SEO
公開日2023年3月30日
更新日2024年01月09日
良質なコンテンツとは何か?Googleの定義や作り方のポイントを解説
甲斐龍之介
SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動。
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良質なコンテンツとは、一体何なのか、質の高い記事とは具体的にどういったものを指すのか。
この部分にまで深く言及している人は、多くありません。
そこでひとつの指針となるのが、まさに良質なコンテンツを推奨しているGoogleの見解です。
Googleは、以前よりガイドライン等で良質なコンテンツとは何か、上位表示されるコンテンツとはどういったものかについて触れています。
とはいえ、上記以外にもさまざまなところで言及がなされています。
さらに、言い回しが難しかったり、英語の資料もあるので、すべてを読むのは骨が折れるのではないでしょうか。
そこで、今回のNobilistaブログでは「良質なコンテンツとは何か」その定義を、弊社がGoogleの全資料・ガイドライン・公式ページを読み解き、わかりやすくまとめてみました。
また、同資料を参考にして、コンテンツの品質を評価できる、Nobilistaオリジナルの「コンテンツ品質評価チェックシート」を作成。(登録不要・無料ダウンロード可)
ぜひお気軽にご活用ください。
SEOを行うサイト運営者の方々のお力になれれば幸いです。
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コンテンツとは何か
「コンテンツ(content)」とは、直訳すると「中身」や「内容」という意味。
ただし、日本語においては「記事コンテンツ」「動画コンテンツ」といったように、インターネットを通して受け取る、それ自体に価値のある、情報の中身や内容(そのもの)を指して使われることが多いです。
このように、漠然とWebに関連するものに多く使われがちですが、2004年に制定された「コンテンツ促進法」の定義を参考にするなら、正確にいうと「何かしらの媒体を通して得られ、それ自体に価値のある創造物(著作物)」であればコンテンツといえます。
たとえば、画像や文章、ゲーム、テレビ番組、映画、音楽、演劇、写真も、実はすべてコンテンツです。
(定義)
第二条 この法律において「コンテンツ」とは、映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームその他の文字、図形、色彩、音声、動作若しくは映像若しくはこれらを組み合わせたもの又はこれらに係る情報を電子計算機を介して提供するためのプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。)であって、人間の創造的活動により生み出されるもののうち、教養又は娯楽の範囲に属するものをいう。
引用:平成十六年法律第八十一号 コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律
覚えておきたいのは「それ自体に価値がある」という意味。
つまり、中身がなく価値のない情報は、そもそもコンテンツとはいえないということです。
content には「満足させる」という意味もある
実は、英語の「content」には「満足させる(満足)」という意味もあります。
いわゆる、同じ綴りで異なる意味を持つ「同形異義語」というものです。
日本語の「かき(柿)」と「かき(牡蠣)」といった同音異義語と似たようなものと考えればわかりやすいでしょう。
「中身」や「内容」の content とは発音(アクセント)が違うので、言ってしまえば別の単語なのですが、こちらも良質なコンテンツをよく表しているといえます。
くわしくは後ほど答え合わせするので、ぜひこの意味を覚えておいてください。
良質なコンテンツがもたらす効果・影響
良質なコンテンツを作るメリットは、上位表示だけではありません。
あらためて、上位表示以外のメリットも見てみましょう。
- 継続的な利益を生み出す
- ブランドイメージを変えてくれる
継続的な利益を生み出す
SEO対策は、潜在顧客を集めることが得意です。
潜在顧客とは、悩みや課題を漠然と抱えながら、解決に至るはずの商品やサービスを認知できていない人々。
つまり、売り手が悩みや課題を明確にしてあげ、商品やサービスとつなげることで、新規顧客となる可能性が高い人々です。
上位表示できれば、流入してきたユーザーに、商品やサービスを認知してもらえます。
また、高い利益につなげることもできるでしょう。
実際に私も、過去にたった1記事がそれ単体で、毎月100万円近い利益を継続的に生み出し続けたことがあります。
しかも、4日分の人件費+αというコストで、その記事は作られました。
