SEO

更新日2024年05月28日

サイテーションとは?SEO効果や獲得方法、数量の調査方法を解説

甲斐龍之介

SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動

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SEO施策のひとつ「サイテーション」。
はじめて聞いたという方も、多いのではないでしょうか。
それもそのはず、これまでサイテーションは「ローカルSEOMEO)」の分野でよく聞く言葉でした。

しかし、最近では被リンクなどの「外部対策」のひとつとして、数えられることも増えています。
今回の「Nobilistaブログ」では、このサイテーションについてわかりやすく解説したいと思います。

また、直接サイテーションを獲得できるアイデアも、はじめやすいものから順にご紹介。

「サイテーションをもっと増やしたい」「サイテーション対策の具体的なやり方が知りたい」という方も、ぜひご覧ください。

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サイテーションの意味とは

サイテーション(Citation:引用)とは、サイト名や運営者の名前といったサイト固有の単語が、他サイトでも使われている状態のこと。
つまり、他サイトで何かしらの話題にのぼったり、サイト固有の単語を使って言及されたりしていることを意味します。

たとえば、プレスリリースはサイテーションの代表例といえるでしょう。
以下の画像をご覧ください。

サービス名や運営会社の名前といった、サイト固有の単語(以降、便宜上「サイテーションワード」と呼ぶ)が記載されています。

一見、同じ外部対策被リンクと似ていますが、リンクを設置する必要はありません。
サイテーションは、該当のキーワードが他サイトに表示されているだけで、効果が得られると考えられています。

サイテーションワードの具体例

サイテーションで使用される単語には、以下の要素が必要です。

  • Webサイトを表す単語であること
  • Webサイト固有の単語であること

サイテーションワードの具体例を見てみましょう。

  • サイト名
  • 運営者情報(運営会社の名前、住所、電話番号、メールアドレス)
  • 商品名、サービス名
  • ブランド名
  • 経営者などの代表的な人物の名前
  • サイトURL(リンクのないテキスト)
  • ほかでは使われていない略称、略語、ハンドルネーム、ニックネーム
  • SNSのアカウント名
  • 資格や認可など業種特有の番号(例:古物商許可証の番号、宅地建物取引業者票の番号など)

基本的な、サイテーションワードは「NAP」です。
NAPとは「名前」「住所」「電話番号」の英語の頭文字。

  • Name:名前(サイト名・店舗名・会社名・運営者名)
  • Address:住所
  • Phone:電話番号

ただし、たとえば、自身のWebサイトと同じ名前のサイトがあった場合。
検索エンジンが、Webサイトとサイテーションワードを紐づけられるよう、別のサイテーションワードを検討する必要があります。

そのため、サイテーションワードを、かならずNAPにする必要はありません。
競合サイトの状況から、適したサイテーションワードを選ぶとよいでしょう。

ちなみに、察しの良い方はお気づきのとおり、指名検索の「指名キーワード」もサイテーションワードのひとつといえます。
指名検索と指名キーワードを知らない方は、以下の記事をご覧ください。)

指名検索とは?対策が必要な理由や指名検索数の調べ方・増やし方を解説

サイテーションの種類

サイテーションは、引用のやり方によって、大きく2つの種類に分けられます。

  • 構造化型サイテーション
  • 非構造化型サイテーション

構造化型サイテーションは、簡単にいうと食べログやトリップアドバイザーといったレビューサイト、情報サイトのサイテーションです。

NAPなどの主要なサイテーションワードが、すべてそろっている状態。
そして、サイテーションワードが決まったテンプレートで整理されている(構造化されている)点も、構造化型サイテーションの特徴でしょう。

一方で非構造化型サイテーションは、ブログでの言及やプレスリリースのように、サイテーションワードが自由な形で掲載されます。

とはいっても、サイテーションの効果はいずれも変わりません。
そのため、サイテーションには種類があるということだけ覚えておけばよいでしょう。

サイテーションによるSEO評価への影響

一般的に、サイテーションはローカルSEOに効果があるとされる施策です。
ただし、ローカルSEO以外の効果も、以下の理由から期待できます。

  1. ユーザーの認知度向上につながる
  2. 被リンク獲得にもつながる
  3. SEOで重視されている「信頼性」への影響が考えられる

ローカルSEOへの効果も含め、サイテーションがSEOにどのような影響を与えるのか見てみましょう。

ローカルSEOやMEOの評価に影響を与える

最初にもお話したとおり、サイテーションは本来、ローカルSEOMEOにかかわる施策です。
まず、ローカルSEOとMEOの意味を、軽くおさらいしておきましょう。

ローカルSEO
ローカル検索(※1)やパーソナライズド検索(※2)、また後述のMEOやローカルパックを主に対策するSEO施策。

(※1)ローカル検索:地域や場所によって、表示する検索結果が変わる検索システム(例:「博多駅 うどん」で検索すると、検索結果が博多駅周辺の情報に絞られる)

