SEO
公開日2023年4月13日
更新日2024年05月28日
関連キーワードの調べ方と対策とは?おすすめの取得ツールや表示の仕組み、Googleでの削除申請のやり方を解説
甲斐龍之介
SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動。
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SEOにおける「関連キーワード」というと、実は人によって指すものが違います。
- キーワード選定における「メインキーワードや検索意図と関連するキーワード」
- サジェストキーワードのこと
- Googleトレンドのデータ項目のひとつ
- Google以外のSEOツールにおけるデータ項目のひとつ
- 検索結果に表示される関連性のあるキーワード群
今回のNobilistaブログでは「5」のとくに「Google検索結果に表示される関連キーワード」について、豊富な画像とともにわかりやすく解説。
たとえば、以下の点について理解することができます。
個人的にネット上の「Google関連キーワード」に関する知識は、(最新の更新日でも)古い情報や間違った情報が多いように感じました。
Nobilistaブログでは、基礎といえるSEO知識や何気ないSEO要素でも、あらためてしっかりと独自の調査・検証を行ってみなさまにお伝えするよう努めています。
深堀をすることであらためてわかる事実は、意外と多いものです。
より深いSEO知識を求めている方は、ぜひ当ブログをお役立てください。
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関連キーワードとは
Googleの「関連キーワード」とは、検索結果画面(SERPs)の下部に表示される、8つのキーワードのこと。
おもに、検索したキーワードと類似性や関連性のある検索キーワードが表示されます。
Google公式での名称は「関連検索グループ」
Googleでの公式的な名称は「関連検索グループ(Related Searches Group)」です。
ちなみに、こちらは「探索機能(他の人はこちらも検索)」の要素のひとつ。
海外では「People Also Ask(PAA)」といわれています。
実際、検索結果に表示される「関連キーワード」という表記は、これまで何度も変わっています。
たとえば、過去には「○○(検索キーワード)に関連する検索キーワード」や「他のキーワード」という表記がありました。
おそらく、Googleはこの変更を踏まえて「関連検索グループ」という総称を付けたのでしょう。
関連キーワードの主な役割は再検索
関連キーワードの役割は、ユーザーの「再検索」をよりラクに、ストレスなく行ってもらうことです。
それは、ユーザーの検索意図をすばやく満たすことともいえるでしょう。
たとえば、ユーザーが検索結果に満足できなくても、関連キーワードをクリックすることで、そのキーワードでの再検索を瞬時に行うことができます。
つまり、再検索におけるキーワードの入力やキーワードを考えるといった手間(ストレス)を省くことができるのです。
また、Googleは言及していませんが、検索したことへの興味関心を広げる役割もあると考えられます。
関連キーワードには、似た検索を行った他のユーザーが興味を持ったキーワード、気になったキーワードも表示されます。
ユーザーはただ知りたかったことだけでなく、さらに興味関心を広げることができるのです。
検索意図を満たす以上の価値を与える役割も、関連キーワードにはあるのではないでしょうか。
検索意図とは?分類や調べ方、分析に役立つSEOツールを紹介
関連キーワードの見た目は変わる
関連キーワードは、そのときどきで見た目や形が変わります。
たとえば、以下のように画像付きの関連キーワードというものもあるようです。
ちなみに「もっと見る」をクリックすると「桜名所 関東」の検索結果が表示されます。
また「関連キーワード」の部分が「よく似ている検索」の表記に変わる例もあります。
どのようなときに「よく似ている検索」に変わるのか、正確な原因はわかっていません。
ただし、検索履歴やアカウントの情報をGoogle検索と紐づけていない設定だと、表記が「よく似ている検索」に変わるようです。
おそらくユーザー情報をGoogleが把握できず、検索ユーザーにマッチしていないかもしれないということで、表記が変わるのかもしれません。
そして、スマホ検索にも、もちろん関連キーワードは表示されます。
ただ「他の人はこちらも検索」という表示内に、まず 6つの関連キーワードが繰り上がって表示。