利益につながる良質なコンテンツを作り、それが上位表示されれば、コスト以上の利益を長く生み出せる。
まさにこれこそ、SEO対策の真骨頂といえるでしょう。
SEO対策とは?初心者にも分かりやすく上位表示の基本的なやり方を解説
ブランドイメージを変えてくれる
コンテンツのイメージによっては、従来のブランドイメージを変えられるというメリットがあります。
たとえば、法律事務所を例に考えてみましょう。
人によっては、裁判や刑事事件のイメージが先行し、利用に対してハードルが高いと感じているケースがあります。
そこで、ご近所トラブルや職場トラブルなど「日常生活における悩みと法律」をテーマに扱った、身近なことと法をつなげるオウンドメディアを立ち上げます。
そのなかで、親しみが感じられるテーマ選びとやさしい語り口、わかりやすい解説をしていけば、法律事務所に対する「ハードルが高そう」「よくわからないけどお堅そう」というイメージを変えることができるでしょう。
近しい例として、Twitterの企業アカウントを運用する「中の人」という存在が挙げられます。
その親しみやすく、一部破天荒なツイートがユーザーにウケ、たちまち多くの人に認知されました。
これまであった企業の堅いイメージを払拭したり、企業と消費者の距離をぐっと近づけたりとブランドイメージが良い方向で変わった好例だと思います。
ブランドイメージを変える方法はさまざまですが、良質なコンテンツを継続的に作ることはTwitterのような一過性のものではなく、持続性があるといえるでしょう。
つまり、コンテンツが資産となり、半永久的にブランドイメージを維持することができるのです。
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Googleが定義する「良質なコンテンツ」とは
Googleはたびたび、良質なコンテンツを作るように強調します。
では、そのGoogle自身、どのように良質なコンテンツを定義しているのでしょうか。
Googleの公式ガイドラインや公式ページでは、さまざま言葉で良質なコンテンツが表現されています。
しかし、そのすべてをまとめると「良質なコンテンツ」とはつまり、以下の3つに集約できます。
- ユーザーの検索目的が「すぐに達成される」
- 検索ユーザーに絶対「不利益を与えない」とわかる
- そのコンテンツにしかない「特別な価値」を持つ
ユーザーの検索目的が「すぐに達成される」
まず、ユーザーは検索する際に、かならず達成したい目的を持っています。
この目的を「検索意図」といいます。
目的が達成される、つまり検索意図が満たされるコンテンツは、まさに良質なコンテンツといえるでしょう。
Googleも「役に立つ」「有益な」「メリットをもたらす」「ユーザー第一の」と、ユーザーのためになる(=目的が達成される)コンテンツを作るよう、つねに強調しています。
・コンテンツの質
システムは、関連性のあるコンテンツを特定した後、最も役立ちそうなコンテンツを優先しようとします。
引用:結果を自動的に生成する仕組み
Google 検索が目指しているのは、Google の創業者で現 CEO のラリー ペイジが紹介している通り、「 (完璧な検索エンジンとは、)ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジン 」です。
引用:サイトの制作や集客を外注しているサイトオーナーのみなさまへ
Google はこうした検索エンジンを目指し、日々改善を重ねています。
では、ユーザーの検索目的がすぐに達成されるコンテンツとは、どのようなものでしょうか。
具体的には以下のような特徴があります。
- 知りたいことや疑問がコンテンツによって解決している
- 再検索の必要がない、網羅性のある内容(内容が薄くない・充実している)
- 読みやすい、わかりやすい文章
- 快適にコンテンツを閲覧できる(誤字脱字や過剰な広告がない、モバイルフレンドリー)
まず、目的が達成されるためには、コンテンツの内容が十分でなければなりません。
内容が薄い・充実していない・網羅していないものは、目的が達成されず「再検索」される可能性があります。
ユーザーに再検索をさせるコンテンツは、良質とはいえないでしょう。
また、表面的な検索意図だけを満たすコンテンツも良質とはいえません。
たとえば「ローンチ とは」というキーワード。
表面的な検索意図は「ローンチとはどういった意味か」です。
ただし、コンテンツの内容がその「ローンチの意味を伝える」だけでは、再検索されるおそれがあります。
なぜなら、ローンチの意味を知った後、以下のような関連する疑問(新たな目的)が出てくると考えられるからです。
- ローンチとは何かの略か?そもそも英語?語源や由来は?
- 似たような意味のリリースやキックオフとの違いは?
- ローンチを言い換えるなら?