(※2)パーソナライズド検索:IPアドレスや位置情報、検索履歴に基づいて、表示する検索結果が変わる検索システム(例:「歯医者 子ども 人気」で検索すると、現在地を反映した情報が表示される)

場所に関する検索キーワードで表示される「ローカルパック」の例は次のとおり。

MEO(Map Engine Optimization):Googleマップでの上位表示を目指すSEO

ちなみに、MEOという言葉ですが、実は海外ではあまり使われていません。
おそらく、ローカルSEOにひとくくりにされているのだと考えられます。
また、サイテーションも「ローカルサイテーション」や「NAPサイテーション」と呼ぶことが多く、海外では基本的にローカルSEOの施策という扱いが強いようです。

では、なぜサイテーションは、ローカルSEOに効果があるとされているのでしょうか。
それは、ローカル検索のランキング要素「知名度(視認性の高さ)」が関係しています。

実際に「知名度」は、Googleが明言しているランキング要素です。

ローカル検索結果では、主に関連性、距離、知名度などの要素を組み合わせて最適な検索結果が表示されます。

(省略)

◎視認性の高さ

視認性の高さとは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを指します。

ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、ローカル検索結果のランキングにはこうした情報が加味されます。

たとえば、有名な博物館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。

ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧※など)も視認性の高さに影響します。

Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。

クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。

ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。

引用:Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法

※(補足)英語版では「directories」。もしかすると「ディレクトリサイト(食べログやトリップアドバイザーのような構造化型のWebサイト)」を指している可能性もある。

要するに、知名度というのは、どれくらい有名かという「ネームバリュー」と考えましょう。

Googleは、知名度を評価する方法のひとつが「ウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)」だと言っています。
では、ウェブ上の情報の、どのような部分を見ているのでしょうか。
そのひとつが、サイテーションというわけです。

ウェブ上でのサイテーションが多いことで、単純に検索エンジンが「広く知られている」と判断する可能性は非常に高いといえます。

実際、海外の大手SEO情報サイト「Moz」による調査でも、少なからずサイテーションは、ローカルSEOへの順位に影響を与えていることがわかっています。

ローカル検索とは?順位が決まる仕組みや表示順位の調べ方、広告出稿の方法を解説

ユーザーの認知度向上につながる

とはいえ、海外ではすでに、ローカルSEOにおけるサイテーションの重要性は、昔ほど高くないというのが一般認識のようです。

しかし、サイテーションの効果はそれだけではありません。
サイテーション対策は、結果的にユーザーの認知度を向上させることにつながります。

たとえば「Q&Aサイトでの回答」という施策を見てみましょう。
サイテーションの獲得はもちろん、まず存在を認知してもらえるという点にご注目ください。
その時点で、興味を持ってもらえれば、Webサイトに訪れてくれるかもしれません。
また、質問に対して良い回答ができれば、良い印象を植え付けることもできるでしょう。

つまり、サイテーション対策は、ブランド認知やブランドイメージの向上にも、効果が期待できるのです。

実際、Googleも知名度の部分で、ユーザーにどれほど知られているか、存在を認知されているかといっています。
いうなれば、サイテーションを意識することは、ユーザーとの接触を増やす機会作りにもなるといえるでしょう。

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被リンク獲得にもつながる

サイテーション対策によって、同じ外部対策被リンクも得られる可能性があります。
なぜなら、両者の施策は共通している部分が多いからです。

例をあげるとしたら「ゲスト投稿(寄稿)」です。
寄稿した記事から、発リンクを行う。
寄稿記事にサイテーションワードを盛り込む。

サイテーション対策と被リンク対策が同時に行えることで、外部対策を効率的に進めることができます。
まさに、一石二鳥といえるでしょう。

被リンクの増やし方とは?良質な被リンクの獲得方法や事例を紹介

SEOで重視されている「信頼性」への影響が考えられる

いまGoogleは、コンテンツの信頼性を非常に重要視しています。
サイテーションには、この信頼性を高める効果が期待できるといったらどうでしょうか。

Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。

引用:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成

最近Googleは、質の高いコンテンツの作成(つまり上位表示)に対して、たびたびヒントとなるアドバイスを、Google検索セントラルのドキュメントに掲載しています。