そして、さらに「関連キーワード」で 8つのキーワードが表示されます。
「他の人はこちらも検索」とは?仕組みや表示されるキーワード傾向、「他の人はこちらも質問」との違い
その他の検索エンジンの関連キーワード
関連キーワードのような機能は、Google以外の検索エンジンにもあります。
ためしに、YahooとBingの関連キーワードを見てみましょう。
▼検索エンジン「Yahoo!」の関連キーワードの例
また、Yahoo!では、入力欄の下にも関連キーワードが表示されます。
▼検索エンジン「Bing」の関連キーワードの例
Bingでは、検索結果の下部以外に上部の右側にも関連キーワードが表示されます。
ちなみに、それぞれの検索エンジンごとに関連キーワードは異なります。
関連キーワードを使ってSEO対策を行っていく場合は、その検索エンジンの関連キーワードと表示場所が違うことに注意しましょう。
検索エンジンの仕組み・特徴とは?Google検索で順位が決まる仕組みを分かりやすく解説
関連キーワードが表示される仕組み
この関連キーワードは、どのような仕組みで表示されているのでしょうか。
Googleから提供されている情報でわかっていることは、以下の情報に基づいて関連キーワードが自動生成されているということです。
- 検索したキーワード
- ほかのユーザーが類似の検索で利用したキーワード
関連検索は、元のクエリと他の人が検索した別の項目に基づいて自動的に生成されます。
引用:関連検索グループ
つまり関連キーワードは、検索する際に入力したキーワードと、近い検索意図を持ったユーザーの検索キーワードや検索行動から、自動的に表示される仕組みとなっているようです。
ただ、独自に観察をした結果、それ以外にも以下の影響を受けていることがわかりました。
- 検索している場所(ローカル情報)
- 検索数が増えているキーワード(トレンド、急上昇ワード)
- 使用言語
検索している場所(ローカル情報)
関連キーワードは、現在地などユーザーのローカル情報にも影響を受けることがわかりました。
以下は、ローカル情報によって関連キーワードが変わった2つの例。
ローカル情報の影響を受けるキーワード「桜 名所」と「始業式」を、東京と福岡という異なる場所から検索します。
そして、関連キーワードに違いが出るか検証してみました。
まずは「桜 名所」というキーワードからです。
▼「桜 名所」を東京で検索した際の関連キーワード
▼「桜 名所」を福岡で検索した際の関連キーワード
ご覧のとおり、東京では「東京」や「千葉」といった、東京やその周辺のキーワードが表示されています。
一方で、福岡では「福岡」「九州」といった、福岡に関連するキーワードが見られました。
続いて「始業式」というキーワードで検証してみます。
▼「始業式」を東京で検索した際の関連キーワード
▼「始業式」を福岡で検索した際の関連キーワード
「始業式」というキーワードはより顕著です。
東京では「始業式 東京」といったキーワードが表示されていますが、福岡にはありません。
そのかわりに「北九州市 始業式 2022」のような福岡に関するキーワードが表示されました。
このことから、おそらくローカル情報も関連キーワードに影響を与えている可能性は高いです。
検索数が増えているキーワード(トレンド、急上昇ワード)
検索数が増えているトレンドワードや急上昇ワードも、関連キーワードに影響を与えていると考えられます。
以下は「統一」というキーワードで検索した際の検索結果。
「統一地方選挙」や「2023」といったキーワードが並んでいます。
じつは、検証を行った日がちょうど「統一地方選挙」の数日前でした。
「統一」というキーワードに対して、統一地方選挙に関するキーワードが出ていることから、鮮度の高さやトレンドの影響も受けていると考えてよいでしょう。
実際、Googleトレンドを見ても、関連キーワードにあるものはどれも急上昇しているワードです。
たとえば、関連キーワードのひとつ「統一地方選挙とは」も、ご覧のとおり検索数が急上昇しています。
ちなみに、選挙後に関連キーワードを見てみると、このようになっていました。
「結果」といったキーワードが増えていることに注目しましょう。
やはり、リアルタイムの検索データ、とくにキーワードの鮮度やトレンドが関連キーワードにも反映されていることがわかります。
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使用言語
もちろん、使用している言語によっても関連キーワードは変わります。
以下は、使用言語を英語にした際の関連キーワードです。
