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更新日2023年11月10日

検索クエリの意味とは?種類や検索語句・検索キーワードとの違い、分析・調べ方を解説

甲斐龍之介

SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動

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検索クエリとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索窓に入力された単語や単語の組み合わせのことです。
「クエリ」や「検索クエリー」と呼ばれることもあり、英語では「Search Queries」と表記されます。

検索クエリの調査や分析はサイト改善には欠かせない重要な役割があります。
検索クエリを正しく理解し、分析することで検索ユーザーの真のニーズを把握でき、満足度の高い良質なコンテンツを作成できるようになります。

ただ、この検索クエリをSEO対策リスティング広告などにどのように活用すれば良いのかわからない方も多いでしょう。

そこで本記事では、検索クエリの意味種類・分類方法検索語句・検索キーワードとの違い分析・SEOでの活用方法を解説します。
本記事を参考に、検索クエリをコンテンツ作りやサイト改善、リスティング広告運用に活かしていきましょう。

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検索クエリ(Search query)とは

検索クエリとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索窓に入力された単語や単語の組み合わせのことです。
「クエリ」や「検索クエリー」と呼ばれることもあり、英語では「Search Queries」と表記されます。

「Google」と「Yahoo!」では検索クエリについて、それぞれ以下のように定義しています。

検索語句とは、Google検索や検索ネットワークのサイトでユーザーが検索に使用した語句のことです。

検索語句レポートについて|Google広告ヘルプ

具体的には「東京スカイツリー」「東京スカイツリーへの行き方」「東京スカイツリーに行くには」のように単語や単語の組み合わせ、文章などさまざまな検索クエリがあります。

検索クエリをユーザーのニーズとして置き換えて考えると、SEO対策リスティング広告などにも有効活用できるため、サイトの改善には欠かせません。

リスティング広告とSEOの違いとは?使い分け方や相乗効果を発揮する併用方法を解説

検索クエリと検索キーワード・検索語句の違い

検索クエリと似たような言葉に「検索キーワード」や「検索語句」があります。
ここでは、検索クエリと検索キーワード・検索語句の意味の違いについて紹介します。

  1. 検索クエリと検索キーワードの違い
  2. 検索クエリと検索語句の違い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

検索クエリと検索キーワードの違い

検索クエリと混同しやすい言葉に「検索キーワード」があります。
似た意味の言葉ですが、検索クエリとは少し意味が異なります。

  • 検索クエリ
    ユーザーが検索窓に入力した語句
  • 検索キーワード
    広告運用者やマーケティング担当者が広告掲載の際に設定する語句

検索キーワードは原則として「文章で登録しない」ことや「誤字脱字や表記のゆれも考慮しない」といった特徴があります。
結果的に「検索クエリ」と「検索キーワード」が同じになることもありますが、目的や意味は異なる場合が多いです。

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検索語句との違い

検索クエリと混同しやすいもう一つの言葉として「検索語句」があります。
どちらもユーザーが「検索時に入力する語句」という意味では同じです。

このように言葉の意味は同じですが、使用するツールによって使われる言葉が変わります。
なお、Yahoo!広告では「検索クエリ」が用いられます。

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検索クエリの種類や検索意図による分類方法

検索クエリには、検索意図によって3つに分類できます。

名称別名定義
ナビゲーショナルクエリ案内型クエリ
Goクエリ
特定のサイトにアクセス(訪問)したい
という意図を持った検索クエリ
Google
ソフトバンク
ヤフオク
トランザクショナルクエリ取引型クエリ
Doクエリ
Web上で何かしらのアクションを
起こしたい意図を持った検索クエリ
英会話教室 近く
東京 美容室
インフォメーショナルクエリ情報型クエリ
Knowクエリ
ユーザーが1つまたは複数のサイトで
情報を得ようとする意図の検索クエリ
確定申告 やり方
カレー レシピ
ブログ 稼ぎ方

それぞれの検索クエリの特徴や例を詳しく見ていきましょう。

ナビゲーショナルクエリ(案内型・Goクエリ)

