SEO
公開日2023年4月24日
更新日2024年04月26日
ドメインパワーの計測方法・調べ方とは?上げる方法や無料チェックツールも紹介
甲斐龍之介
SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動。
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SEO対策をする上で、避けて通れないのがドメインパワーです。
ドメインパワーとは、検索エンジンから見たドメインの評価のことです。
ドメインパワーが高いと、新規コンテンツがより早くインデックスされたり、上位表示されやすくなると言われています。
そのため、SEO対策をする上で、ドメインパワーを高める工夫は重要です。
この記事では、ドメインパワーとSEOの関係性や計測方法・調べ方、ドメインパワーを上げる方法を解説します。
自サイトや競合サイトのドメインパワーを調べる無料チェックツールも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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ドメインパワーとは
ドメインパワーとは、検索エンジンから見たドメインの評価・信頼性のことです。
ドメインオーソリティと呼ばれることもあります。
ドメインパワーはGoogleの評価に関わっているであろう要素を数値化して、そのサイト全体を評価した俗語であり、Googleの公式指標ではありません。
Googleのアルゴリズムは、Webサイトの信頼性や権威性をサイト単位・ページ単位ではなく、「ドメイン単位」で評価しています。
被リンクの質や量が多いドメインほど、Googleからの評価も高まります。
たとえページ自体に被リンクが集まっていなくても、ドメイン自体の評価が高ければSEOに強いです。
そのため、権威性の高いドメインのサブディレクトリを間借りし、そこで「クレジットカード おすすめ」などの報酬単位の高いキーワードで上位表示を狙う施策が流行っています。
過去に運営されていた実績がある中古ドメインを使ったサイト運営も同様です。
しかし、そのようなサブディレ貸しは現在問題になりつつあります。
たとえコンテンツの質が低くても、ドメインパワーさえ高ければ簡単に上位表示できてしまうからです。
ドメインパワーだけで上位表示できたとしても、Googleアップデートにより、急激に検索順位が下がる恐れもあります。
そのため、新規で獲得したドメインをコツコツと育てて、徐々にドメインパワーを高めていくのが良いでしょう。
被リンクの増やし方とは?良質な被リンクの獲得方法や事例を紹介
ドメインパワーとSEOの関係
ここでは、ドメインパワーとSEOの関係をご紹介します。
ドメインパワーが上がることでのSEO上のメリットは次の2つです。
- 検索上位に表示されやすくなる
- インデックスまでの時間が短縮される
順番に詳しく見ていきましょう。
検索上位に表示されやすくなる
ドメインパワーを高めることで、検索上位に表示されやすくなります。
なぜなら、検索エンジンはドメインパワーが高いサイトを信頼し、検索上位に表示させる傾向にあるからです。
逆に言えば、いくら優れたコンテンツを作成しても、ドメインパワーが低いサイトで上位表示させることは非常に難しいです。
後述する「ドメインパワーを上げる方法」を参考に、ドメインパワーを上げるSEO対策を続けていくことが大切です。
SEOとドメインの関係とは?決め方のポイントは?co.jpは有利なのか?
