SEO
公開日2024年6月24日
更新日2024年06月24日
UU数(ユニークユーザー数)とは?PV数・セッション数との違い、GA4で調べる方法、目標数値に対する目安の考え方
甲斐龍之介
SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動。
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Webサイトに訪問してきたユーザーの実数を示すものが、UU数(ユニークユーザー数)です。
サイトにおける重要な指標であり、適切なサイト運営のためには、正しく把握しておくことが欠かせません。
しかし、似た用語であるPV数やセッション数と混同されることもあるでしょう。
そこでこの記事では、ユニークユーザー数の詳しい説明や、PV数やセッション数との違いなどを解説します。
またGA4でUU数を調べる方法や目標とすべき数値の出し方、UU数の増やし方についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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UU数(ユニークユーザー数)とは
ユニークユーザー数(UU数)とは、一定の期間内にWebサイトを訪れたユーザーの中で、初回の1回だけ計測されたユーザー数です。
同じユーザーが何回アクセスしてきても「1」のまま変わらないので、訪問者の実数であると言えます。
該当サイトのユーザーが何人いるかを示す数値になるため、アクセス解析のためには正確な計測が欠かせません。
そのため使うツールについても信頼性が問われます。
一般的には、ユニークユーザー数が増えるほど、そのサイトの人気が高まってきたと言えるでしょう。
ユニークユーザー数の計算方法
ツールによって若干の違いはありますが、多くの場合で使われるのがCookieです。
例えばGoogleアナリティクスでは、Cookieを配置することで、アクセス元が同じIPアドレスかどうかを識別します。
ただしこの方法では、アクセスしてきた人物の識別までは出来ません。
同じ端末から複数の人がアクセスしても、ユニークユーザー数は「1」のままです。
また同じ人物がスマホとパソコンなど、異なるデバイスでアクセスしてくるケースもあるでしょう。
その場合、それぞれが新しい訪問者として認識され、ユニークユーザー数は「2」や「3」となります。
他に、ユーザーがCookieを拒否したり消去した場合なども、うまく計測できません。
このような技術的な問題から、ユニークユーザー数を完全に正しく計測するのは困難です。
しかし、実際のユーザー数と大きく離れることもないため、連続した推移を見ればサイト改善に繋がります。
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ユニークユーザー数は何に役立ちますか?
ユニークユーザー数は、エンゲージメントに関わる標準的な指標です。
Webサイトの流入経路を分析し、改善を計画するために役立ちます。
ユニークユーザー数の増加は、Webサイトを訪問してくるユーザーの実数が増えていることを意味するので、サイトの人気が高まっていると判断できるでしょう。
また、サイトへの訪問数をユニークユーザー数で割ると、ユーザーあたりの平均訪問数が得られます。
この数値が高いほど、サイトへのロイヤリティーが高いと言えるでしょう。
日常的にユニークユーザー数を測定しておくことで、サイトの改善を継続的に進められます。
新規で獲得できたユーザー数も推測できるので、キャンペーンや広告の費用対効果の把握にも役立つのです。
UU数とPV数・セッション数の違い
ユニークユーザー数に似た言葉として、PV数やセッション数などがあります。
これらもWebサイトにおける分析指標ですが、時に混同されてしまうこともあるため、違いをよく理解しておきましょう。
PV数
PVとは「ページビュー」の略で、どれくらいのWebページが閲覧されたかを示す数です。
ユニークユーザーとは異なり、同じユーザーが同じページを10回見たら、10PVとカウントされます。
この場合、数値は「10」ですが、実際に見ているユーザーは「1」しかいません。
ページの影響度としては、あまり大きなものとは言えないでしょう。
ユニークユーザー数と比べてPV数は大雑把な計測になるので、 必要以上に重視するのは危険です。
セッション数
セッション数とは、Webサイトに訪れたユーザーが、訪問してから離脱するまでを「1」として示す数です。
例えばサイトのトップページにアクセスがあり、そこからサイト内をぐるぐると巡回してからページを閉じた場合、セッション数は「1」となります。
セッションの設定時間が切れたり、日をまたいだりした場合、セッションは切れてしまうので注意しましょう。
セッションの設定時間は、計測ツールによって異なります。
GA4の場合、デフォルトでの設定は30分です。
30分を超えて何もしないと、セッションは一旦そこで切られます。
そして再びアクションがあった場合、新しいセッションが記録されるのです。
PVはページ単位の計測ですが、セッション数ではサイト全体での一連の動作が計測されるのが違いとなります。
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UU数との関係
例えば同じ日に朝・昼・晩と3回、同じユーザーが訪れて数ページ程度を閲覧した場合、各指標は下記のようになります。
- UU数:1
- PV数:15
- セッション数:3
この数値からは、1人のユーザーが1日に3回サイトに来て、その都度平均5ページ程度を見て行ったことが分かります。
目標数値に対するUU数の目安の考え方