見た目だけでなく、関連キーワードの内容も「free seo tools(無料のseoツール)」「small seo tools(small seo toolsという名前のツール)」「seo tools list(seoツール 一覧)」といったように、言語によって選ばれるキーワードにも違いがあることがわかります。
デバイスの影響は受けない
ちなみに、デバイスによる違い(スマホ検索とPC検索)はほとんどないようです。
関連キーワードの表示数とキーワードの順番は変わるものの、表示されるキーワード自体に違いは見当たりません。
関連キーワードの仕組みはGoogleからの情報も少ないため、どのような情報を使って生成しているか正確には不明です。
ただ、検索アルゴリズムのように、さまざまなデータを使った複雑なプログラムによって関連キーワードも生成されていることは、まず間違いないでしょう。
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関連キーワードとサジェストキーワードの違い
関連キーワードと同じくキーワードを提示してくれるもので「サジェストキーワード」というものがあります。
現在の正式名称は「オートコンプリート」。
サジェストに表示されるキーワードは、ほとんど関連キーワードと変わりません。
基本的にサジェストは、入力した単語に続く形でキーワードを予測してくれます。
ただ、再検索(再入力)時にカーソルを合わせると、語順の異なるキーワードや類義語・同義語などのキーワードも提案可能。
▼入力時のサジェストキーワードと関連キーワードの違い
▼再検索時に入力欄にカーソルを合わせた際のサジェストキーワードとの違い
つまり、現在サジェストキーワードと関連キーワードの違いはほとんどないといえます。
ただ、両者の違いをあえて挙げるのならば、以下の2つではないでしょうか。
- 直前の検索内容の影響を受けるか
- Googleが求める役割やユーザーへの効果
直前の検索内容の影響を受けるか
サジェストキーワードは、以下の要素から生成されています。
- 過去にほかのユーザーによって検索されたキーワード
- よく検索されている関連性のあるキーワード
- 検索している場所(ローカル情報)
- 検索数が増えているキーワード(トレンド、急上昇ワード)
- 使用言語
- 検索ユーザーの過去(直前)の検索キーワード
ご覧のとおり、ほとんど関連キーワードと変わりません。
ただし、最後の「検索ユーザーの過去(直前)の検索キーワード」は、関連キーワードでは考慮されていないと考えられます。
サジェストキーワードでは、ユーザーが直前に行った検索内容も考慮してキーワードが生成されています。
たとえば、以下は「柴犬」と検索したあとに「日本」と検索した際の関連キーワードです。
日本犬や日本柴犬といった、犬に関連するキーワードが上部に表示されます。
その一方で、関連キーワードは、直前の検索キーワードの影響を受けている様子はありません。
そのため、関連キーワードとサジェストキーワードの違いのひとつ目は、検索ユーザー自身の過去の検索内容を考慮するかしないかが挙げられるでしょう。
Googleサジェストとは?表示の仕組みや削除方法、ツールを用いてSEOへ活用する方法
Googleが求める役割やユーザーへの効果
関連キーワードとサジェストキーワードは、Googleから期待されている役割にも違いがあります。
関連キーワードの役割はすでにお話したとおり、より関連性の高いキーワードを提案することで再検索の手間を省き、すばやくユーザーの検索意図を満たすことです。
対してサジェストキーワードは、入力語句を予測することで「検索の高速化」を行うためにあります。
オートコンプリートは、検索キーワードの入力を高速化する Google 検索の機能です。
引用:Google のオートコンプリート候補の仕組み
Google の自動システムが生成する候補により、ユーザーは検索しようとしているキーワードの入力をすばやく完了して、時間を節約できます。
つまり、関連キーワードは再検索の手間を省き、検索意図をすばやく満たすための機能であって、サジェストキーワードは検索をより快適にするための機能といった役割の違いがあると考えましょう。
関連キーワードの調べ方・おすすめ取得ツール
残念ながら、複雑な仕組みを使うGoogle関連キーワードを、そっくりそのまま抽出する方法は現状ありません。
ただ、関連キーワードをより多く知りたいのなら、ほとんど同じといえるサジェストキーワードをかわりに調べるとよいでしょう。
今回は、サジェストキーワードツールのなかでも、とくにGoogleの関連キーワード(使用キーワード「seoツール」)と一致率の高かったキーワード取得ツールを厳選。
