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更新日2023年11月14日

ワードサラダとは?意味や例文、SEO上のリスクを解説

甲斐龍之介

SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動

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ワードサラダとは、文法的には正しいものの、意味が通じない支離滅裂な文章のことです。

自動生成ツール等を使えば、短時間で簡単に大量のコンテンツを生成できるため、手間や時間をかけずに被リンクを獲得するやり方として使われていました。

しかし、支離滅裂な文章は意味が理解できず、ユーザーにとっては全く価値がないコンテンツになってしまいます。
そのため、現在はGoogleのガイドラインで禁止されており、ペナルティの対象となるブラックハットSEOのひとつです。

本記事では、ワードサラダの意味例文SEO上のリスクについて解説します。
記事制作に時間をかけられない時の対処法についても解説するので、最短でSEOで成果を出したい方の参考になれば幸いです。

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ワードサラダとは

ワードサラダとは、文法的には正しいものの、意味が通じない支離滅裂な文章のことです。

ワードサラダは主に自動生成ツールを使って生成されます。
検索エンジンがテキストを認識する精度が低い時代に流行したSEO手法のひとつです。

ただ、ユーザーが文章を読んでも意味が通じないため、コンテンツとしての価値はありません。

ワードサラダが生まれた背景

ワードサラダでコンテンツが自動生成されていたのは、自作自演で被リンクを獲得し、Googleからの評価を高めるためです。
被リンクはGoolgeのコンテンツ評価基準の一つであり、質の高い被リンクを獲得しているWebサイトは高品質なコンテンツとみなされ、SEOでも評価されやすいです。

当時の検索アルゴリズムは、コンテンツの質に関わらず、被リンクをより多く獲得できているサイトが評価される傾向にありました。
そのため、大量のサテライトサイトを作成し、自作自演で被リンクを獲得しようとする手法が横行していたのです。

このような手法の対策として、Googleは中身のないコンテンツからの被リンクは評価の対象外とするアップデートを行いました。

このアップデートに対抗すべく誕生したのが「ワードサラダ」です。
当時の検索アルゴリズムはキーワード等の認識はできたものの、コンテンツの文脈を細かく理解できませんでした。

そのため、意味が通じない支離滅裂な文章であっても、正しい文法で書かれていれば評価に繋がっていたのです。

サテライトサイトとは?作り方やペナルティのリスク、見本・事例を紹介

ワードサラダの例文

ここでは、ワードサラダの例文を紹介します。

このようにワードサラダは前後のつながりがなく、違和感のある文章になります。

確かに文法上は間違っていませんが、理解できないという特徴があります。
これは自動生成ツールによって生成された文章だからです。

つまり、文章の意味を理解できないプログラム(ロボット)が特定のキーワードを使い、自動的に文相を生成することで、ワードサラダが生まれるのです。

ワードサラダの仕組み

ワードサラダは次の2つの要素で生成されます。

  1. 形態素解析
  2. マルコフ連鎖

それぞれどんな仕組みなのか見ていきましょう。

形態素解析

形態素解析とは、文章を最小の単位で区切り、意味や文章を解析する方法です。
「名詞」「動詞」「代名詞」「形容詞」「助詞」などの品詞ごとに細かく区切っていきます。

検索エンジンやAIの自然言語処理、テキストマイニングツール等でも使用されています。
例えば「私は今日7時に起きました」と形態素解析で最小単位に区切る場合、次のようになります。

代名詞
助詞
今日名詞
7時名詞
助詞
起き動詞
まし助動詞
助動詞

マルコフ連鎖

マルコフ連鎖とは、過去の結果や事象に関わらず、現在の状態のみで未来が決まる確率過程モデルです。「確率過程」と呼ばれる技術で、データを一定の確率でランダムに文章を並べ替えます。

例えば「私は洗濯機を買った」「私は友達と遊んだ」という2文を形態素解析で最小単位に区切り、マルコフ連鎖でランダムに組み合わせると次のような文章が生成されます。

  • 私は友達を買った
  • 私は洗濯機と遊んだ

このように自動生成ツールを使うと「形態素解析」と「マルコフ連鎖」が自動的に行われ、短時間で大量のワードサラダを生成できるのです。

ワードサラダとSEOの関係

ここでは、ワードサラダとSEOの関係を紹介します。

  1. かつてはSEO対策として有効だった
  2. 現在はGoogleガイドライン違反の対象
  3. 自動生成文章はAIに見破られる
  4. 他のページの評価にも悪影響になる