そして、そのなかでとくに強調されているのが「E-E-A-T」という概念。
簡単にいうと、Webサイトの信頼性を評価する 4つの要素です。

そのひとつ「権威性」は、コンテンツ制作者やWebサイトが、取り扱うトピック(業界や分野)において「どれほど認知されているか」が評価の基準です。

すでに、お気づきの方も多いでしょう。
E-E-A-Tの権威性は、ローカル検索のランキング要素「知名度」と非常に似ています。
つまり、サイテーションが信頼性の評価に影響を与える可能性も、またあるのではないでしょうか。

実際、ありえない話ではありません。
考え方としては、被リンクと一緒です。
Googleは、被リンクを「信頼の投票」だと表現しました。
つまり、リンクを張るのは信頼の証拠。

サイテーションにも、同じことが言えます。
すでに評価の高いWebサイトや、関連するトピックを扱う複数のWebサイトから、良い意味で話題にのぼったり、言及されたとしましょう。
そのトピックにおいて、一定数の信頼(権威やネームバリュー)があると、検索エンジンが判断してもおかしくありません。

簡単にいうと「三ツ星レストランの料理長がいま気になる調味料」「現役保育士がほしいと思っている知育玩具」といったものと同じです。
その道で信頼のおける人に話題にされたものもまた、権威があるのではないか。
Googleが、そう考えている可能性は高いといえます。

たとえば「畳」を販売しているWebサイトがあったとします。
取り扱っている畳の商品名や会社名が、以下のようなWebサイトに出てきたとしましょう。

・由緒ある寺社仏閣の公式サイト

・日本文化を扱う大手メディアサイト

・和食料理を提供する人気のお店のWebサイト

・和雑貨好きで有名な個人ブログ

・伝統工芸をメインに扱う大手ECサイト

おそらく検索エンジンは、ほかの畳サイトよりも一目置かれた、つまり畳の世界のなかでも権威のあるWebサイトだと判断するでしょう。

参照:SEO対策とは?初心者にも分かりやすく上位表示の基本的なやり方を解説

実際、個人の体感として、いま上位表示しているWebサイトの多くは、ネームバリューがあるところだと感じています。
このことから、サイテーションがまったくの無関係だとは思えません。

もちろん、E-E-A-Tの評価方法は公表されておらず、また大前提として検索順位はさまざまな要素によって決められています。
つまり、たとえサイテーションにSEO効果があったとしても、その影響力は未知数といえるでしょう。

それでも「SEOについてできる限りのことはしたい」と考えているのならば、サイテーションの獲得は、ひとつの可能性としておすすめです。

E-E-A-Tとは?Googleが重要視するSEO最重要評価基準を高める施策を解説!

サイテーションと被リンクの違い

サイテーションと同じ、外部対策の施策として数えられる「被リンク」。
両者の違いは「リンクの有無」と「サイテーションワードの有無」です。

リンクサイテーションワード
サイテーション不要必要
被リンク必要不要

架空の文章を例に、サイテーションと被リンクの違いをより具体的に見てみましょう。

最近、キーワードごとの検索順位が知りたく、前から気になっていた「Nobilista(ノビリスタ)」というツールを試してみました。

クラウド型キーワード順位チェックツール「Nobilista」という名前のとおり、試してみて一番に感じたのが「クラウド型ツールってすごいラクなんだな」ということ。
いつでもスマホから見られるので、移動中の隙間時間に見たりしています。
これ、すごく作業の時短になってると思うんですよね。

あと、登録も5分くらいでできました。
月額1,000円きるし、ちょっと継続してみようかなと思ってます。

以下のリンクからサイトに行けるので、みなさんも興味があったらぜひ。
今回使ったクラウド型キーワード順位チェックツールの公式サイト

最初の「Nobilita」という単語は、サイテーション。
一方、2番目に出てきた「Nobilista」は、サイテーションワードですが、リンクがついているので被リンクです。
また、最後の一文(「今回使ったクラウド型~」の部分)も、リンクがあるので被リンクといえます。

