SEO
公開日2023年12月28日
更新日2023年12月28日
Googleリンクスパムアップデートとは?影響や対策、Googleが嫌うリンクも紹介
甲斐龍之介
SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動。
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Googleは2021年7月にリンクに関するアルゴリズムを更新し、リンクスパムアップデートを実施すると発表しました。
リンクスパムアップデートとは、検索順位を操作することを目的とした、悪質なサイトからのスパムリンクを無効化するアルゴリズムアップデートのことです。
SEO対策において被リンクは重要視されていますが、悪質な方法で得たリンクはこのアップデートにより効果が無くなりました。
最悪の場合インデックスから削除されたり、検索順位が下がりやすくなったり、SEOへの影響が大きいです。
本記事ではリンクスパムアップデートの影響や確認方法と対策、Googleが嫌う悪質リンクを紹介します。
本記事を参考にGoogleが嫌う悪質リンクについて理解して、健全なサイト運営をしていきましょう。
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リンクスパムアップデートとは
リンクスパムアップデートとは、検索順位を操作することを目的とした、悪質なサイトからのスパムリンクを無効化するアルゴリズムアップデートのことです。
SpamBrainと呼ばれるAIベースのスパム防止システムを導入しており、これによりスパムを発見する能力を向上させ、リンクスパムの識別が可能になりました。
SEO対策において被リンクは重要視されていますが、悪質な方法で得たリンクはこのアップデートにより効果が無くなります。
最悪の場合インデックスから削除されたり、検索順位が下がりやすくなったり、SEOへの影響が大きいです。
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リンクスパムアップデートの目的
リンクスパムアップデートの主な目的は、検索エンジンにおける質の低いリンクを使ったSEOスパム行為を阻止することです。
過去には被リンク数がそのままコンテンツの評価につながり、検索順位へ反映される時代がありました。
その結果、被リンク用のサテライトサイトを量産したり、被リンクを売買したりするといった行為が目立ち、正当な評価ができていなかったのです。
Googleはユーザーにとって有益なコンテンツが正しく評価されないこの状況を危惧し、アップデートの実施に至っています。
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スパムアップデートとの違い
リンクスパムアップデートに似た名称のものに「スパムアップデート」があります。
スパムアップデートとは、検索アルゴリズムの隙をついて上位表示を狙う、スパム行為を行うページやサイトの評価を下げるアップデートのことです。
自動生成されたサイトや、他サイトのコンテンツを無断で掲載したコピーサイトに対して、ペナルティを課します。
リンクスパムアップデートは、不正なリンクを検出するのが目的です。
どちらも不正なスパム行為を対象としたアップデートという点では共通しています。
ただ、リンクを対象とするのか、それとも全体を対象とするのかで違いがあります。
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日本だけでなくグローバルに実施されている
Googleのリンクスパムアップデートは、2021年7月よりスタートして、2週間ほどかけて実施されました。
日本語だけでなく複数の言語に対して行われているアップデートなので、海外サイトにも適用されます。
そのため、海外サーバーを通してリンクスパムを構築するといった手法も通用しません。
リンクスパムアップデートによる影響
リンクスパムアップデートが実施されたことで、どのような影響があるのでしょうか。
ここでは、リンクスパムアップデートによる影響について解説します。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
リンクスパムが無効化される
リンクスパムアップデートでは、不自然な被リンクが無効化されます。
スパム行為によって評価されていたサイトは評価が無効化されるため、このアップデートにより検索順位が下がることもあります。
具体的には以下のようなリンクが対象です。
このアップデート以降に順位が大幅に下がったという場合は、アップデートの影響を受けている可能性が高いです。
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健全なサイト運営をしていれば影響を受けない
リンクスパムアップデートで影響を受けるのは「リンクスパム」のみです。
そのため、意図的にリンクを渡したり、ユーザーや検索エンジンを欺いたりするような疑わしい行為をしていなければ、アップデートの影響は受けません。
ただし、自覚がないままリンクスパムが設定されていることもあります。
そのため、定期的にツールを使って自サイトが獲得している被リンクを確認することが大切です。
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ペナルティが課せられるわけではない
リンクスパムアップデートはリンクスパムを無効化するのが目的であり、Googleペナルティの対象にはなりません。
また、自然に獲得した被リンクの評価はそのまま残ります。
そのため、このアップデートにより、Webサイトの評価が大幅に下がる可能性は少ないです。
だからと言って悪質なリンクを意図的に送り続けると、手動ペナルティの対象になる恐れがあるので絶対にやめましょう。
リンクスパムアップデート後に検索結果から除外されたり、順位が大幅に下がったりした場合は、他の要因によるペナルティが考えられます。
その場合は、被リンクだけではなくサイト全体を見直しましょう。
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スパムの対象になる悪質リンクとは
自覚のないまま悪質なリンクを設定している場合があります。
Googleから予期せぬ低評価を受けることを避けるためにも、スパム対象となる悪質リンクとはどんなものか把握しておく必要があります。
具体的には次の4つが悪質なリンクです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
金銭を支払って獲得した被リンク
他サイトからリンクを購入または販売する行為は、Googleのガイドライン違反です。
以前は被リンクの数が検索順位に影響していたので、金銭を支払って獲得した被リンクでも一定のSEO効果が期待できていました。