ナビゲーショナルクエリ(案内型)とは、特定のサイトにアクセス(訪問)したいという意図を持った検索クエリです。
「特定のサイトに移動したい」とアクセス先が明確に想定されており「Goクエリ」とも呼ばれています。

大手企業や有名サイト、インフルエンサーの名前、認知度の高い商品などに多く、検索クエリ全体に占める割合で最も少ないタイプです。
具体的には「Google」「ソフトバンク」「ヤフオク」などがナビゲーショナルクエリに分類されます。

検索意図とは?分類や調べ方、分析に役立つSEOツールを紹介

トランザクショナルクエリ(取引型・Doクエリ)

トランザクショナルクエリ(取引型)とは、Web上で何かしらのアクションを起こしたい意図を持った検索クエリです。
商品購入や問い合わせ、資料請求など具体的な行動を起こしたいというユーザーが検索するクエリで「Doクエリ」とも呼ばれています。

例えば「英会話教室 近く」「東京 美容室」などはトランザクショナルクエリに分類されます。
トランザクショナルクエリは、ユーザーがすでに商品購入や問い合わせなどを実行する意欲があるため、コンバージョンにつなげやすいといった特徴があります。

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インフォメーショナルクエリ(情報型・Knowクエリ)

インフォメーショナルクエリ(情報型)とは、ユーザーが1つまたは複数のサイトで情報を得ようとする意図のある検索クエリです。
何か疑問や悩みを解決するための検索クエリで、Knowクエリとも呼ばれています。

このインフォメーショナルクエリ(情報型)が検索クエリの中で最も多くの割合を占めます。
例えば「確定申告 やり方」「カレー レシピ」「ブログ 稼ぎ方」など、様々な検索クエリが挙げられます。

インフォメーショナルクエリを入力したユーザーは、情報を得るために検索しており、何かしらの行動を起こすところまでは考えていない可能性が高いです。
そのため、インフォメーショナルクエリで自サイトに多くのアクセスを集めたとしても、購入や問い合わせなどコンバージョンまで至らない場合がほとんどです。

ユーザーに有益な情報を与えることでサイトの認知度を向上させたり、SEOメディアであれば、内部リンクを張り、コンバージョンコンテンツにつなげるといった工夫が大切でしょう。

内部リンクとは?SEOに効果的な張り方や最適化のメリット・コツを徹底解説

検索クエリの調べ方

検索クエリはツールを活用することで、簡単に調べることができます。
ここでは検索クエリの調べ方とツールを使った分析方法を紹介します。

  1. Google Search Console
  2. Googleアナリティクス

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Google Search Console(サーチコンソール)

Googleサーチコンソールでは、Google検索で流入した検索クエリとその表示回数やクリック数、掲載順位が確認できます。

まずは、Googleサーチコンソールにログインし、メニュータブから「検索パフォーマンス」を選択します。

続いて、画面を下にスクロールし「クエリ」というタブをクリックしてください。

すると、検索クエリ別のクリック数や表示回数が表示されます。

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Googleアナリティクス(GA4)

Googleアナリティクスでは広告・オーガニック検索、それぞれで流入した検索クエリを確認できます。
(事前にGoogle Search Consoleとの連携が必要です。)

まずは、Googleアナリティクスにログインし、メニュータブから「Search Console」を選択します。

その中にある「クエリ」を選択すると、検索クエリの詳細が表示されます。
各検索クエリの掲載順位も確認可能です。

GA4 (Googleアナリティクス4)とは?設定方法や導入方法、見方・使い方を解説

検索クエリの分析方法

検索クエリを分析する際におすすめの方法を3つ紹介します。

  1. 検索上位を記事を読む
  2. サジェストキーワードを確認する
  3. Yahoo!知恵袋で検索する

1つずつ詳しく見ていきましょう。

検索上位の記事を読む

検索上位に表示されている記事は、現時点でGoogleなどの検索エンジンによって、ユーザーニーズを満たしているページだと判断されています。
つまり、検索上位のページを読み込むことで、ユーザーがどのような情報を求めているかが明確になる可能性が高いです。