サイテーション対策と被リンク対策の優先度

基本的には、被リンク対策を優先しましょう。
なぜなら、被リンクは確実にランキング要素であり、ローカルSEOやMEOを含むすべてのSEOに影響を与えるからです。

ただし、被リンク対策は難しく、施策の成功率も低いケースがほとんど。
ハイリスクな施策もなかにはあるため、場合によってはペナルティの恐れもあります。

そこで、SEO初心者やサイト運営にまだ不慣れな方は、まずペナルティのないサイテーション対策から取り組むのもひとつの手でしょう。

被リンクの増やし方とは?良質な被リンクの獲得方法や事例を紹介

サイテーションの数を定量的に調査する方法

いま「どれくらいのサイテーションがあるか」を調査する方法をご紹介します。

現状、サイテーションの数を知る手段は「検索コマンド(コマンドオプション/演算子)」を使った方法しかありません。
さらに、検索コマンドはWebサイトとTwitter の調査でのみ有効です。

それぞれの具体的な調べ方を見てみましょう。

「Webサイト」のサイテーションを調べる方法

Googleの検索欄に「“サイテーションワード”-site:自サイトのURL」と入力し検索します。
たとえば、弊社であれば以下です。

“Nobilista”-site:https://co.nobilista.com/ja/

「-site:」は、そのURLのサイトを除いて、検索結果を出してくれる検索コマンド。
つまり、自サイトを除いて「””」のなかにあるサイテーションワードが含まれているページを表示してくれます。

左上の数字は、サイテーションのある「ページ数」です。

ページ数なので、たとえば同じWebサイトが「Nobilistaの感想レポ(パート1)」「Nobilistaの感想レポ(パート2)」と複数ページにわたりサイテーションをしていたら、そのページ数分カウントされます。
つまり、Webサイトの数ではないことを、覚えておきましょう。

複数のサイテーションワードを分析する場合

複数のサイテーションワードを一度に調べる際は、検索コマンドの「or」を使いましょう。
たとえば、Nobilistaの英語表記とカタカナ表記、運営会社名のサイテーションを調べたい場合は、以下のように入力します。

Nobilista or ノビリスタ or 株式会社IIP -site:https://co.nobilista.com/ja/

「Twitter」のサイテーションを調べる方法

Twitter のサイテーションを調べる場合は、以下の検索コマンドを使います。

サイテーションワード-from:@infonobilista-com

すると、自身のツイートを除いて、サイテーションワードの入ったツイートを、一覧で表示してくれます。
たとえば、弊社であれば以下のように入力します。

nobilista-from:@nobilista

簡易的にサイテーションを調べる方法

Twitterで、直近のサイテーションを簡易的に見たい。
どのような感じで自サイトが認知されているのか知りたい。

このような場合は「Yahoo!リアルタイム検索」もおすすめです。
自身のツイートも表示されますが、サイテーションのある一番新しいツイートを手軽に見ることができます。

ちなみに、その他のSNS(YouTube、Facebook、Instagram など)でサイテーションを調べる方法は、現状考えた限りではありません。

もし、どうしても知りたいという方は、いずれもサイテーションワード(Instagram はハッシュタグにワードをつける)で検索してみましょう。
すべてではないものの、どのようにサイテーションされているかを見ることができます。

【おまけ】競合サイトのサイテーションを分析してみよう

入力するサイテーションワードを、競合サイトのものに置き換えてみましょう。
たとえば、競合のサイト名や運営会社の名前などです。

すると、競合サイトのサイテーション状況を見ることができます。
サイテーションの状況を分析することで、サイテーション獲得の思わぬヒントが得られるかもしれません。

SEO競合サイトの調査方法とは?他社サイト分析に役立つ無料ツールも紹介

サイテーションの獲得方法

ここからは、サイテーションの獲得方法について見ていきましょう。

サイテーションはどうすれば増やせるか。
考え方は、いたってシンプルです。
「他サイト」にいかに「サイテーションワードを掲載してもらえるか」と考えましょう。

ただ、その前に。
まずは、事前に以下のことに取り組んでおきましょう。

  • サイテーションワードを出す
  • Webサイトに、サイテーションワードを明記する(間違いがないかも確認する)
  • 「Googleビジネス」へ登録する(Googleビジネスプロフィールの情報を充実させておく)