すべて無料でお使いいただけるため、ぜひ活用してみてください。
- ラッコキーワード「サジェストキーワード」
- Ahrefs「キーワードジェネレーター」
- KeywordTool「Find Keywords」
▼「seo ツール」の関連キーワード
また、もし関連キーワードの検索ボリュームも併せて知りたい場合は、検索ボリュームのわかる無料SEOツールを併用することをおすすめします。
おすすめの無料ツールは、以下でくわしく紹介しているためご覧ください。
検索ボリュームの調べ方とは?無料ツールを用いたGoogle検索ボリュームの調べ方を解説
【無料】ラッコキーワード「サジェストキーワード」
まずひとつ目におすすめしたいのが、国産の無料ツール「ラッコキーワード」です。
Googleの関連キーワードと一致しているキーワードの数は「8個中6個」。
本来、サジェストキーワード取得ツールなので「seoライティングツール」や「seo分析ツール」といった「seoツール」の関連語はカバーできていません。
とはいえ、その他の関連キーワードであれば、しっかりカバーされています。
ラッコキーワードの良さは、グループごとにキーワードが分けられている点。
キーワード選定やトピッククラスター戦略のためのグルーピングにとくにおすすめです。
さらに、無料で関連キーワードの一括ダウンロードやコピーペーストも行えてしまいます。
ただし、ユーザー登録をしていない場合、ツールの利用が「1日5回」と制限されるため、使用する際は回数に注意しましょう。
トピッククラスターとは?SEO的なメリットや作り方の例、導入時の注意点を解説
【無料】Ahrefs「キーワードジェネレーター」
Ahrefs(エイチレフス)提供の無料ツール「キーワードジェネレーター」は海外ツールですが、日本語検索にも対応しています。
Googleの関連キーワードと一致しているキーワードの数は「8個中5個」。
ただし、単語の語順が逆でもよいのなら8個中6個です。
ラッコキーワードと同じ精度といえるでしょう。
Ahrefsのおすすめポイントは、キーワードの検索ボリュームやキーワード難易度(競合性)が無料でわかるところ。
もちろん、100キーワード限定という制限はあります。
ただ、8つの関連キーワードについては、その範囲でほとんど表示されるため関連キーワードの検索ボリュームも併せて知りたいという方に非常におすすめです。
注意点をひとつ挙げるなら、海外ツールなので使用時に「日本語検索用(「japan」)」に切り替えなければなりません。
ツールを使う際は、忘れないようにしましょう。
【無料】Keyword Tool「Find Keywords」
Keyword Toolの「Find Keywords」も海外ツールですが、問題なく関連キーワードを取得できます。
Googleの関連キーワードと一致しているキーワード数は、Ahrefsと同様に「8個中5個」。
こちらも、語順が逆でも良いのなら8個中6個と高精度です。
Keyword Toolでは、関連キーワードを含んだすべてのキーワードの一括ダウンロード(csv、Excel)、一括コピーペーストが可能。
ただし、無料版ではキーワードしか抽出できません。(検索ボリュームなどのデータは有料版のみ)
現在、なぜか無料版の範囲である750個以上のキーワードを抽出することができます。
興味がある方は、お試ししてみてはいかがでしょうか。
【補足】Google「キーワードプランナー」
サジェストキーワードのツールとしてよく挙がるGoogleのキーワードプランナー。
ただし、Google公式ツールでも、検索結果に表示される関連キーワードとの整合性はあまりないようです。
良くも悪くも、幅広くキーワードを拾い過ぎている印象があります。
ほかの関連キーワード取得ツールよりも、SEO対策で活用するには使いづらいため、今回は除外しました。
SEOツールおすすめ16選!無料・有料、Google公式ツールまで価格や機能を比較
SEO対策で関連キーワードを活用する方法
基本的にユーザーのための機能とされる関連キーワード。
実は、SEO対策にも活用することができます。
とくにおすすめの活用方法が以下の3つです。
- キーワードの抽出とグルーピング
- 検索意図の推測や記事構成案の作成
- コンテンツの網羅性を高める
キーワードの抽出とグルーピング
キーワード選定やトピッククラスター戦略で欠かせない、キーワードの抽出とグルーピング。
同じ検索意図を持つキーワードや関連する(ひとつの記事にまとめた方がよい、一緒にねらうべき)キーワードを事前にまとめる作業です。