- ローンチの使い方を具体的に知りたい(例文を見たい)
良質なコンテンツを作るには、さらなる目的の発生を事前に予測してコンテンツを作る、もしくは内部リンクを設置する必要があるでしょう。
このように、ユーザーが一度の検索ですべての目的を達成できるものこそ、質の高いコンテンツといえます。
さらに、ただ目的が達成されるのではなく「すぐに」達成されなければなりません。
たとえば、以下のようなコンテンツでは、ユーザーの目的をスムーズに達成させることは難しいでしょう。
- 読みづらく、分かりづらい内容
- 誤字脱字が多い
- 閲覧を妨げる過剰な広告
- スマホで閲覧すると表示が崩れる
最悪ユーザーにストレスを与え、再検索をされてしまう可能性もあります。
検索意図とは?分類や調べ方、分析に役立つSEOツールを紹介
検索ユーザーに絶対「不利益を与えない」とわかる
たとえ目的が達成されても、その情報が正確でなかったり、あるいは安全でなかったり、ユーザーになんらかの不利益を与えるコンテンツは、質が高いとはいえません。
そのためGoogleは、検索ユーザーに「絶対に不利益を与えない」と信頼できるコンテンツやWebサイトも、良質なコンテンツと定義しています。
実際、これまで英語のみで、一部の人しか閲覧できなかった「検索品質評価ガイドライン」の「E-E-A-T」に関する情報を、2022年に公式のガイドラインへわかりやすく記載。
・制作方法を問わず高品質のコンテンツを評価
Google のランキング システムは、E-E-A-T(専門性、エクスペリエンス、権威性、信頼性)で表される品質を満たした、オリジナルかつ高品質のコンテンツを評価することを目的としています。
引用:AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス
Google の自動システムは、さまざまな要因に基づいて優れたコンテンツをランク付けするように設計されています。
引用:E-E-A-T と品質評価ガイドラインについて
関連するコンテンツを特定した後、最も役に立つと判断されたコンテンツに高い優先順位を付けます。
そのために、どのコンテンツが、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわち E-E-A-T の面で優れているかを判断するための要素の組み合わせを特定します。
Googleがここまでする理由は、過去に社会問題となった「WELQ問題」のような、ユーザーへ不利益を与えること、またそれに意図せず加担してしまうようなことを、二度と起こしたくないと考えているからでしょう。
そのため、厳密にいうと良質なコンテンツとは、証明のできる信頼性を持ち、それを何らかの形でユーザーと検索エンジンに明示しているものだといえます。
証明のできる信頼性を明示するとは、わかりやすくいうと以下のようなことです。
- サイト運営者のプロフィールを明記している
- 権威のある人物によって書かれたコンテンツ
- 「広告」であることを明記している
- Webサイト全体の実績が高い(良質なコンテンツの数)
- 第三者による客観的評価が高い(被リンク、サイテーション、レビュー評価)
- サイトのセキュリティ対策(HTTPS化)を行っている
ちなみに、扱うトピック(記事テーマ)次第では、そもそも不利益を与えると考えられず、信頼性を証明する必要がないと判断されるコンテンツもあります。
たとえば、エイプリルフールネタのような「おもしろコンテンツ」は、それだけで不利益を与える可能性は低いでしょう。
その一方で「YMYLコンテンツ(Your Money or Your Life:金銭あるいは人生)」といわれる人の一生に大きな影響を与えるコンテンツは、信頼性の証明が検索順位に大きく影響すると考えられています。
E-E-A-Tとは?Googleが重要視するSEO最重要評価基準を高める施策を解説!