1つずつ詳しく見ていきましょう。

かつてはSEO対策として有効だった

ワードサラダがSEO対策として有効だった時代があります。

昔の検索エンジンはキーワード等の認識はできたものの、コンテンツの文脈を細かく理解できませんでした。
そのため、ワードサラダのようなユーザーにとって価値がないコンテンツでも、上位表示されるという事態が起こっていたのです。

また、検索エンジンの精度が低い時代は、被リンクの質と量でページを評価する仕組みだったこともあり、少しでも多くの被リンクを集めることが有効でした。
自動生成したワードサラダを貼り付けたコンテンツを大量に作り、リンクを送れば短期間に被リンクを増やせたのです。

現在はGoogleのガイドライン違反

かつてはSEO対策として有効でしたが、ワードサラダのように自動生成されたコンテンツは、現在Googleのガイドライン違反となり、SEOスパムとされています。
ワードサラダを使ったコンテンツの生成は、次のようなものが該当します。

・検索キーワードを含んでいるが、文章としては意味をなさないテキスト
・自動ツールで翻訳されたテキストが、人間によるチェックや編集を経ずに公開されたもの
・品質やユーザーエクスペリエンスを考慮せず、自動プロセスで生成されたテキスト
・類義語生成、言い換え、難読化などの自動化手法を生成されたテキスト
・フィードや検索結果の無断複製によって生成されたテキスト
・複数のウェブページからのコンテンツを、十分な価値を加えることなくつなぎ合わせたり組み合わせたりしたもの

スパム行為のある自動生成コンテンツ

ワードサラダを使ったコンテンツがあると、検索結果から除外されるとも記載されています。

SEOスパムとは?種類一覧や行為によるリスク、判定基準を解説

ユーザーファーストのコンテンツにならない

Googleがワードサラダを禁止しているのは、ユーザーのためにならないからです。
Googleは企業理念として「ユーザーファースト」を掲げています。

ワードサラダは文章としての意味が理解できず、ユーザーに価値を与えません。
このようなコンテンツが上位表示されていると、Google自体の信頼にも悪影響を及ぼします。

ユーザーのためにならない無価値なコンテンツを誤って上位表示させないためにも、ガイドラインで禁止しているのです。

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自動生成文章はAIにも見破られる

現在、Googleは自動生成した文章を判断できるレベルに達していると言われています。
この裏付けとしては、2019年に実施されたBERT(バート)アップデートがあります。

BERT(バート)アップデートとは、人工知能(AI)を活用した自然言語処理技術を導入し、複雑な文章でも理解できるようになったアップデートです。
BERTアップデートについて、Goolge公式は2019年10月25日にアナウンスしています。

●以下ツイートの翻訳
BERTとは、Google検索が言語をより理解し、検索結果を改善するための新しい方法です。BERTは、Google検索が言語をより理解し、検索結果を改善するための新しい方法です。将来的には、さらに多くの国と言語に対応する予定です。

このように検索エンジンの精度は年々高まっており、自動生成された支離滅裂な文章はすぐに判断できるようになったのです。
その結果、たとえAIであってもガイドライン違反とすぐに認識でき、ペナルティを受ける可能性が高いのです。

Googleペナルティとは?解除方法や確認方法、原因と対策を解説

ワードサラダによるペナルティのリスク

ワードサラダはGoogleのガイドライン違反として、ペナルティの対象になります。

Googleペナルティとは、Googleのガイドラインに違反した際に課せられる罰です。
SEOペナルティとも言われています。

ここでは、ワードサラダによるペナルティのリスクを紹介します。

  1. 検索順位の低下やインデックスからの除外
  2. 他のページの評価にも悪影響になる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

検索順位の低下やインデックスからの除外

ワードサラダによって低品質なコンテンツとみなされると、検索順位が低下します。

低品質のコンテンツはユーザーのためにならないとGoogleが判断するからです。
最悪の場合、そのページがインデックスから除外されてしまう恐れもあります。

インデックスから除外されるということは、検索エンジンの評価対象にすらならず、検索結果に表示されない状態になります。
検索順位の低下やインデックスから除外されてしまうと、サイト全体の集客に大きな影響を与えるので十分注意しましょう。

