり方とは?ライティングマニュアルの作り方と具体例も解説
低品質コンテンツに関するよくある質問
低品質コンテンツに関して、よくある質問にお答えしていきます。
アクセス数がのびないのは質が低いから?
アクセス数がのびない、上位表示ができないコンテンツの原因はいくつか考えられます。
- コンテンツの質が低い(他サイトに負けている)
- コンテンツをアップして4か月以上経っていない(順位が安定していないだけ)
- コンテンツSEO以外のSEO対策や技術的な問題(テクニカルSEOや内部対策SEO)
- 良質なコンテンツだが、現在の検索アルゴリズムでは理解が難しい
多くはコンテンツの質が低いか、コンテンツをアップしてからまだ日にちがたっていないかです。
また、自サイトの「重複コンテンツ(内容の類似しているコンテンツ)」同士が、同じキーワードで順位を争っている場合もアクセス数がのびなくなります。
本来であれば、意図的に重複コンテンツを作る方はいないでしょう。
ただ、キーワード選定が甘いと、同じ検索意図を持つキーワードに気づかず、別々に記事を作ってしまうことがあります。
重複コンテンツを避ける方法とは?判定基準や原因別の対策方法、SEOへの影響を解説
文字数が少ない記事は低品質コンテンツか?
文字数はコンテンツの質と関係ありません。
文字数が少ないからといって、低品質コンテンツとはならないためご安心ください。
検索意図に適した、ユーザーが満足できるコンテンツのボリュームであれば、文字数が少なくても良質なコンテンツとGoogleは判断してくれます。
SEOと文字数は関係ない?長文コンテンツほどSEOに強い理由
ページ滞在時間が短いものは、質が低いと判断されるか?
ページ滞在時間とコンテンツの質もまた関係ありません。
なぜなら文字数と同じで、検索意図によってコンテンツのボリュームは変わるからです。
また、コンテンツの見方もユーザーごとに違います。
流し読みをする人は滞在時間が短く、それでも満足しているのであればそれは良質なコンテンツです。
逆に滞在時間が長くても、わかりづらい文章のため、読むのに苦労しているだけかもしれません。
このように、滞在時間で質の良し悪しを判断するのは、やや危険といえるでしょう。
滞在時間の意味とは?GA4で調べる方法や平均値目安、改善方法を解説
アフィリエイトサイト=低品質コンテンツか?
誤解されがちですが、Googleはアフィリエイトサイトを禁止しているわけでも、嫌っているわけでもありません。
収益のみを考えた、内容の薄い、役に立たないアフィリエイトサイトを低品質コンテンツとしているだけです。
有益であれば、アフィリエイトサイトもきちんと評価してくれます。
レビュー システムでは、膨大な商品やサービスなどについてまとめただけの内容の薄いコンテンツではなく、徹底した調査内容を共有するレビュー コンテンツがユーザーの目にとまるようにしています。
引用:Google 検索のレビュー システムとウェブサイト
Googleには「レビューシステム」という検索アルゴリズムが存在します。
レビューサイトやアフィリエイトサイト、ランキングサイトに影響を与える検索アルゴリズムですが、日本にはまだ導入されていません。
もちろん、今後導入される可能性は高いでしょう。
アフィリエイトサイトが悪いのではなく、YMYLと同様で、良質なコンテンツが求められているに過ぎないというのが答えだと思います。
Googleアルゴリズムとは?仕組みやランキング要因、アップデートの歴史を解説
AI生成ツールの利用は低品質コンテンツになるか?
ChatGPTをはじめ、AI生成ツール自体は問題ありません。
ただし、すべてを AI生成ツールに任せてしまうと、低品質コンテンツの特徴に該当する可能性が高いため注意が必要です。
たとえば、AI生成ツールは、独自性の高いコンテンツを作ることができません。
ありきたりな内容のコンテンツは、低品質コンテンツの特徴のひとつ。
もちろん、効率化といった面では非常に便利ですし、あくまで補助として使うのであれば問題ないでしょう。
順位が急落したのは低品質とみなされたから?
これまで上位表示していた記事の順位が、大幅に下がった(急落した)場合。
とくに2つの理由が考えられます。
- Googleからペナルティを受けた
- アルゴリズムのアップデートによって順位が変動した
どちらも低品質コンテンツと判断されて順位が下がった可能性もありますが、アルゴリズムのアップデートに関しては、ただ順位が安定していないだけの可能性もあります。
まずは数日間、様子を見るようにしましょう。
また、コンテンツの質は問題ないものの、現在のアルゴリズムに適さなくなっただけとも考えられます。
次のアップデートで戻る可能性もあるでしょう。
いずれにせよ、当記事をここまで見ていただき、もし低品質コンテンツと感じないのであれば、しばらく様子を見るというのもひとつの手だと思います。
検索順位が下がった原因とは?順位急落後にやってはいけないことと対処法を解説
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