そのコンテンツにしかない「特別な価値」を持つ
突然ですが、オリンピック日本代表に選ばれる選手はどのような人でしょうか。
- 人よりたくさんの努力をしている。
- 貴重な経験・体験による、自分だけの見識がある。
- ほかの人が持っていない才能がある。
- 自分だけの特別なメンタルトレーニングを行っている。
いずれにせよ、その人にしかない「特別な何か」を持っていることが多いでしょう。
そして、それは上位表示するコンテンツにもいえることです。
良質なコンテンツ(上位表示されるコンテンツ)には、ユーザーに選ばれる「そのコンテンツならではの価値」があります。
まさに「コンテンツ(価値のある情報)」ということなのでしょう。
そのため、競合サイトとの順位争いで上位表示を勝ち取るには、他サイトにはない価値をどのように生み出すか、「差別化」をしっかり行わなければなりません。
では、特別な価値(差別化)となるものは、どういったものでしょうか。
いくつか例を出してみました。
- 専門知識や技術、能力を活かしたもの
- 過去の体験や経験を活かしたもの
- 独特なアイデアやひらめき、個性的な発想によるもの
- ユニークな視点や切り口のもの
- ユーザーの視点に立った共感の呼ぶもの
- 独自性のある調査結果やデータ
- オリジナルのイラストや図表の利用
Googleはこれらをまとめて、以下のようにざっくり表現しています。
このアルゴリズムの変更では、低品質なサイトの掲載順位を下げ、同時に、良質なサイトの掲載順位をより適切に評価します。
引用:Google 検索が、高品質なサイトをよりよく評価するようになりました
例えば、ユーザーにとってあまり価値のないサイト、利便性の低いサイト、他のサイトからのコピーで構成されているようなサイトの掲載順位は下がります。
一方、独自の研究や報告、分析など、ユーザーにとって重要な情報を提供しているサイトの掲載順位はより適切に評価されるようになります。
今回は、特に日本語での検索向けに、良質なサイトの検索順位を改善するアルゴリズム変更を実施しましたのでお知らせします。
引用:独自コンテンツをより高く評価するために
(省略)
この問題に対処するために、今回のアルゴリズムのアップデートでは、独自コンテンツを持つサイトをより積極的に表示するよう変更を実施しました。
自分のコンテンツをあらためて見て、他サイトよりも優れている、上位表示ができると思う理由を言えるでしょうか。
いま一度考えてみると、価値の有無を判断することができます。
Googleアルゴリズムとは?仕組みやランキング要因、アップデートの歴史を解説
結局、良質なコンテンツとは何なのか
Googleの定義をすべてまとめると、あるひと言に集約できます。
それは、ユーザーが満足できるかどうかです。
つまり、良質なコンテンツとは、ユーザーを「満足させられるもの」。
まさに「content(満足させる)」というわけです。
実際にGoogleも「満足」という表現をたびたび使っています。
・ユーザー第一のコンテンツに焦点を当てる
ヘルプフル コンテンツ アップデートは、訪問者に満足感を与えているコンテンツを高く評価し、訪問者の期待に応えていないコンテンツとの差別化を図ることを目的としています。
引用:Google の有用なコンテンツの更新についてクリエイターが知っておくべきこと
(省略)
ユーザーを第一に考えるコンテンツ クリエイターは、まず満足度の高いコンテンツの作成に注力する一方で、SEO のベスト プラクティスを活用して、検索ユーザーに付加価値をもたらします。
非常に質の高いMCは、そのページを訪れた人が非常に満足するものでなければなりません。
引用(弊社意訳):検索品質評価ガイドライン
非常に高い品質とは、高いレベルの努力、オリジナリティ、才能、スキルの証拠である。情報ページでは、正確で、明確に伝えられており、専門家のコンセンサス(※1)がある場合には、それと一致するものでなければなりません。
非常に高い品質のコンテンツは、そのトピックやタイプについて、オンラインで利用可能な最も優れたコンテンツの一部であることを意味します。
※1)コンセンサスとは、共通認識、意見の一致のこと
「Google社」の視点でも考えてみよう
「Google社」という企業の視点に立って良質なコンテンツを考えてみましょう。
また違った印象を受けるはずです。
Googleの利益という観点から見ると、良質なコンテンツとは「また検索エンジンを使ってもらえるようなコンテンツ」といえます。
では、Google検索エンジンはどこで利益を出しているのでしょうか。
それは「広告」です。
たとえば、検索結果の最初に表示されるリスティング広告が代表的な例でしょう。
広告を出したいと思う場所はもちろん、ターゲットが多くいる場所です。
つまり、Google検索エンジンを多くの人に使ってもらわなければ、広告を出す人も少なくなってしまいます。
そのためには、ユーザーが使いたいと思う検索エンジンであり続けなければいけません。
人々が使いたいと思う理想の検索エンジンは、先ほど紹介したとおり。
目的がすぐに達成でき、信頼性が高く、価値のあるコンテンツが上位に表示される検索エンジンです。
検索エンジンに満足してもらえれば、ユーザーに日常的に使ってもらえます。
そして、ユーザーの利用が増えれば、広告の利用者も増え、結果Googleの利益獲得につながるというわけです。