低品質コンテンツとは?見分け方やSEOへの影響、削除するときの注意点

他のページの評価にも悪影響になる

ワードサラダで作成された低品質なコンテンツがページ内にあると、そのページだけでなく他のページの評価も下がる可能性があります。
Googleペナルティを受けることで、サイト全体の評価が低下することもあるでしょう。

前述したとおり、検索アルゴリズムは日々進化しており、自動生成されたコンテンツはすぐに見破られてしまいます。
現在のSEOではワードサラダでコンテンツを作成するメリットが何ひとつないので、絶対にやめましょう。

ワードサラダを使用したサイトからリンクされたときの対処法

自社サイトにワードサラダで作成したテキストがある場合は、削除することでペナルティのリスクを回避できます。

ただ、ワードサラダを使用した他社サイトからリンクを張られた場合は、自社サイトがマイナス評価を受ける恐れがあります。
ペンギンアップデート」により、低品質のリンクは無効化されますが、万が一Googleが見落とす可能性も0ではないので、対処しておかなければいけません。

ワードサラダを使用し他サイトからリンクされた場合は、Googleサーチコンソールから否認申請を行いましょう。

パンダアップデート・ペンギンアップデートとは?違いや対策を解説

Googleサーチコンソールでリンク否認申請をする方法

Googleサーチコンソールからリンクを否認する方法を紹介します。

まずは、Googleサーチコンソールにログインし、左メニューから「リンク」→上位のリンク元サイトの「詳細」を選択します。

続いて、画面右上の「エクスポート」をクリックし、ファイルをダウンロードします。
なお、ファイル形式はスプレッドシート、Excel、CSVから自由に選べます。

続いて、ダウンロードしたファイルのリンクを1つ1つ確認しながら、品質の良し悪しを確認していきましょう。
この精査を雑に行ってしまうと、良質な被リンクを否認してしまう可能性があるので、慎重に精査するようにしてください。

否認したいリンクを精査したら、アップロードするための否認リストを作成します。
ファイルはテキストファイル(.txt)に記述していきます。

詳しい否認リストの作成方法については、Search Console ヘルプを参考にしてください。

否認リストが作成できたら、最後に否認リストをGoogleが提供する「リンク否認ツール」にアップロードします。

通常は申請から数日~数週間で否認処理が完了します。

注意点としては、通常サイトの被リンクは絶対に否認申請しないことです。
通常サイトからの被リンクまで否認すると、自社サイトのSEO評価が下がってしまう恐れがあります。

被リンクを無駄にしないためにも、否認するリンクの精査は慎重に行いましょう。

リンク否認ツールの使い方とは?低品質サイトから被リンクを否認する方法と効果が出るまでの期間

記事作成に時間をかけられない時の対処法

ワードサラダは時間や手間をかけずに記事を作成できるのが大きなメリットでした。
しかし、現在のSEOではワードサラダのような低品質なコンテンツは評価されませんし、ペナルティの対象にもなってしまうため使用できません。

Googleで評価される質の高いコンテンツを作るためには、多くの手間や時間がかかります。
キーワードの選定競合調査構成の作成、画像の選定など執筆以外にやることもたくさんあります。

ここでは、記事作成に時間をかけられない時の対処法を紹介します。

  1. 記事制作代行業者に依頼する
  2. 外部ライターに依頼する
  3. 効率化ツールを活用する

1つずつ詳しく見ていきましょう。

記事制作代行業者に依頼する

1つ目は記事制作代行業者に依頼する方法です。

記事制作代行業者とは、その名の通り、SEO対策に欠かせない記事制作を専門業者に依頼するサービスのことです。
いわゆるその業界のプロに任せることで、高品質な記事を一から作成してもらえます。

業者によっては、記事執筆だけでなく、タイトルやディスクリプションの作成などの工程を全て請け負ってくれるため、記事制作の手間がほとんどかかりません。
外注費用は「文字単価」と「記事単価」のいずれかで外注するのが一般的です。

  • 文字単価:1文字〇円
  • 記事単位:1記事〇円

相場は1文字5円〜で、医療や金融、法律など専門知識が求められるジャンルの記事であればさらに高くなります。
SEO対策のほとんどをプロに任せることになるため、費用は高くなりますが、高品質な記事制作ができ、かつ社内リソースがほとんどかからないのがメリットです。

