SEO

更新日2023年12月07日

隠しリンク・隠しテキストとは?SEOとの関係や探し方・見つけ方を解説

甲斐龍之介

SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動

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SEOを成功させるには、やってはいけないSEOへの理解も欠かせません。
そのひとつが、今回のテーマ「隠しリンク」と「隠しテキスト」です。

「自サイトには隠しリンクも、隠しテキストもないから大丈夫!」
そう思っていたら大間違い。

隠しリンクや隠しテキストは、自サイトだけの問題ではありません。
隠しリンクや隠しテキストのある Webサイトから被リンクを受けると、「被リンクを受けた側のWebサイトが」ペナルティを受けるケースもあるからです。

自サイトではもちろん、被リンク先サイトなど自サイトに関連するサイトに隠しリンクや隠しテキストがないか、よく確認しましょう。
本記事では、隠しリンク・隠しテキストの手法や事例見つけ方ペナルティに遭ったときの対処法をお伝えします。
ぜひ隠しリンクと隠しテキストについて理解を深めてください。

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ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いとは?代表的な手法一覧

隠しリンク・隠しテキストとは

隠しリンクとは、ユーザーから見えない状態のリンクです。
また、隠しテキストもユーザーから見えない状態のテキストを指します。

小さな 1文字にテキストリンクを張ったり、テキストの文字色と背景色を同じにしたり、といったものが挙げられるでしょう。

もともとは、Webサイト上の遊び要素やゲームとして利用されてきました。
たとえば、隠れたメッセージを仕込んだり、隠しページへの入口として使ったりです。

一方、SEOで隠しリンク・隠しテキストというと、ネガティブな意味合いで使われます。
「ユーザーには見えないが検索エンジンは認識する」という状態を利用して、SEOで悪用されてきた歴史があるからです。

隠しリンクで自作自演の被リンクを獲得したり、隠しテキストでキーワードを詰め込んだりと検索エンジンに対する偽装行為ともいえるでしょう。

このようなユーザーを無視した過度なSEO行為(不正行為)を「SEOスパム」と呼び、Googleは現在ペナルティの対象としています。
そして、SEOスパムの筆頭といえるのが、この隠しリンクや隠しテキストなのです。

その辺を含めて、次の章では隠しリンク・隠しテキストとSEO(Googleペナルティ)の関係性についてくわしく見ていきましょう。

SEOスパムとは?種類一覧や行為によるリスク、判定基準を解説

隠しリンク・隠しテキストとペナルティの関係

SEOスパムに該当する、隠しリンクや隠しテキスト。
Googleからも、ペナルティの対象となる行為として、ガイドライン「スパムに関するポリシー」にてはっきりと言及されています。

Googleペナルティを受けると、検索順位の下落や最悪の場合はインデックスから削除される可能性もあるため注意しましょう。

なお、隠しリンクや隠しテキストを使うような、今では通用しない古いSEO施策を俗に「ブラックハットSEO」といいます。
もちろん、言うまでもなく隠しリンクも、隠しテキストも今では通用しません。
たとえ一時的な効果が見られてもすぐに見つかり、ペナルティを受けることになるでしょう。

実際、過去には有効だった時期もあったようです。
ただ、検索エンジンの精度向上とペンギンアップデートのようなSEOスパムの取り締まり強化によって、ブラックハットSEOの時代は終わりました。

ただし、残念ながら、現在もこのブラックハットSEOをおこなう、悪質なSEO代行業者が一部いるようです。
SEO対策会社選びの際は、おこなうSEO施策の内容にも目を光らせましょう。

SEO対策会社・コンサルティング会社・大手代理店おすすめ比較!費用相場や選び方、悪質業者の特徴

スパム行為としての「隠しリンク」と「隠しテキスト」

隠しリンクや隠しテキストは、他サイトへの攻撃としても利用されます。

まず大前提として、隠しリンクや隠しテキストがある Webサイトは、基本的に低品質サイトと Googleから認識されます。
そして、その低品質サイトから受けた被リンクもまた、低品質なリンクと判断されます。いわゆるスパムリンクと呼ばれるものです。

スパムリンクがあまりにも多い Webサイトは、リンクを受けている側もまた低品質サイトと認識されたり、スパム行為を疑われ、ペナルティを受けることがあります。
つまり、スパムリンク被害を受けている Webサイトが、さらにペナルティまで受ける最悪の状況といえるでしょう。

以下の記事では、実際に起こったスパムリンク被害の例を紹介しています。
記事内の「『日頃から』被リンクはチェックをする」の項目をご覧ください。

被リンクとは?増やし方や獲得方法の例、SEOとの関係

隠しリンク・隠しテキストの手法や事例

より具体的に、隠しリンクや隠しテキストとはどういったものか見ていきましょう。
Googleも言及している代表例は、たとえば以下です。

  1. 背景とテキストを「同じ色」にする
  2. 画像や動画の後ろに重ねる
  3. 画面の「外」に表示する
  4. 文字サイズや不透明度を 0にする
  5. 目立たない「1文字にのみ」リンクを張る