ユーザーを満足させられるコンテンツを上位表示させるのは、利益を出すためでもあるということを覚えておくとよいでしょう。
検索エンジンの仕組み・特徴とは?Google検索で順位が決まる仕組みを分かりやすく解説
Googleは「最高のおもてなし」を求めている
ユーザーを満足させるには、ユーザーを第一に考える「気配り」や「思いやり」が必要です。
「この部分は画像にしたほうがわかりやすいかな。」
「表を作ってひと目でわかるようにしよう。」
「こんな情報もあると助かるかも。」
「先にこの話をした方がわかりやすいかな。」
「このキーワードで調べる人はこっちの記事も好きそう。内部リンクをしておこう。」
このように、ユーザーに対してあらゆることに思いを巡らせます。
おもてなしのプロは、すばらしいひと時を提供します。
つまり、ユーザーがコンテンツを見て、良かったと思えるようにしなくてはなりません。
「おもてなしの心」を持ってコンテンツを作るよう、ぜひ意識してみてください。
おすすめは、一度ユーザーになりきって、クレームをつけられるような箇所はないか考えることです。
また、家族や友人に自信をもって見せられるか。
書籍やテレビなどで紹介された際に、事実と異なる・誤解を与えると問題にならないか。
あらためて、ネットという世界中の人が見られる場所に自分のコンテンツを出す責任の重さを意識するというのも大切でしょう。
ちなみに、いまインデックスされないWebサイトが増えているようです。
一説には、Googleの求めるコンテンツの質のハードルが上がり、質が低いとみなされたサイトが軒並みインデックスできていないのだとか。
今後ますます、コンテンツの質に対する評価が厳しくなると考えてよいでしょう。
そのため、この先生き残っていくには、ますます質の高いコンテンツが作れるようにならなければいけません。
そこで次に紹介するのが、良質なコンテンツを作るポイントです。
Googleにインデックスされない原因別の対策方法を解説!クローラーが来ない問題の解決方法やインデックスを促進する方法とは
良質なコンテンツ作成のポイント
ここからは、良質なコンテンツを作る際のポイントについてお話します。
Googleの公式資料やガイドラインにおける、良質なコンテンツを作るポイントを、わかりやすくリスト形式にまとめました。
良質なコンテンツを作りたいという方はもちろん、いまあるコンテンツの質が低くないか知りたいという方にもおすすめです。
良質なコンテンツのチェックリスト
- 検索意図は満たされているか
- コンテンツを見て満足できるか
- 関連する情報や興味のありそうな情報への内部リンクはあるか
- わかりやすかったか、読みやすかったか
- 途中で広告が邪魔したり、集中力が切れたり、離脱したくならなかったか
- ユーザーを考慮した言葉選びはできているか
- スマホ、タブレット、PCで問題なく読めたか
- ページの読み込み速度は遅くないか
- コンテンツを作った人物は、そのトピックに権威のある人物か
- コンテンツを作った人物の名前とプロフィールはあるか
- コンテンツを作った人物のプロフィール内に、権威があるとわかる情報はあるか
- サイト運営者または企業の情報はくわしく記載されているか
- 情報に対して根拠や裏付けとなるものの記載はあるか
- 情報はすべて正確か、事実確認はしてあるか
- 情報はすべて最新のものか
- コンテンツで扱うトピックに対して、Webサイトは権威を持っているか
- Webサイトにはほかにも関連するトピックで良質なコンテンツはあるか
- 広告には広告であること明記しているか
- HTTPS化(常時SSL化)されているか
- カスタマーサービス情報はあるか
- 関連性のあるトピックを扱うWebサイトから「被リンク」はあるか
- サイテーション(引用)はあるか
- レビューサイトで良い評価をもらっているか
- 他サイト(競合サイト)より優れている点を挙げられるか
- ただ上位サイトをまとめただけの内容、他サイトと似たような構成をしていないか
- 独自性のあるユニークな情報は含まれているか
- 権威のある研究論文・調査データをリンクつきで引用しているか
- 自分でブックマークしたくなるクオリティか
- 友人や知人に自分が書いたと自信をもってすすめられるか
- 本、新聞、テレビ番組などメディアで取り上げてもらえるレベルか
こちらのリストをチェックシートとして使える、スプレッドシートを作ってみました。
ご自由にダウンロードしてお使いください。
「コンテンツ品質評価チェックシート」をダウンロードする手順は次の通りです。
- ボタンからダウンロード
- 左上にある【ファイル】を選択
- 【ダウンロード】から好きなファイル形式を選ぶ
コンテンツの質を下げる行為
逆に、コンテンツの質を下げると考えられる行為についても知っておきましょう。
Googleには、質の低いコンテンツを見つけて、順位を落とすアルゴリズムもあります。
This update is designed to reduce rankings for low-quality sites—sites which are low-value add for users, copy content from other websites or sites that are just not very useful.