キーワードのグルーピングをおろそかにすると、重複コンテンツやキーワードのカニバリを引き起こしてしまう可能性があります。
そのため、グルーピングは非常に大切な作業といえるでしょう。
このグルーピングのヒントとなるのが、まさに関連キーワードです。
すでにお話したとおり、関連キーワードはGoogleが入力したキーワードと関連性の高い、同じ検索意図を持ったユーザーの役に立つ(興味を持つ)キーワードが表示されます。
つまり、グルーピングすべきキーワードが表示されている可能性が高いのです。
また、関連キーワードを見ることで、SEOツールでは見つからなかった思いがけないキーワードと出会える可能性もあるでしょう。
もちろん、すべての関連キーワードがかならずそうというわけではありません。
そのため、あくまでヒントとして活用することをおすすめします。
SEOライティングのコツとは?初心者にも分かりやすく書き方の手順を紹介
検索意図の推測や記事構成案作り
検索意図の推測は、記事の方向性を決めるコンテンツ制作の要です。
ユーザーの検索意図がどれだけ満たされるコンテンツか、つまりどれだけユーザーを満足させられるコンテンツを作れるかは、上位表示のカギともいえるでしょう。
Google 検索が目指しているのは、Google の創業者で現 CEO のラリー ペイジが紹介している通り、「 (完璧な検索エンジンとは、)ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジン 」です。
引用:サイトの制作や集客を外注しているサイトオーナーのみなさまへ
間違った検索意図の推測は、見当はずれな記事を作ってしまいます。
また、検索ユーザーの人物像やいまの状況、検索背景など、検索意図を深堀りすればするほど、よりユーザーに寄り添ったコンテンツを作ることができます。
そこで、この検索意図の推測・深堀りにおすすめなのが関連キーワードです。
たとえば、検索意図の推測が難しいビッグキーワードを見てみましょう。
「seoツール」というキーワードも、これだけでは抽象的で検索意図がわかりません。
そこで関連キーワードを見てみます。
「seoツール」というキーワードには「無料のseoツールが知りたい」「seoツールを比較したい」といった、さまざまな検索意図があるようです。
このように、関連キーワードは検索意図の推測に使えるヒントが多くあります。
キーワード選定時のグルーピングはもちろん、ねらうキーワードが決まって構成を作る際にも、参考としてぜひ関連キーワードを確認してみましょう。
記事構成案の作り方とは?SEO記事のプロットを作るコツや初心者におすすめのテンプレート
コンテンツの網羅性を高める
関連キーワードをうまく活用することで、コンテンツの網羅性を高められる可能性があります。
良質なコンテンツとは、ひと言でいうとユーザーに満足してもらえるコンテンツです。
つまり、再検索をされないコンテンツ、とも言い換えられるでしょう。
網羅性を高めることは、ユーザーの再検索を防ぎ、満足度を高めることにつながります。
高品質のコンテンツを作成するには、時間、労力、専門知識、才能 / スキルのうち少なくとも 1 つが十分にあることが必要です。
引用:テーマに応じた適切な量のコンテンツを提供する
コンテンツが事実として正確で、記述が明確で、内容が包括的であることを確認してください。
関連キーワードを見てコンテンツに不足している要素はないか、書くべきことはないかぜひ確認してみましょう。
良質なコンテンツとは何か?Googleの定義や作り方のポイントを解説
関連キーワードの削除申請のやり方
Google検索結果の関連キーワードに、自身に関するネガティブワードや風評被害ワードといった検索汚染が見られた場合、ご自身でできる対策は以下の3つです。
- Googleに「法的な理由でコンテンツを報告」から削除申請(+弁護士に相談)
- 専門の対策業者に依頼する
- Googleへ「フィードバック」を行う
ただし、基本的に関連キーワードは、こちら側の意向で削除できるものではありません。
Googleも関連キーワードが制御できるものでないと、以下のように明言しています。
ここに何が表示されるかを制御することはできませんが、サイトのためにどのようなトピックを作成できるかを検討するときは、関連検索クエリに注目するとよいでしょう。
引用:探索機能
関連キーワードは法的な問題(名誉毀損)とされづらい
法的に問題があれば「法的な理由でコンテンツ報告」から、削除申請を行うことができます。
ただし日本の場合、検索エンジンに表示されるネガティブワードや風評被害ワードが「法的な問題」とされることは少ないです。
その理由には、以下のようなものがあります。