SEO対策にかける予算に余裕がある、もしくは最短でSEO対策で成果を出したい場合は、記事制作代行業者に依頼することを検討しましょう。

SEO記事制作代行会社おすすめ6選!外注費用相場やサービスの選び方を解説

外部ライターに依頼する

2つ目は外部ライターに依頼する方法です。
クラウドワークスやランサーズ等のクラウドソーシングサイトを活用して、記事作成を請け負ってくれるライターを募集します。

登録しているライターは、プロのライターから副業ライター、学生など様々です。
ただ、注意点としてはクラウドソーシングサイトに登録しているライターのライティング力は玉石混交です。
中には納期に遅れたり、初心者ライターもいるので、実績やテストライティング等で実力を確認した上で、依頼するライターを選定することが重要になります。

文字単価は0.1円〜5円と幅広いですが、高品質な記事が書けるライターに依頼する場合、最低でも文字単価1円以上が必要になるでしょう。

とはいえ、記事制作代行業者に依頼するよりは少ない予算で記事制作できるのがメリットです。
社内に記事制作のディレクションを行える人がいれば、クラウドソーシングサイトで依頼することを検討しましょう。

Webライターの見つけ方と採用後のマネジメントのやり方とは?高品質な記事を納品してもらうためにできること

効率化ツールを活用する

3つ目は効率化ツールを活用する方法です。
外注するとなると大幅な時間削減になりますが、必ず予算がかかってしまいます。
お金をかけずに自分でコンテンツを作成する場合は、ツールを活用することで記事制作時間を短縮できます。

目的ツール
キーワード選定・ラッコキーワード
Googleキーワードプランナー
・Googleトレンド
検索順位チェック・競合調査・Ubersuggest(ウーバーサジェスト)
・Similar Web
Nobilista(ノビリスタ)
AI記事制作・Catchy
・ChatGPT
・Jasper
・タンテキ
文章校正・文賢
・ATOK
・CopyContentDetector

これらのツールを活用することで、SEOに強いコンテンツをより早く作成できるよう支援してくれます。
また、リード文やまとめ、装飾などすべての記事で共通するところをテンプレート化しておくことで、よりスムーズに記事執筆を進められるはずです。

中でも、Nobilista(ノビリスタ)はSEO対策をする上で欠かせない、日々の検索順位がチェックできるツールです。
毎日の検索順位の変動だけではなく競合サイトとの比較にも対応しています。

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ワードサラダに関するよくある質問

ワードサラダに関するよくある質問をまとめました。
ぜひ参考にしてください。

ワードサラダとは何ですか?

ワードサラダとは、文法的には正しいものの、意味が通じない支離滅裂な文章のことです。

なぜかつてはワードサラダが使われていたのですか?

検索エンジンの精度が低かった時代は、キーワード等の認識はできたものの、コンテンツの文脈を細かく理解できませんでした。
そのため、ワードサラダのようなユーザーにとって価値がないコンテンツでも、上位表示されるという事態が起こっていたのです。

また、手間や時間をかけずに被リンクを獲得する方法としても有効でした。

ワードサラダはペナルティの対象ですか?

はい、ワードサラダのように自動生成されたコンテンツは、Googleのガイドライン違反です。
Googleペナルティの対象となり、検索順位の低下やインデックスからの除外など罰が課せられます。

ワードサラダはなぜいけないのですか?

ワードサラダが禁止されているのはユーザーのためにならないからです。

Googleは「ユーザーファースト」の企業理念を掲げており、安心と信頼のプラットフォームを目指しています。
ワードサラダを使った低品質なコンテンツはユーザーのためにならないため、禁止されるようになりました。

ワードサラダを使用したサイトからリンクされたらどうすれば良いですか?

ワードサラダを使用した他サイトからリンクを獲得している場合は、自社サイトがマイナス評価を受ける恐れがあります。
「ペンギンアップデート」により、低品質のリンクは無効化されますが、万が一Googleが見落とす可能性も0ではないので、対処しておかなければいけません。

Googleサーチコンソールを使い、リンク否認申請を行いましょう。

AIツールを使った記事作成もワードサラダになりますか?

AIツールが自動生成した文章であっても、文章の意味が通じるのであればワードサラダとみなされるわけではありません。

Googleが問題視しているのは、ユーザーにとって価値がない文章です。
たとえAIが生成した文章であっても、ユーザーにとって価値がある文章であれば問題ありません。

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