引用:Finding more high-quality sites in search
(意訳:この更新プログラムは、低品質のサイト (ユーザーにとって付加価値の低いサイト、他の Web サイトからコンテンツをコピーするサイト、またはあまり役に立たないサイト) のランキングを下げるように設計されています。)
そのため、質が低いと判断される行為をしないということも大切です。
- 誤字脱字
- 誇張、煽るタイトルや見出し
- ユーザーをだます行為
- 誤解を招く表現
- コンテンツの閲覧を阻害する過度な広告
- 質の低いページの量産(質の低いページがあるとWebサイト全体に影響を及ぼす)
- 重複した(似たような)記事の量産
- 間違ったSEOや古いSEO(キーワード出現率、上位表示しやすい文字数など)
- ガイドライン違反
SEO対策は意味がない?必要な施策と効果のない施策をまとめて紹介
良質なコンテンツの事例
Googleの定義を参考にしつつ、良質なコンテンツの事例を紹介します。
具体的にどのような部分が良質なのか、他サイトの情報がわかるSEOツールを使って数値なども交えて解説するので、ぜひ参考にされてください。
※記載されている数値や情報の内容はすべて2023年3月時点のものです
バズ部「リンクジュースとは?SEO用語としての意味と具体的な被リンク戦略」
良質であると言えるポイントは次のとおりです。
- 専門性が高く充実した内容(目的の達成)
- 根拠を明示(ソースにしっかりと引用リンクを設置:信頼性)
- 正確な情報の提供(信頼性)
- 新しい情報の提供(信頼性・情報鮮度)
- 適宜イラストやグラフを挿入(価値・オリジナリティ)
デジタルマーケティング情報サイト「バズ部」の良質なコンテンツ「リンクジュースとは?SEO用語としての意味と具体的な被リンク戦略」。
おそらく「リンクジュース」というキーワードをねらっている記事ですが、現時点で1位。
まず、専門性の高さはもちろん、丁寧に根拠の提示を行っている点で信頼性が高いといえます。
そして、内容における信頼性も、他サイトと比較して優れています。
たとえば、リンクジュースという言葉は俗称であることに触れています。
実は、現時点で、ほかの上位サイトには書かれていない情報です。
基本的にリンクジュースと調べるユーザーは、SEO初心者・中級者と推測できるため、正しい情報の提供という観点でも評価が高いように感じました。
みんなのどうぶつ病気大百科「腎不全 <犬>」
良質だと言えるポイントは次のとおりです。
- 独自性の高い「診療フローチャート」「病気のデータ」(価値・オリジナリティ)
- 「タブ」や「アコーディオンパネル」を使った高いデザイン性(目的の達成、価値・オリジナリティ)
- 益な情報となるコメント欄(信頼性)
どうぶつの病気と診療費を専門に扱うWebメディア「みんなのどうぶつ病気大百科」の良質なコンテンツ「腎不全 <犬>」。
実際に3万台のビッグキーワードで1位をとっているコンテンツです。
一見シンプルな作りのコンテンツですが、タブやアコーディオンによってすっきりとさせる工夫をしており、Googleの望む時間と労力がかかって作られていることがうかがえます。
また、診療フローチャートや病気データといった独自データも、コンテンツの価値を高めている要因のひとつでしょう。
コメント欄では、ユーザー自身による情報提供が行われています。
該当の病気を持つ、または恐れのあるペットの飼い主さんが、リアルな情報を知りたいという検索意図を満たすことができる有益なコンテンツといえるでしょう。
TECHPLAY「アルゴリズムとは何か?アルゴリズムの意味を理解してもっと楽しく学ぼう!」
良質だと言えるポイントは次のとおりです。
- アルゴリズムという専門的な分野をわかりやすく解説(目的の達成)
- 権威のある専門家による専門性の高い内容(信頼性・権威:出版本)
- コンテンツ制作者のプロフィールを明記(信頼性)