特に、1位~5位の記事で共通している見出しやコンテンツ内容は必ず必要な情報です。
その見出しを自サイトの記事にも取り入れることで、ユーザーニーズを満たした良質なコンテンツを作成することができます。

ただし、上位表示されている記事を網羅するだけでは、上位表示させることは難しいです。
上位記事を参考に最低限必要な見出しや情報を網羅しつつ、他サイトにはない独自情報やオリジナルコンテンツを追加することで、上位表示できる可能性が高まります。

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サジェストキーワードを確認する

サジェストキーワードを活用すれば検索クエリを分析できます。
サジェストキーワードとは検索窓にキーワードを入力した際に、予想で表示されるキーワードのことです。

例えば「検索クエリ」と検索窓に入力すると「検索クエリ 調べ方」「検索クエリ とは」「検索クエリ ga4」といったサジェストキーワードが表示されます。

メインキーワードに関連したキーワードが表示されるため、ユーザーがどんな情報を求めているのかが把握できます。
メインのキーワードと合わせてサジェストキーワードを見出しに盛り込むことで、ユーザーが求めている記事になりやすくなるでしょう。

Googleサジェストとは?表示の仕組みや削除方法、ツールを用いてSEOへ活用する方法

Yahoo!知恵袋で検索する

Yahoo!知恵袋も検索クエリの分析には役立ちます。
分析したいキーワードをYahoo!知恵袋で検索すると、ユーザーがそのキーワードに関連した悩みや疑問、相談を投稿しています。

Yahoo!知恵袋に投稿するユーザーは、Googleなどの検索エンジンで検索しても悩みや疑問が解決できなかったときに投稿する傾向にあります。
そのため、Yahoo!知恵袋の悩みや疑問を見出しに加えることで、他サイトにはない独自性のあるコンテンツを作ることが可能です。

検索クエリ分析をSEOに活用する方法

ここでは、検索クエリをSEOに活用する方法を紹介します。

  1. ユーザーの検索意図を調査する
  2. コンテンツ作成後のリライトに活用する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ユーザーの検索意図を調査する

検索クエリを分析することで、検索ユーザーがどんな目的でWebサイトを訪れているかが把握できます。

SEOで上位表示を目指すには、ユーザーニーズを満たしたコンテンツ作りが大切です。
というのも、Googleは企業理念で「ユーザーファースト」を掲げており、ユーザーの検索意図を正しく把握し、ニーズを満たすコンテンツを上位表示する傾向にあるからです。

例えば、トイプードルの性格に関するコンテンツを作るとします。
「トイプードル 性格」のサジェストは以下の通りです。

検索クエリユーザーが知りたい情報例
トイプードル 性格 オストイプードルのオスの性格が知りたい
トイプードル 性格 特徴トイプードルの性格の特徴が知りたい
トイプードル 性格 変わるトイプードルの性格は年齢や
しつけなどによって変わるのか知りたい
トイプードル 性格 悪いトイプードルの性格は悪いのか知りたい

このように「トイプードル 性格」と検索するユーザーも知りたい情報は様々です。
サジェストを確認することで、具体的にどんな情報が知りたいのかを深掘りできます。

これらのサジェストを見出しに入れることで、多くのユーザーが満足できるようなコンテンツが作成できます。

検索意図とは?分類や調べ方、分析に役立つSEOツールを紹介

コンテンツ作成後のリライトに活用する

コンテンツ作成後のリライトにも検索クエリは役立ちます。
リライトとはすでに公開されたコンテンツを改善し、検索上位を目指す施策です。

公開されたコンテンツのタイトルや本文の加筆修正などを行い、コンテンツの完成度を高めます。
SEO対策で上位表示を目指す上でリライトは欠かせませんが、具体的にどこを改善すれば良いかわからないことも多いです。

Google Search Consoleなら、検索クエリ別のクリック数と表示回数が表示されます。

例えば、以下のように表示回数が多く、クリック数が少ない場合はリライトを検討するべきコンテンツです。

表示回数が多いということは検索画面に表示されており、タイトルディスクリプションがユーザーの目に留まっているということです。
それでもクリックされていないということは、タイトルやディスクリプションの問題がある可能性が多いです。