このとき、かならずWebサイトとGoogleビジネスプロフィールの情報が同じものか、統一されているか、よく確認しましょう。
なかでも、NAP情報は重要です。

でなければ、検索エンジンがWebサイトとサイテーションワードを、すばやく紐づけることができません。

ちなみに、Googleビジネスプロフィールは、店舗がなくても登録可能です。
「非店舗型サービス」として登録しましょう。

それでは、はじめやすく、サイテーションを獲得しやすい施策から順にご紹介します。

  1. 「Q&A」サイトで回答する
  2. プレスリリースを活用する
  3. 他サイトの導入実績・お客様の声に出る
  4. 記事の監修をする
  5. ゲスト投稿(寄稿)をする
  6. 他サイトに掲載を依頼してみる
  7. 他サイトと「コラボコンテンツ」を作る
  8. 個人サイトで感想・レビュー記事を書いてもらう
  9. 電子書籍(Kindle)を出版する
  10. イベントへの参加やセミナーを開催する
  11. Webサイトの露出を高めて注目を集める

今回、最後の方法以外は、サイテーションに直結する獲得方法となります。

最後の「Webサイトの露出を高めて注目を集める」は、サイテーションを他者の意思にゆだねる形になるため、やや時間がかかる施策といえるでしょう。
いうなれば、サイテーションのきっかけ作りが中心の施策です。

「Q&A」サイトで回答する

「Q&A」サイトに有益な回答をして、サイテーションワードを盛り込むという方法。
「Q&A」サイトとは、以下のような場所を指します。

  • Yahoo!知恵袋
  • OKWAVE
  • Quora
  • 発言小町

Q&Aサイトで、自身のWebサイトに関する質問に答えていきます。

意識したいことは、質問者のためになる回答を行うこと。
そして、無理にサイテーションワードを盛り込もうとしないこと。

質問者や同じ疑問を持つユーザーに満足のいく回答ができれば、サイテーションの獲得だけでなく、ブランドイメージの向上も期待できるでしょう。

プレスリリースを活用する

プレスリリースを出すことで、サイテーションを獲得する方法です。

プレスリリースの活用は、別のメリットも考えられます。
おそらく、昨今の検索エンジンであれば、プレスリリースサイトがどのような役割のWebサイトか理解しているはず。
であれば、プレスリリースに掲載されることで、検索エンジンに一定数の信頼(運営している、ビジネスとして成り立っているという確信)を持ってもらえる可能性があります。

そして、サイテーション獲得が目的であれば、何度もプレスリリースを配信する必要はありません。
つまり、かかる費用も少ない施策といえるでしょう。

もちろん、プレスリリースサイトのネームバリューで、サイテーションの効果は左右されると考えられます。
プレスリリースサイトを活用する際は、影響力のあるところを選ぶようにしましょう。

他サイトの導入実績・お客様の声に出る

何かのサービスを利用した際に、導入実績やお客様の声として出てもらえないか、頼まれたことはないでしょうか。
導入実績やお客様の声も、サイテーション獲得にはおすすめの方法です。

弊社でも「Nobilista」をご利用いただき、善意にてご紹介くださった方に、感謝の気持ちをこめて「メディア掲載実績」としてサイト内にてご報告をさせていただいています。

このような場も、サイテーション獲得として、積極的に活用しましょう。

記事の監修をする

専門的な知識がある場合、他サイトの記事を監修してみてはいかがでしょうか。

監修記事の多くは、監修者のプロフィールを掲載します。
プロフィールのほとんどは、サイテーションワードにあたるため、確実に効果を得ることができるでしょう。

また、監修することで、E-E-A-Tの権威性を高めることにもつながります。

記事の監修をする方法は、自身で呼びかけたり(Webサイトに売り込みにいったり)、クラウドソーシングを利用したりさまざま。
監修には報酬も発生するため、メリットの多いサイテーション施策といえるでしょう。

E-E-A-Tとは?Googleが重要視するSEO最重要評価基準を高める施策を解説!