IT分野のイベント、勉強会、交流会に関する情報サイト「TECHPLAY」の良質なコンテンツ「アルゴリズムとは何か?アルゴリズムの意味を理解してもっと楽しく学ぼう!」。
月間1万~50万近くのボリュームを持つ、複数のキーワードで上位をとっています。
権威ある専門家によってコンテンツが制作されており、さらにはそのことがひと目でわかる充実したプロフィールは、上位表示に大きく貢献している要素といえるでしょう。
また、専門的な内容をわかりやすく解説している点も、ユーザーに寄り添った姿勢が感じられ、Googleのいうユーザー第一のコンテンツといえる部分だと思います。
三省堂「続 10分でわかるカタカナ語『第23回 パラサイト』」
良質だと言えるポイントは次のとおりです。
- 簡潔でわかりやすい(目的の達成)
- 独自性の高い内容(価値・オリジナリティ)
- 権威のある専門家による専門性の高い内容(信頼性・権威:出版本)
- コンテンツ制作者のプロフィールを明記
辞書でおなじみの「三省堂」のブログに掲載されている、良質なコンテンツ「続 10分でわかるカタカナ語『第23回 パラサイト』」。
ちなみに、こちらのコンテンツは、1万~10万近くの検索ボリュームキーワードで1位をとっています。
「パラサイトの意味を知りたいユーザー」に対して、簡潔ながら行き届いた情報。
さらに、権威の持つ専門家によって作られ、プロフィールにも実績が書かれているなど、ひと目で信頼性が高いことがわかる点もポイントです。
また「雑学・うんちく・トリビアを教えて!」は、ユニークな情報として独自性があります。
三省堂の国語辞典は、Amazon売れ筋ランキング2位と客観的な権威性もあり、併せて信頼度の高い良質なコンテンツといえるでしょう。
コンテンツ作りにおけるよくある質問
良質なコンテンツを作る際によくある質問にお答えします。
- 外部に良質なコンテンツを依頼する際のポイントは?
- AIで良質なコンテンツは作れる?
- アフィリエイト、ブログなど個人サイトが戦う方法
外部に良質なコンテンツを依頼する際のポイントは?
外部にコンテンツを依頼する際、よくあるのは連携がとれず成果が出ないケース。
外部へのコンテンツ依頼で良質なコンテンツを作り、プロジェクトを成功させるポイントは以下です。
- 丸投げではなく、協力する姿勢で依頼する
- 関係ないと思う資料もどんどん渡す(情報提供を惜しまない)
- SEOツールのデータを積極的に共有する(モチベーションアップにつながる)
まず、良質なコンテンツ作りは、依頼側と制作側の連携がなければ成功しません。
なぜなら、良質なコンテンツは「依頼側の知識」と「制作側の技術」が一緒になってはじめてできるものだからです。
そのため、依頼側と制作側のやりとりも、お互い気軽にできるようにしておきましょう。
ちょっとした質問をいつでもできるような空気感が大切です。
また、SEOの知識に関しても、人によって知識量がさまざまなので、最新の知識を共有したり、ときには知識を互いに共有して相違はないか確認したりすることをおすすめします。
そして、コンテンツで扱う内容にもよりますが、できる限り社内のデータや知識は、些細なものも含めて制作側に渡し、活用できないか相談するようにしましょう。
思わぬ知識やデータが、良質なコンテンツ作りの役に立つことがあります。
ただし、その際は情報の管理の仕方、扱い方に注意しましょう。
秘密保持契約(NDA)を結ぶなど、安全のために事前に行っておくことをおすすめします。
ほかにもキーワード順位チェックツールなど、SEOツールの数値を共有することも、ぜひ検討してみてください。
これは、良質なコンテンツの制作の役に立つだけでなく、キーワード順位などは制作側のモチベーションアップにもつながります。
弊社キーワード順位チェックツール「Nobilista」は、中規模サイト、個人サイト(ブログ、アフィリエイト)の運営で多く選ばれているSEOツールです。
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AIで良質なコンテンツは作れる?