サイトの改善を行うには、ユニークユーザー数をどの程度の目標にするのか決め、そこから逆算して動いた方が良いでしょう。
しかし、ユニークユーザー数の目標数値は簡単に決められるものではありません。
決める場合は下記のような方法があるため、いずれかの方法を活用するようにしてください。
- 競合サイトの数値を参考にする
- 目標件数から逆算する
競合サイトを参考にする
シンプルなのは、競合サイトの数値を参考にすることです。
すでに自分たちより先に進んでいるサイトですから、参考にするだけの意義があると言うことです。
ただし、全く規模の違うサイトでは、そのまま数値を参考にするのはなじまないでしょう。
以下のような特徴を持つWebサイトを参考に、競合分析ツールなどでトラフィック状況を把握しましょう。
- 自分たちと同じか、近い業界
- ページ数やコンテンツ数などが自社サイトと近い
- 会社やブランドの知名度が自社に似ている
競合サイト順位比較ツール|分析方法と無料調査、ライバルサイトの見つけ方も解説
営業目標から逆算する
コンバージョン率(CVR)がある程度わかっている場合、営業目標から逆算するのも現実的な方法です。
例えば、CVRが10%の時、商品当たりのユニークユーザーは下記のようになります。
商品1個の販売に必要なユニークユーザー数:1個÷10%=10ユーザー
この商品を毎日100個売りたい場合、10ユーザー×100個=1000人のユニークユーザー数が目安です。
- CV目標:10件
- CV率:1%
- 必要セッション数:1000
- 1セッションの平均PV数:5
- 目標PV数:1000(必要セッション数)×5(平均PV数)=5000
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GA4でUU数をページごとに確認する方法
ユニークユーザー数の計測では、無料で使えるGoogleアナリティクス(GA4)を活用するのがおすすめです。
ただしGA4では「ユニークユーザー」とは表示されません。
GA4でUU数に当たるのは「合計ユーザー数」です。
また、GA4のレポートによく出てくる「ユーザー」は、ユニークユーザー数ではありません。
ページごとのユニークユーザー数
ここでは、Googleアナリティクスでサイトのユニークユーザー数を確認する方法を説明します。
Googleアナリティクスを開き、左サイドバーから「レポート」のアイコンをクリック、「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」に進みます。
「ユーザー数」がユニークユーザー数となるので、確認しましょう。
サイト全体のユニークユーザー数
「レポート」→「エンゲージメント」と進み、→「イベント」を選択。
「page_view」というイベントから、ユニークユーザー数を確認できます。
ここで取得できるのは、サイト全体でのユニークユーザー数です。
また、サイト上部の「レポートのスナップショット」からも、ユニークユーザー数を確認できます。
ここでも「ユーザー」に表示される数字がユニークユーザー数です。
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UU数はどのように増やすのが良いか
ユニークユーザー数を増やすには、サイトへの流入を増やし、ユーザーの関心を惹きつけて再訪問を促さなくてはなりません。
近道はなく、その手法の多くは一般的にWebサイトの改善に必要とされるものと一緒です。
具体的には、ユニークユーザー数を増やすため、これらに継続的に取り組むようにしてください。
- 検索エンジンへの最適化(SEO)
- ユーザーニーズを満たすコンテンツ
- 関心を呼ぶタイトルやアイキャッチ
- 定期的にサイトを更新する
- サイト内の回遊性を高める
- SNSを十分に活用する
- 有料広告を使う
- その他の改善策を実施する
検索エンジンへの最適化(SEO)
SEOを強化することで検索結果の表示順位を上げると、サイトへの流入を増やせます。
またSEOの中でもキーワード対策は重要ですが、その精度を高めることでユーザーに対する理解を増やすこともできるでしょう。
新規ユーザーを獲得するには、ユーザーの深い部分に響くキーワードを使うことは有効です。
特に、商品やサービスに関係したキーワードで検索してくるユーザーは、また自社サイトに関心がなくても新規顧客の候補となります。
SEO対策とは?初心者にも分かりやすく上位表示の基本的なやり方を解説
ユーザーニーズを満たすコンテンツ
ユーザーが知りたい答えを用意する。
それがユーザーニーズを満たすコンテンツの正体です。
優れたコンテンツはユーザーにとって価値があるため、再訪問に繋がり、ユニークユーザーの獲得を促進します。
サイト内の全てのページに適切なキーワードを使い、答えを用意し、ユーザーを成長させましょう。
また1回公開して終わりにするのではなく、適宜、リライトをするようにしてください。
情報が古くなってしまうこともありますし、重要なキーワードの追加も有効です。
検索意図とは?分類や調べ方、分析に役立つSEOツールを紹介
関心を呼ぶタイトルやアイキャッチ
検索結果画面で大きく表示されるのがタイトルです。
重要なキーワードを入れ込むことは勿論、関心を高める表現もクリックされやすくなる秘訣でしょう。
ただし長すぎると画面上で切れてしまうので、30文字程度以内に収めるようにしてください。
またアイキャッチは、サイト内のリンクや、SNSなどで大きく表示される画像です。
これもタイトルと並んでクリックに影響を与えるため、記事の内容と関連性の高い画像を用意しましょう。
画面映えだけでなく、動画のタイトルのようにキーワードを入れ込むことも有効です。
SEOに効果的なタイトル(titleタグ)のつけ方を解説!