インデックスまでの時間が短縮される
ドメインパワーが上がることで、インデックスまでの時間が短縮されます。
インデックスとは、Googleの検索データベースに登録されることです。
Googleの検索エンジンは、クローラーと呼ばれるロボットがサイトを巡回し、インデックス登録を行っています。
ドメインパワーが高いサイトでコンテンツを公開すると、ドメインパワーが低いサイトに比べて検索エンジンのクローラーが頻繁に巡回し、インデックスされやすくなります。
これは、ドメインパワーが高いサイトは、クローラーが流入するための被リンクが多いことが考えられます。
クローラーは基本的に、リンクを通してWebサイトを訪れます。
新規サイトなどドメインパワーが低いサイトは、被リンクがほとんどなく、クローラーに気づいてもらうのに時間がかかってしまいます。
一方、ドメインパワーが高いサイトは被リンクの数が多く、クローラーに新規コンテンツの存在を気づいてもらいやすくなるのです。
インデックスされていないと、質が高いコンテンツであっても検索結果に表示されません。
つまり、SEOで上位表示を目指すには、必ずインデックスさせなければいけないのです。
また、インデックス速度が遅いと穴場キーワードを見つけたとしても、インデックスされるのを待っている間に競合サイトに抜かされてしまう可能性があります。
一方、インデックスされるまでの時間が早ければ、すぐに検索結果に反映されるため、早い段階からアクセスが期待できるのです。
Googleにインデックスされない原因別の対策方法を解説!クローラーが来ない問題の解決方法やインデックスを促進する方法とは
ドメインパワーの調べ方・計測方法(無料チェックツール)
ここでは、ドメインパワーの調べ方・計測方法をご紹介します。
ドメインパワーを計測するためには、チェックツールを使用するのが一般的です。
- Moz
- パワーランクチェックツール
- Domain Authority Checker
なお、ツールごとにドメインパワーの評価方法や数値が異なります。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
Moz
Mozは世界中で使われているドメインパワーのチェックツールです。
ドメインパワーのほかに、自サイトの分析や競合サイトの分析までできます。
なお、日本語は非対応で、利用するにはアカウント登録が必要です。
Mozはキーワード分析ツールや被リンク確認ツールなど様々なSEOツールがあり、アカウント登録すれば、一部のツールが30日間無料で利用できます。
とりあえず無料でドメインパワーを調べてみたいという方は、ぜひMozをご利用ください。
SEOツールおすすめ16選!無料・有料、Google公式ツールまで価格や機能を比較
パワーランクチェックツール
パワーランクチェックツールは、日本語に対応したドメインパワー計測ツールです。
URLを入力するだけで簡単にチェックできるので、いち早くドメインパワーをチェックしたい方におすすめです。
ただし、ゲストユーザー(未会員)は、を1日3回しか計測できません。
無料登録することで、1日10回まで計測することができるようになります。
日本語に対応しており、簡単にドメインパワーを計測できるので、初心者の方でも扱いやすいツールとなっています。
計測回数が限られているため、競合の分析には向いていませんが、自サイトのドメインパワーを確認したい際にはぜひ活用してみてください。
記事コンテンツSEO対策
100のチェックリスト
Domain Authority Checke
Domain Authority Checkerは、Ahrefsの機能を無料で利用できるドメインパワーチェックツールです。
Ahrefsとは、全世界60万人が利用している有料SEO分析ツールです。
サイトの被リンク数やキーワード選定、競合分析などSEO対策をする上で便利なツールですが、無料プランはありません。
利用するには基本有料になりますが、Domain Authority Checkerは、そんなAhrefsが提供しているサービスの一部です。
検索窓にサイトのドメインを入力すれば、簡単にドメインパワー(DR)の数値を確認できます。
ドメインパワーの数値を確認するだけであれば、Ahrefsの会員登録や有料プランへの加入は不要です。
【無料アリ】被リンクチェックツール5選!リンク元の調べ方やデータ活用例を解説
対策キーワードごとの目標ドメインパワーの目安
SEOで上位表示する難易度は、対策キーワードによって異なります。
検索ボリュームが少なく、競合が少ないキーワードでは、ドメインパワーが低いサイトでも比較的上位表示しやすいです。
逆に検索ボリュームが多く、競合が多いキーワードでは、ドメインパワーが高いサイトが上位を占める傾向にあります。
ここでは、対策キーワードごとの目標ドメインパワーの目安をご紹介します。
なお、本記事ではAhrefsのDRの数値を参照に解説します。