「ChatGPT」などいまAIの可能性に注目が集まっています。
そこで、AIチャットツールなどを使ったコンテンツ制作を考えている人も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、すべてをAIにまかせるのなら、良質なコンテンツを作るのは難しいといえます。
まず、Googleの定義における「不利益を与えない」という点ですでに難ありです。
そもそも、AIチャットツールは、さまざまな問題を抱えています。
なかでも一番問題とされているのが、事実でないことを事実かのように言うというもの。
そして、AI自体に権威性はもちろんありません。
また「そのコンテンツにしかない価値」という独自性の面でも、一考の余地ありです。
AIは、機械学習という何かしらの元となるデータからしか、答えを導き出せません。
そのデータが膨大なので、一見独自性があるようにも思えますが、やはりどこか既視感があるものしか作れないなと個人的には感じています。
以上から「良質な」コンテンツは現段階で難しいのではないでしょうか。
もちろん、AIが作ったものをベースにして、人間が手を加えるとなるとまた話は変わります。
ちなみに、GoogleはAIによるコンテンツ制作を禁止していません(SEOスパム目的は除く)。
すでに説明したとおり、コンテンツの作成方法を問わず、Google 検索で成功を収めるには、E-E-A-T の品質を満たす、オリジナルで高品質な、ユーザー第一のコンテンツの制作を意識する必要があります。
引用:AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス
また、AIで作ったものは、その旨を記載することを推奨しています。
AI による生成などの自動化を使用していることを、開示などの方法でユーザーに対して明確にしていますか。
・コンテンツの作成に自動化や AI による生成をどのように使用したかを説明していますか。
引用:「コンテンツに関する『誰が、どのように、なぜ』を考える」
・自動化や AI がコンテンツの作成に有用であると考える理由を説明していますか。
アフィリエイト、ブログなど個人サイトが戦う方法
「いまの検索エンジンは、企業サイトや大手メディアに有利になってる。」
「アフィリエイトサイトやブログみたいな個人サイトは、上位表示が難しい時代になった。」
このような話をときどき耳にします。
上位に来るサイトが、企業サイトや大手メディアサイトという印象はたしかにあります。
とはいえ、個人サイトの時代が終わったのかというと、そうではないと筆者は思っています。
そこでいくつか、個人サイトが戦うためのアイデアを出してみました。
- 感想、レビューなど個人の体験や経験がものをいうカテゴリをねらう
- フットワークの軽さを活かしたコンテンツを作る
- コラボなど、人間関係を駆使したコンテンツ
- 個人ならではのアイデアやひらめき、独創性を活かす
良くも悪くも、組織は慎重に行動しなければなりません。
またできることも、発言もときには制限されるものです。
たとえば、おもしろ企画ひとつとっても、企業の社員として行うのと個人が行うのとでは、やはりユーザーの受け取り方も違うように感じます。
個人サイトは、個人ならではの強みを活かしていきましょう。
とくに個人の体験や経験がものをいうレビューや感想は、いまも個人サイトが強いカテゴリです。
また、本当に企業サイトや大手メディアが優位になっており、ユーザーの役に立つ結果になっていないのなら、いずれまたアルゴリズムのアップデートが入ると思います。
なぜなら、GoogleはどのWebサイトも公平に扱っているからです。
それは、Googleの公式ページにある記載からもあきらかでしょう。
Google は、検索で成功を収めて認知度を高めていただけるよう、ウェブサイトの所有者の支援に力を注いできました。
引用:クリエイター支援 – Google 検索の仕組み
そのために、規模の大小にかかわらずクリエイターや企業がウェブサイトのアクセス数を大幅に増やせるよう、一連のツールとリソースを無料で提供しています。
また、大手サイトだからといって、かならずしも良質なコンテンツを作れるわけではありません。
以下の記事では、あまり知られていない5つのSEOテクニックをご紹介しています。
SEO上級者だけがやっている5つのSEOテクニック
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