背景とテキストを「同じ色」にする

CSSで背景色と文字色の設定を同じ色にする、代表的な隠しテキストの手法です。
たとえば、背景色(background-color:)を白にして、文字色も白にすることで色が同化し、ユーザーからは見えなくなります。

とはいえ、テキストは存在するので、検索エンジンは認識が可能です。
こうすることで、ユーザーの目を気にせず、キーワードを詰め込むことができます。

また、このような隠しテキストにリンクを張れば、隠しリンクの完成です。
リンクとわかる要素や変化(文字色の変化、マウスポインターの変化、下線が引かれる)をなくすことで、さらに気づかれづらくなるでしょう。

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画像や動画の後ろに重ねる

リンクやテキストを画像や動画の後ろに重ねて表示する手法です。

画像動画の後ろにリンクもテキストも隠れるので、もちろんユーザーからは見えません。
この手法には、CSSプロパティの「position」や「z-index」がよく使われます。

また、以下のようなものも、場合によっては画像や動画を使った隠しリンクや隠しテキストに該当するでしょう。

  • 画像の一部分にリンクを張る
  • 画像を極端に小さくしてリンクを張る
  • 画像のalt属性にキーワードを詰め込む
  • 画像を透明にして、画像にリンクを張る
  • 画像の色と同じ文字色のリンク・テキストを重ねる
alt属性(オルト属性)とは?書き方やSEOメリット、確認方法を分かりやすく解説

画面の「外」に表示する

ユーザーの表示画面外に、リンクやテキストを表示させる手法です。
PCやスマホ画面の外に表示されるので、ユーザーからはわかりません。

CSSで「text-indent:-9999px」「text-indent: 9999px」と設定することで、画面外に表示させることができます。

文字サイズや不透明度を 0にする

テキストの文字サイズや不透明度を 0にする手法です。

Googleでは「0」としか言及されていませんが、おそらく数の問題ではないでしょう。
ユーザーにとって見づらい文字であれば、0でなくとも隠しリンクや隠しテキストに該当する可能性は大いにあります。

CSSでは「font-size:」や「font:」を使って設定することが多いです。
あらためて、極端に小さい文字サイズやありえない不透明度になってないか、よく確認しましょう。

目立たない「1文字にのみ」リンクを張る

目立たない 1文字とは、たとえば記号や小文字、空白です。
また、文字サイズを極端に小さくした 1文字も該当します。

Googleでは、例として「-(ハイフン)」や「.(ピリオド)」が紹介されていますが、日本語の場合は「、(読点)」や「。(句点)」「・(中黒)」の方がポピュラーでしょう。

なお、どのような 1文字なら隠しリンクにならないか、と考えるのはやめましょう。

そもそも、テキストリンクの基本ルールとして、ページ先の内容がわかるアンカーテキストを用いることが推奨されています。
つまり、SEOとしても 1文字にリンクを張るのは、本来避けるべきことなのです。

アンカーテキストとは?SEOに最適な書き方や役割を解説

隠しリンク・隠しテキストの見つけ方や探し方

PCやスマホで、隠しリンク・隠しテキストを見つける方法をご紹介します。

  1. 「TABキー」で隠しリンクの場所を見る
  2. 「全選択(すべて選択)」で隠しテキストの場所を見る
  3. HTMLソースで検索する
  4. CSSで検索する
  5. 無料のSEOツールを使う

自サイトに、隠しリンクや隠しテキストがないかはもちろん。
被リンク先サイトにもないか、よく確認しましょう。

【PC】「TABキー」で隠しリンクの場所を見る

とくに簡単なのが、キーボードの左上にある「TABキー」を使う方法です。
TABキーを押していくと、リンクなどのクリック可能要素を順番にマークしてくれます。

TABキーを押していき、不審なクリック可能要素(=隠しリンク)はないか探しましょう。

【PC/スマホ】「全選択(すべて選択)」で隠しテキストの場所を見る

PCでも、スマホでも使える見つけ方がこちら。
テキストをすべて選択して、隠しテキストを見つける方法です。

PCであれば、キーボードのショートカットを使い「全選択」をしましょう。

Windows:Ctrl+A
Mac:Command+A

すると、たとえば背景と同じ色の隠しテキストがマークされ、見つけやすくなります。

スマホで隠しリンク・テキストを見つける際にも、この方法は使えます。
一部のテキストを長押し→メニューが表示されるので「すべて選択」を選ぶだけです。

【PC】HTMLソースで検索する

ページ内のリンク数が多く、探すのが大変な場合は、HTMLソースから探しましょう。

「右クリック→ページのソースを表示」または、ショートカット「Ctrl+U」で開いている画面のソースが表示されます。
そこで、隠しリンクと隠しテキストを検索して探す方法です。