- ロングテールキーワード:DR10~20程度
- ミドルキーワード:DR20~40程度
- ビッグキーワード:DR40以上
あくまで目安であり、コンテンツの質が高ければドメインパワーが少し足りなくても、上位表示できる可能性が高まります。
逆にいくらドメインパワーが高くても、低品質なコンテンツだと、上位表示できない可能性が高いのでご注意ください。
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
検索ボリュームの調べ方とは?無料ツールを用いたGoogle検索ボリュームの調べ方を解説
ロングテールキーワード:DR10~20程度
ロングテールキーワードで上位表示を狙うなら、ドメインパワー(DR)10〜20程度が必要です。
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームが少なく、複数の語句からなるキーワードを指します。
月間の検索ボリュームの目安として1,000回以下で、3〜4語で構成されることが一般的です。
多くのアクセスが期待できないため、企業サイトなどはロングテールキーワードのコンテンツを作りたがりません。
そのため、ドメインパワーがそこまで高くない小規模サイトでも、上位表示しやすいのが特徴です。
ドメインパワーが低い小規模サイトを運営しているなら、ロングテールキーワードを狙ったSEO対策が効果的です。
ロングテールキーワードの選び方とは?SEO上のメリット・デメリットや見つけるのに役立つツールを紹介
ミドルキーワード:DR20~40程度
ミドルキーワードで上位表示を狙うなら、ドメインパワー(DR)20〜40程度が目安です。
ミドルキーワードとは、月間検索ボリュームが1,000回〜1万回程度のキーワードを指します。
「ダイエット 食事」「ノートパソコン 中古」のように、2語で構成されたキーワードであることが多いです。
ミドルキーワードは、ロングテールキーワードより検索ボリュームが多く、競合も増えるため、上位表示の難易度が高まります。
ドメインパワーが高い大規模サイトも対策してくるため、そのようなサイトに勝つためには、20~40程度のドメインパワーが必要になるでしょう。
20〜40程度のドメインパワーがあればロングテールキーワードでも上位表示させやすいので、引き続きロングテールキーワードを狙うのも効果的です。
ビッグキーワード:DR40以上
ビッグキーワードで上位表示を狙うなら、ドメインパワー(DR)が40以上が必要になります。
ビッグキーワードとは、月間検索ボリューム1万回以上ある競合性が高く、1つの単語からなるキーワードです。
検索ボリュームが多いだけに、多くのサイトがビッグキーワードでの上位表示を狙います。
競合が多いビッグキーワードで上位表示を狙うには、高品質なコンテンツであることはもちろん、ドメインパワーの高さも大きく影響してきます。
ドメインパワー(DR)40以下のサイトがビッグキーワードを狙うのは非効率なので、できればロングテールキーワードやミドルキーワードを狙うのがおすすめです。
多くのキーワードで上位表示ができ、ドメインパワー(DR)が40を超えてきたら、ビッグキーワードでの上位表示を狙いましょう。
ビッグキーワードとは?ミドル・スモールキーワードとの違いやSEO上位表示する方法を解説
ドメインパワーを上げる方法
ドメインパワーは正しく対策することで、徐々に上がっていくものです。
ここでは、ドメインパワーを上げる方法をご紹介します。
- サイトの運営歴を長くする
- 高品質なコンテンツを作成する
- 定期的にコンテンツを増やす
- サイトにアクセスを集める
- サイトに良質な被リンクを集める
- サイテーションを集める
1つずつ詳しく見ていきましょう。
サイト運営歴を長くする
サイト(ドメイン)の運営歴が長くなるほど、SEOでの評価が高まりやすく、ドメインパワーも上がります。
一般的にサイトを長く運営していれば、インデックスされるページ数や内部リンク、被リンクの数が増え、検索エンジンが信頼するための材料が多くなるからです。
ただ、ドメインを取得してからただ放置していては、当然ドメインパワーも上がりません。
定期的に新規コンテンツを追加したり、既存コンテンツをリライトして、長期に渡って運用することが重要です。
被リンクの増やし方とは?良質な被リンクの獲得方法や事例を紹介
高品質なコンテンツを作成する
高品質なコンテンツを作成することもドメインパワーを高めることにつながります。
SEO対策における質の高いコンテンツとは、ユーザーの悩みや疑問を解決できるコンテンツです。
コンテンツ作成時は以下のことを意識してみてください。
- ユーザーが欲しい情報を的確に伝えられているか
- コンテンツ内容は最新の情報か
- 記載している情報は正確か
- 他サイトにはない独自内容が含まれているか
検索エンジンは常にWebサイトを巡回し、高品質なコンテンツを上位表示しています。