ゲスト投稿(寄稿)をする

「ゲスト投稿」「ゲストブログ」という言葉に、なじみのない方も多いでしょう。
簡単にいうと、外部の人間が執筆した記事を掲載してくれるメディアサイトです。

サイテーションの獲得は監修と同じく、寄稿した記事に掲載するプロフィールで行います。
自サイトのトピックと関係のあるメディアサイトがおすすめ。

「そもそも、そんなメディアサイトあるの?」と思われるかもしれませんが「寄稿 募集」と検索すると意外と見つかります。

もちろん、記事は審査が必要なことが多く、執筆しても採用してもらえないことも多々あるため注意しましょう。

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他サイトに掲載を依頼してみる

シンプルに、他サイトへ掲載を依頼するという方法もあります。
実のところ、海外では一番スタンダードな方法がこちら。

  • レビュー・口コミサイト(例:食べログ、トリップアドバイザー、@infonobilista-com
  • キュレーションサイト(例:All About、antenna、ippin、キナリノ)

ただし、レビュー・口コミサイトやキュレーションサイトは、基本的に広告費・掲載費がかかると思った方がよいでしょう。
そこで、おすすめしたいのが、個人ブログの「まとめ系記事」です。

まとめ系記事とは、たとえば「人気のSEOツール5選」や「人気のデパ地下スイーツTOP10」のような記事です。
お問い合わせフォームから掲載を依頼することで、なかには快く了承してくれるWebサイトもあります。

  • まとめ系記事に多いキーワードで検索する
  • 競合サイトの被リンクを参考にする

まとめ系記事に多いキーワードとは、たとえば以下のようなものです。
自サイトのトピックと併せて検索してみましょう。

  • 地名(例:大阪 Webコンサル)
  • おすすめ(例:SEOツール おすすめ)
  • (例:出産祝い 選)
  • 比較(例:英会話教室 比較)
  • 人気(例:プロテイン 女性 人気)
  • トップ(TOP)(例:部屋探し 条件 トップ)
  • ランキング(例:名古屋 観光地 ランキング)
  • 一覧(例:楽天ポイント 使える 一覧)

競合サイトの被リンクは、無料の被リンクチェックツールを使って調べましょう。

【無料アリ】被リンクチェックツール5選!リンク元の調べ方やデータ活用例を解説

他サイトと「コラボコンテンツ」を作る

他サイトとのコラボコンテンツを作り、掲載してもらうことでサイテーションを獲得する方法です。

コラボコンテンツとは言葉どおり、他サイトと協力してコンテンツを作ること。
アイデア次第でさまざまなコンテンツを作ることができます。

  • 他サイトのコンテンツにゲストとして登場
    (例:「なぜ起業したのか」をテーマとした記事で、実際に起業した人の声としてコメントを出す)
  • 座談会、交流会、対談集
    (例:関連トピックについて、有識者同士が対談する記事に参加する)
  • インタビュー、取材
    (例:地域の大学生が行っている経営者インタビューに出て、Webサイトに掲載してもらう)

最近ではさまざまな企業、団体、組織がブログやメディアを運営しています。
需要のあるコラボコンテンツに参加できれば、相手サイトに掲載してもらえ、サイテーションを獲得することができるでしょう。

個人サイトで感想・レビュー記事を書いてもらう

ビジネスを行っている場合、ユーザーや顧客にモニターとして感想やレビューをブログに書いてもらえないか交渉するのもひとつの手です。

このときに注意したいのが、発リンクさせないこと。
有償によるリンクの設置は、ガイドライン違反になります。

  • リンク自体やリンクを含む投稿に関して金銭をやり取りする
  • リンクに関して物品やサービスをやり取りする
  • 特定の商品について記載してリンクを設定してもらうのと引き換えにその商品を送る

リンクスパム

電子書籍(Kindle)を出版する

最近では、一般の人でも手軽に電子書籍を出版できるようになっています。

そこで、自身のノウハウを書籍化。
AmazonなどのECサイトや書籍関連のWebサイトから、サイテーションをねらうアイデアはいかがでしょうか。

とくに、Amazonでは一部の電子書籍が無料で読めます。
つまり、より多くの人に存在を認知してもらえる可能性が高いということ。
もしかしたら、書籍を見た人がレビューや感想を書いてくれ、さらにサイテーションを獲得できる可能性もあるでしょう。

イベントへの参加やセミナーを開催する

  • 展示会、EXPO
  • 相談会
  • セミナー、講演会、シンポジウム
  • ワークショップ

上記のような、大型イベントに参加する方法です。
「参加企業」「出展企業」に情報が掲載されれば、サイテーションを獲得できます。

参照:海外ビジネスEXPO 2022 大阪

また、セミナーやワークショップの開催も「講師」といった形で情報を載せてくれるケースがあります。

参照:大阪府商工会連合会

Webサイトの露出を高めて注目を集める

直接サイテーションを獲得する方法でないものの、以下のような施策もおすすめです。

  • SNSの運用(自サイトにシェアボタンの設置も忘れずに)
  • SNSでの投稿、拡散をお願いする(投稿・拡散を促すキャンペーンを行う)
  • 紙もの、配布物にWebサイトの情報を掲載
  • 広告を利用する