定期的にサイトを更新する
サイトの更新にも気を使いましょう。
長らく変化のないサイトは検索エンジンからの評価が落ちるだけではなく、ユーザーからの関心も薄めてしまいます。
理想は、アクセスするたびに新しいコンテンツが追加されている状態です。
コンテンツの更新が乏しいWebサイトはユーザーの関心を得られなくなり、ユニークユーザーを減らしてしまいます。
ただし更新に目が行って、質の悪いコンテンツを量産してしまっては意味がありません。
ユーザーニーズを満たすことを重視しましょう。
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サイト内の回遊性を高める
ページ内のリンクから他のページに移動し、それを繰り返してサイト内を巡回することを回遊性と言い、サイトの滞在時間を増やすための策となります。
これによってユーザー当たりのPV数が向上し、サイトへの信頼感が増すため、ユニークユーザーとして再訪問してくる可能性が高まるのです。
具体的には、以下のようなものを完備するようにしておきましょう。
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SNSを十分に活用する
今やSNSの活用は絶対に外せない要件です。
アカウントをフォローしてもらうことで関係性が向上し、定期的にサイトへの流入を図ることもできるでしょう。
また、新規のユーザーを獲得するのにも役立ちます。
ただしアカウントの開設だけして投稿がないのでは意味がありません。
各SNSの特性をよく理解し、多くのターゲットに向けて定期的に情報を伝えていきましょう。
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有料広告を使う
SNSとは異なりお金がかかってしまいますが、有料広告も試してみるだけの価値はあります。
オンライン広告は大きく分けて、Googleなどのリスティング広告、FacebookやXなどSNSの中だけで配信するものとの2種があります。
広告ネットワークでは広い対象に配信できる反面、ターゲットの絞り込みは苦手です。
一方のSNSでは配信対象は絞られますが、より詳細な条件でターゲットを指定できます。
うまく使い分けるとともに、どちらのタイプが自社にとって効果的かも検証しましょう。
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その他の改善策を実施する
下記のようなことにも留意すると、よりユニークユーザーの獲得につながるでしょう。
メールマーケティング
メールアドレスを収集し、ニュースレターやプロモーションメールなどを送信する手法です。
ここからサイトへの流入を促し、ユニークユーザー数を増やします。
インフルエンサーマーケティング
特定のSNSで人気の高いインフルエンサーと協力し、多くの視聴者に情報を届けます。
これによりサイトの認知度が高まり、流入につなげることができるでしょう。
モバイルへの最適化
スマホが当たり前になってすでに長らく経っており、Webサイトもモバイルに最適化されているのが当たり前になってきました。
画面のデザインだけでなく、ページの表示速度や使い勝手など、優れたユーザー体験にも留意するようにしておきましょう。
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アフィリエイトプログラム
誰かの紹介で会員になったり、商品やサービスの購入が起きた時、金銭や特典などの報酬を与えるものです。
既存のユーザーにとってはサイトへのロイヤリティが増し、サイトにとっては新しいユーザーの獲得に繋がる、両者win-winのサービスと言えるでしょう。
ローカルSEO
地域でビジネスをしている場合、Googleマイビジネスでリスティングを申請し、ローカル検索向けの最適化を施しましょう。同じ地域に住んでいるユーザーこそが、自社の優良な顧客になるからです。
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