ユーザーの検索意図を満たしていないコンテンツや他サイトのコピーコンテンツをいくら増やしても、ドメインパワーは上がりません。
むしろSEOの評価が下がったり、Googleペナルティを受ける恐れがあるので注意が必要です。
高品質なコンテンツを作成していくことで、少しずつドメインパワーが上がっていきます。
良質なコンテンツとは何か?Googleの定義や作り方のポイントを解説
定期的にコンテンツを増やす
ドメインパワーを高めるには、定期的にコンテンツ量を増やしていくことも重要です。
ユーザーが満足できる情報を提供するためには、一定の量が必要になるからです。
サイト内に多くの情報があると、検索エンジンにサイトを評価してもらいやすくなります。
ただし、ユーザーのニーズを満たす高品質なコンテンツであることが前提です。
品質の低いコンテンツを増やすのは、かえってドメインパワーを下げることにつながるので注意しましょう。
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サイトにアクセスを集める
検索エンジンはアクセス数が多いサイトを高く評価するため、アクセス数が多いほどドメインパワーも高まります。
ただし、アクセス数が多ければ良いというわけではなく、ユーザーの滞在時間も重要です。
アクセスが多くても、ユーザーの滞在時間が短い場合は、良いコンテンツとは言えません。
対策キーワードで考えれるユーザーの検索意図を明確にして、ユーザーが求める情報をしっかりと伝えましょう。
アクセス数を増やすための具体的な施策として、次のようなものがあります。
- クリックしたくなる魅力的なタイトルをつける
- タイトルや見出しに対策キーワードを含める
- モバイルフレンドリーなサイトにする
- サイトの表示速度を改善する
既存のコンテンツでアクセスが集まらない場合、リライトなどを繰り返して、アクセスの向上を目指しましょう。
サイトに良質な被リンクを集める
ドメインパワーを高めるには、サイト内に良質な被リンクを集める必要があります。
被リンク(外部リンク)とは、外部サイトから受けるリンクのことです。
被リンクが多いWebサイトは、他のサイトから役立つサイトであるとGoogleが認識するため、ドメインパワーが上がりやすくなります。
ただし、近年のSEOでは被リンクの量よりも質の方が重要視されています。
被リンクを集めるためだけのサテライトサイトを作ったり、被リンクを購入したりしても、ドメインパワーは高まりません。
被リンクの購入は、Googleペナルティの対象になる恐れがあるので注意が必要です。
手っ取り早く被リンクを集めることはできないので、シェアしたくなるような高品質なコンテンツを作成して、自然に被リンクを集めましょう。
被リンクの増やし方とは?良質な被リンクの獲得方法や事例を紹介
サイテーションを集める
サイテーションを集めることもドメインパワーを上げることにつながります。
サイテーションとは、他のサイトでWebサイトや自社サービスの名前が記載されることです。
このサイテーションは、GoogleからのSEO評価を高めることに加えて、ドメインパワーにも良い影響を与えます。
Webサイトで高品質なコンテンツを提供したりSNSを活用したりして、サイトや自社サービスの認知を高めることで、サイテーションを集めやすくなります。
サイテーションとは?SEO効果や獲得方法、数量の調査方法を解説
ドメインパワーに関するよくある質問
ドメインパワーに関するよくある質問をまとめました。
ぜひ参考にしてください。
- ドメインパワーが0のWebサイトが上位表示されることはないですか?
- ドメインパワーが0の場合の対処法はありますか?
- ドメインパワーとドメインオーソリティの違いは何ですか?
ドメインパワーが0のWebサイトが上位表示されることはないですか?
ドメインパワー(DR)が0のWebサイトでも、高品質なコンテンツを作成すれば上位表示できる可能性はあります。
ただ、検索ボリュームが多いビッグキーワードでの上位表示は難しいです。
そのため、ドメインパワーが低い間は、ロングテールキーワードなど競合が少ないキーワードを狙うのが効果的です。
ドメインパワーが0の場合の対処法はありますか?
ドメインを取得したばかりの頃は、当然ドメインパワーは0です。
ドメインパワーが0だからといってアクセスが全くこないわけではありません。
質の高いコンテンツを作成し続けて、地道にドメインパワーを高めていくことが重要です。
ドメインパワーとドメインオーソリティの違いは何ですか?
「ドメインパワー」と「ドメインオーソリティ」はどちらもWebサイトの信頼度を示す指標です。
どちらも同じ意味の言葉ですが、ドメインオーソリティは海外で使われることが多く、日本ではドメインパワーの方が一般的です。
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