上記の施策はいずれも、まずユーザーの目に触れ、存在を知ってもらうためのもの。
いわば、ユーザーによる自発的なサイテーションのために「種をまく」行為といえるでしょう。

たとえサイテーションに至らなくても、ユーザーとの接点ができることは、すでにお話したとおり別のメリットが得られます。

SNSの投稿はサイテーションにならない?

ちなみに、TwitterなどSNSの投稿自体は、サイテーションにならないのでしょうか。
この点については、現状ならないと考えたほうがよいかもしれません。

というのも、まずGoogle関係者が、軒並みSNSはランキング要素でないと公言しているからです。

また、過去にSNSへのクロールがブロックされるなど、クロールがうまくいかなかったことや、SNSのアカウントとWebサイトの関係性を証明するものがない点も、理由として考えられるでしょう。

ただし、過去にGoogleのゲイリー・イリェーシュ(Gary Illyes)氏は、SNSでWebサイトの存在がどのようにいわれているか、Googleは見ていると発言しています。
さらに、これだけSNSが普及している現状を見ると、ランキング要素になっていてもおかしくありません。
実際に、ランキング要素なのではないかと疑っている人は多いです。

結論として、Googleの発言を信じるのであれば、TwitterなどSNSの投稿自体は、サイテーションにはなりません。

ただ、サイテーションのきっかけ作りとしては、SNSの運用は効果が期待できます。
そして、認知向上といったサイテーション以外のメリットがあることも、あらためてお伝えしておきましょう。

SNSはSEOに効果がある?Twitter運用による拡散・流入の影響とは

サイテーションの対策における注意点

サイテーション対策を行う際に気を付けたいポイント・注意点をご紹介します。

  1. 良質なサイテーションの獲得を目指す
  2. 過剰なサイテーション施策はしない

良質なサイテーションの獲得を目指す

サイテーションも被リンクと同じく、以下の要素によってSEOへの効果が変わると考えられています。

  • どのWebサイトでサイテーションされたか
  • どのような形でサイテーションされたか

高い効果を得るためにも、施策を行う際はできる限り、以下の点を意識するようにしましょう。

  • サイテーション先サイトが関連性の高いトピックであること
  • サイテーション先サイトの評価が高いこと(質が高い、影響力がある)
  • ポジティブなサイテーションであること

たとえば、自身のWebサイトのトピックがダイエットだったとします。
ある日、2か所のWebサイトからサイテーションを獲得しました。

サイトAは、地域の絵画教室。
サイトBは、同じダイエットに関する趣味のブログ。
断然、関連性のあるサイトBのほうが、SEO効果は高いといえます。

もちろん、質の低いサイト、ペナルティを受けたサイトからのサイテーションも、効果は見込めないでしょう。

また、検索エンジンの精度が上がっていることから、どのような意図をもってサイテーションされたかも理解している可能性があります。
そのため、ネガティブな意図のサイテーションも、できる限り避けたいものです。

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過剰なサイテーション施策はしない

サイテーションには、被リンクのようなガイドラインがありません。
そのため、現状ではペナルティの心配はないといえます。

だからといって、サイテーションのために何度もプレスリリースを出すなど、過剰な行動はやめましょう。
不審な行為は、何かしらのガイドライン違反につながる可能性があります。

また、良い感想やレビューをユーザーに強要するのも、信頼を損ねる行為です。
おそらく、Google的にはサイテーションも被リンクと同じで、自然発生したもの(ナチュラルリンクならぬナチュラルサイテーション)が良いと考えられます。
感想やレビュー記事は強要するのでなく、あくまでユーザーにゆだねる形にしましょう。

サイテーションは、ローカルSEOのランキング要素です。
しかし、ローカルSEOの対策としてだけでなく、それ以外にも認知度の向上や被リンクの獲得、信頼性の向上とさまざまなSEO効果が期待されています。
まだまだ未知数の要素ですが、だからこそ挑戦する価値はあるでしょう。
サイテーション対策、ぜひ検討してみてください。

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