- キーワードという限られた単語の並びでは、侵害の主張が難しい
- プログラムによる自動生成であり、人的に操作されたものではない
- 表現の自由やユーザーの知る権利もかかわる
たとえば、法的な問題ですぐ思いつくのは「名誉毀損」ではないでしょうか。
実際、日本でも過去に、ある男性が名誉毀損でGoogleを訴えた事例があります。
男性の主張は、自身の名前を入力するとサジェストキーワードに事実無根の犯罪行為が表示され、そのせいで内定が取り消しになったというもの。
Googleに、サジェストキーワードの削除と賠償を求めました。
しかし、最終的に東京高裁にて男性は敗訴。
判決の理由は、個人名と単語の並びだけでは、人格(人格権)を傷つけられたとはいえないと判断されたようです。
このように、関連キーワードでは「法的な理由でコンテンツ報告」を行っても、実際に削除される望みは薄いといえるでしょう。
専門業者への依頼はよく検討する
関連キーワードの削除を行う方法として、専門業者へ依頼するといった手もあります。
ただし、一点考えたいのは、他のユーザーの検索行動と複雑なプログラムによって関連キーワードが生成されているということです。
そして、検索汚染でよくある手法は、ポジティブワードを増やして、ネガティブワードを8個の枠(スマホは14個)から追い出すというもの。
どのような対策を行うのか。
それはGoogleの仕組みとして本当に有効なのか。
時間や費用に見合う価値はあるのか。
専門業者へ依頼する際は、これらをよく検討することをおすすめします。
SEO対策・コンサル会社おすすめ10社を比較!費用相場や選び方、悪質業者の特徴を解説
Googleへのフィードバックで意見する方法
最後にできることは、Googleへフィードバックを送ることです。
もちろん、削除につながる可能性はほかと同じく低いですが、とくに費用もかからないため、何もしないよりかは断然よいでしょう。
関連キーワードの場合は、サジェストキーワードのように、不適切なキーワードを直接報告できるシステムがありません。
▼不適切なサジェストキーワードの報告例
そのため、以下の手順でGoogleへの「フィードバック」を行います。
- 関連キーワードの「三点リーダ」をクリック
- 表示されるボックスの下部にある「フィードバックを送信」をクリック
あとは、意見を記載して送信をします。
直接的な解決方法ではありませんが、Googleもユーザーのいち意見として受け止めてくれるでしょう。
関連キーワードに関するよくある質問
関連キーワードに関して、よくある質問にお答えします。
関連キーワードが表示されないのはなぜ?表示させる方法は?
関連キーワードは、かならず表示されるものではありません。
とくにキーワードがニッチだったり、ほかのユーザーがまだ検索していないような新しいキーワードで、該当するコンテンツが少ない場合には何も表示されないことがあります。
▼架空のSEOツールを検索した際に表示されなかった例
▼ありえないキーワードの組み合わせ「桜の名所 北極」でも表示されない
おそらく、まだGoogleのなかで関連キーワードを表示させるほどのデータが蓄積されていないからでしょう。
つまり、入力したキーワードの検索数が少なく、ユーザーデータが収集できていないため、そのほかのキーワードとの関連付けがうまくできていないのだと考えられます。
関連キーワードは基本的に操作できない部分のため、意図的に表示させる方法はありません。
ただし、入力したキーワードが今後ほかのユーザーにも検索され、Googleがキーワードの関連付けをできるようになったら表示されるはずです。
関連キーワードを活用する際の注意点は?
関連キーワードのなかには古いキーワードも含まれています。
つまり、いまはもう需要のないキーワードもあるため、コンテンツ制作時で活用する際は注意しましょう。
需要があるかどうかは、Googleトレンドなどのツールで確認してください。
たとえば「他のキーワード とは」は「関連キーワード」の以前の表記です。
このキーワードをGoogleトレンドで見てみましょう。
「ここに表示するデータはありません。」と出たのは、ここしばらく「他のキーワード とは」というキーワードで検索しているユーザーがいないことを示しています。
需要のないキーワードをコンテンツで扱っても、結局検索するユーザーがいないので意味がありません。
このように、関連キーワードを活用する前は、それが本当に需要のあるキーワードかどうかを事前に確認するようにしましょう。
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