キーワードを前半に含めるなどの工夫をして、ユーザーが思わずクリックしたくなるような魅力的なタイトル・ディスクリプションに変更してみましょう。

また、表示回数が多く掲載順位が11位以下の場合は、リライトする価値があります。
掲載順位が11位以下にも関わらず表示回数が多いということは、現在の上位サイトではユーザーが満足できていない可能性が高いからです。

コンテンツのボリュームを増やしたり、上位記事にはない独自の情報を加えたりすることで、検索順位が上がりアクセスを独占できる可能性が高まります。

さらに、対策キーワードの変更にも検索クエリを活用できます。
下記は「SEO 会社」というキーワードで作成したコンテンツの検索パフォーマンスです。

実際にデータを見ると、「SEO 会社」というキーワードでコンテンツを作成しましたが「SEO 外注」という検索クエリの方が表示回数が多く評価されています。
もしも、ターゲットキーワードではないキーワードで評価されているようであれば、対策キーワード自体を変更する方法も効果的です。

SEOのリライトのやり方とは?効果や記事選びのコツを解説

検索クエリ分析をリスティング広告に活用する方法

検索クエリはSEO対策だけではなく、リスティング広告にも役立ちます。
検索クエリをリスティング広告運用に役立てる方法は3つあります。

  1. 新しいキーワードを探す
  2. 表示回数の多い検索クエリを確認する
  3. 除外キーワードを設定する

1つずつ詳しく見ていきましょう。

新しいキーワードを探す

検索クエリを分析することで、新しいキーワードを発見できます。
例えば「ロードバイク」というキーワードでリスティング広告を出稿するとします。

リスティング広告は軸となるキーワードとサブのキーワードを組み合わせるのが基本です。
今回の場合、軸となるキーワードは「ロードバイク」です。

キーワードプランナーで「ロードバイク」と検索し「結果を表示」をクリックします。

すると、ロードバイクに関連するキーワードと検索ボリューム等が調査できます。

例えば、「安い」「価格」「最安」「1万円以下」「セール」等のサブキーワードは「安くロードバイクを購入したい」というユーザーが検索しやすいです。
そのため、これらのキーワードに対して「安く購入できるロードバイクのECページ」を表示させれば、ニーズに合致したリスティング広告を出稿できます。

また、稀に想定外の検索クエリがコンバージョンに至ることもあります。
想定外の検索クエリは分析ツールでも分析できないため、他のサイトも対策していない可能性が高いです。

ポイントは、自サイトで実際にコンバージョンに繋がった検索クエリを確認することです。
実際にコンバージョンに繋がった想定外の検索クエリを広告文に追加することで、コンバージョン率(CVR)を向上させることができます。

リスティング広告とSEOの違いとは?使い分け方や相乗効果を発揮する併用方法を解説

表示回数の多い検索クエリを確認する

Goolgeサーチコンソールでは、各検索クエリの表示回数やクリック数が確認できます。
クリック数が多い検索クエリほど、ユーザーにニーズがある可能性が高いです。

逆に表示回数やクリック数が少ない検索クエリは、ニーズがない可能性が高いと言えます。
無駄な広告費を払わないためにも、表示回数の多い検索クエリを確認して登録するキーワードを厳選しましょう。

除外キーワードを設定する

除外キーワードとはリスティング広告において、直接コンバージョンに繋がりにくいキーワードをあらかじめ除外しておくことです。

リスティング広告は広告が表示・クリックされた時点でコストが発生してしまいます。
そのため、コンバージョンに繋がらないキーワードはできるだけ広告を表示させないことが望ましいです。

例えば、掃除機の販売ページであれば「修理」「故障」「業者」など、商材とは関係ないキーワードは除外するのが有効です。

除外キーワードを設定しておけば、無駄なキーワードでの広告表示やクリックを防ぎ、費用対効果を上げることに繋がります。
コストをかけているにも関わらず、コンバージョンに繋がっていないキーワードがあれば除外対象として検討しましょう。

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