検索は、ショートカット「Ctrl+F」でおこなえます。
隠しリンクであれば「a href=」で検索するとよいでしょう。

「a href=」はリンク先の場所を示す aタグです。
イコールのあとには、リンク先の URLが続きます。

後に続くリンクの URLが、身に覚えのない外部リンクでないか確認しましょう。

SEOに効果的なHTMLタグの書き方とは?基本構造やエラーがないかチェックする方法

【PC】CSSで検索する

隠しテキストを探す場合や CSSに理解がある方は、CSSファイルを検索するのもおすすめです。
隠しテキストごとに、以下のプロパティを検索しましょう。

  • 文字色に関する隠しテキスト
    「background-color:」「color:」→同じ値(色)ではないか。
  • 文字サイズに関する隠しテキスト
    「font:」「font-size:」→極端に小さな値(文字サイズ)は入っていないか。
  • 画像や動画に重ねる隠しテキスト
    「z-index」「position」→画像や動画に、不審なテキストが重なっていないか。
  • 画面外に表示させる隠しテキスト
    「text-indent」→画面の外に表示されるような値(px数)は入っていないか。

検索するプロパティは、隠しテキストがどのような CSSプロパティで設定されているかを考えるとわかりやすいです。

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【PC】無料のSEOツールを使う

隠しリンクであれば、発リンクチェックツールを利用するのもひとつの手です。
たとえば、以下のようなSEOツールが挙げられます。

それぞれの発リンクチェックツールの使い方は、以下の記事をご覧ください。

発リンクのSEO効果とは?本数・リンク先のチェックツールやデメリット、設置時の注意点を解説

ペナルティになってしまった場合の対処法

Googleからペナルティを受けた際には、通知が来ます。
また、Googleサーチコンソールの左メニュー「セキュリティと手動による対策→手動による対策」でも確認が可能です。

ペナルティを受けていたら、まず原因を突き止め修正をおこないます。
修正が完了したら、Googleサーチコンソールの「手動による対策」にある「再審査リクエスト」を送信しましょう。

審査は、再審査リクエスト後、1週間ほどでおこなわれるそうです。
審査が終わると、Googleからリクエストの承認結果が通知されます。

リクエストが承認されれば、ペナルティは解除されます。
「インデックスから削除された」や「検索順位が急激に下がった」などの影響も消えるでしょう。

Googleペナルティとは?解除方法や確認方法、原因と対策を解説

隠しリンク・隠しテキストに関するよくある質問

隠れたリンクやテキストは、すべてペナルティの対象ですか?

実は、かならずしもそうとは限りません。

リンクやテキストが隠され、ユーザーから見えない(見えづらい)状態でも、ペナルティの対象とならない場合もあります。
たとえば、以下のようなケースです。

  • アコーディオン切り替えで見られるリンクやテキスト
  • タブ切り替えで見られるリンクやテキスト
  • マウスオーバーで見られるリンクやテキスト
  • スライダーやカルーセル
  • 声読み上げソフト用のテキスト

▼アコーディオンの例

▼タブ切り替えの例

▼マウスオーバー(以下は「ツールチップ」)の例

▼スライダー(カルーセル)の例

上記のようなリンクやテキストは、ペナルティの対象でないと Googleも明言しています
理由としては、ユーザーのために必要だからです。

Googleが挙げた例も、たとえばスマホなどの限られた画面のなかに、情報をコンパクトにまとめるひとつの手段であり、ユーザーのためのものといえます。
モバイルフレンドリー化が推奨されている今は、むしろ欠かせないものでしょう。

Googleからペナルティ通知がなくても、ペナルティを受けることはありますか?

あります。
Googleペナルティには、2つの種類があります。

ひとつはすでにご紹介した、通知の来る「手動ペナルティ」。
そしてもうひとつが、通知のない「自動ペナルティ」です。

自動ペナルティは、検索エンジンがアルゴリズムに従って、自動でSEOスパムを検出しておこなうペナルティを指します。
Googleからの通知がないため、順位の下落やインデックス削除などの影響が出てはじめて気づくことが多いです。

異変が起こった際にすぐ気づけるような、検索順位チェックツールの機能を活用するのもひとつの手でしょう。
たとえば、弊社「Nobilista」には、順位が大きく変動した際に知らせてくれる「順位変動アラート」という機能があります。

こちらは、指定したキーワードが所定の変動幅に達した場合にメールで知らせる機能です。
変動幅も指定が可能。

このような検索順位チェックツールの機能を上手に活用して、自動ペナルティへの感度を日ごろから高めておきましょう。

Nobilistaには、ほかにも便利で、こだわりの機能を豊富にご用意しています。
また、ユーザー様のお声を反映した新機能も続々搭載。

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