しかし、現在はスパムリンクの評価が無効になるため、メリットがありません。
また、ランキング操作を目的に金銭を支払って獲得した被リンクはスパムと認識され、Googleペナルティの対象にもなり得ます。
リンクファーム
リンクファームとは、相互に不自然な量のリンクを張り巡らされたWebサイト群のことです。
元々相互リンクは、お互いの関係性を示すのが目的で設置されていました。
しかし、被リンクが検索順位に影響を与えるようになってからは、SEO対策目的で活用したいと考える運営者も増えてきたのです。
自然に実施される相互リンクは問題ないですが、多数のサイトが不正な操作を目的にリンクを巡らせる行為は、Googleからスパムと判断される恐れがあります。
特にコンテンツの関連性が低いサイト同士の相互リンクは、スパムと判断される可能性が高いです。
お知り合いの方が運営しているサイト同士でそれぞれ相互リンクをすると、悪意がなくても結果的にリンクファームに該当してしまう恐れがあるので注意が必要です。
クローキング
クローキングとは、ユーザーと検索エンジンに対して別のコンテンツを表示させる手法です。
Googleはクローラーを使い、世界中のWebサイトを巡回してそれぞれのページを自動的に収集・評価しています。
このクローラーに対して、ユーザーが閲覧するページと別のページを表示させることで、Googleからの評価を不正に上げようとする行為をクローキングというのです。
Googleはクローキング行為を禁止しており、クローキングとみなされるとGoogleペナルティの対象となるので、やってはいけない手法のひとつです。
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隠しリンク
隠しリンクとは、ユーザーに見えないリンクをページ内に挿入することです。
- 背景色と同一化する
- テキストを画像の背後に置く
- 画面外に表示する
- フォントサイズを0にする
- 小さな1文字をリンクにして隠す
このような方法を使うと、ユーザーからは見えませんが、検索エンジンのクローラーはリンクを検出できるため、被リンク増加によるSEO効果が期待できます。
ただし、現在では隠しリンクを使った手法は、スパム行為としてGoogleペナルティの対象となります。
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アップデートの影響を受けたか確認する方法と対処法
ここでは、アップデートの影響を受けたか確認する方法と対処法を紹介します。
それぞれ順番に見ていきましょう。
アップデートの影響を受けたか確認する方法
Webページの検索順位が急激に下がったり、インデックスから除外されたりした場合は、アップデートの影響を受けた可能性が高いです。
リンクスパムアップデートの影響を受けると、これまで評価されていた被リンクが無効化されます。
例えば、5位から70位に下がったり、いきなり圏外に落ちてしまった場合は何かしらの原因があるはずです。
そのため、対象のWebページを確認した上で、速やかに対処する必要があります。
アップデートの影響を受けたかどうかいち早く分かるためにも、検索順位チェックツールの導入がおすすめです。
検索順位チェックツールはたくさんありますが、その代表格はNobilista(ノビリスタ)です。
Nobilista(ノビリスタ)はクラウド型の順位チェックツールで、Windows・Mac問わず利用できます。
Nobillistaでできることや特徴的な機能は次のとおりです。
- 検索キーワードの順位チェックの完全自動化
- 競合サイトとのパフォーマンス比較
- 検索順位が変動したらメールでお知らせ
- 同時ログイン・共有URL機能
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もしも、急激に検索順位が下がったり、インデックスから除外されたりなどでアップデートの影響を受けているのではないかと思ったときは、次の方法で対処しましょう。
対処法①:ガイドライン違反のリンクを削除する
Googleのガイドライン違反に該当するリンクは削除しましょう。
具体的には、次のようなリンクは削除の対象です。
- ランキングを上げることを目的としたリンクの売買
- 過剰な相互リンク
- 自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンク
- 利用規約や契約の一部として義務付けられたリンク
- ランキングクレジットをブロックしないリンク
- 低品質なサイトからのリンク
すでに上記のようなリンクが存在している場合は速やかに削除しましょう。
対処法②:リンクの削除を依頼する
低品質なサイトからの被リンクは、SEOでプラスに働きません。
自社サイトにメリットがない被リンクを受けた場合、サイトの運営元にリンクの削除依頼をしましょう。
お問い合わせフォームなどから、リンクを削除してほしい旨を伝えます。
削除依頼しても「応答がない」または「削除してもらえない」場合の最終手段として、次の方法をお試しください。
対処法③:Googleサーチコンソールから被リンクの否認申請をする
サイト運営元に連絡してもリンクを削除してもらえない場合は、Googleサーチコンソールから被リンクの否認申請ができます。
次の4ステップでリンクの否認を申請します。
- 被リンクを確認する
- 低品質な被リンクを精査する
- 否認リストを作成する
- 否認リストファイルをアップロードする
なお、リンク否認ツールは誤って良質な被リンクまで無効化してしまう恐れがあります。
せっかく獲得した良質な被リンクまで削除してしまうと、SEO評価が下がってしまうので、慎重に使用するようにしましょう。
リンク否認ツールの使い方については下記の記事で詳しく解説しています。
リンク否認ツールの使い方とは?低品質サイトから被リンクを否認する方法と効果が出るまでの期間
リンクスパムアップデートを受けないための対策
リンクスパムアップデートを受けないための対策は次の3つです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
リンクの関係性を正しく伝える
Webサイトにリンクを貼るときは、専用の値を付与してリンク先との関係性を正しく伝える必要があります。
他のサイトにリンクする場合は、必ずリンクの関係性を伝えるようにしてください。
引用:Google検索セントラル-ベストプラクティス-
リンクの関係性を伝える方法は簡単で、HTMLタグを記述するだけです。
リンクの役割に応じて、rel属性を活用した適切なタグを付与します。
タグ | 役割 |
rel=”nofollow” | リンク先のWebページをクロールさせたくない時に使用する |
rel=”sponsored” | アフィリエイトサイトへのリンクなど、金銭的な目的がある場合に使用する |
rel= “ugc” | ブログのコメントなどユーザーが付けたリンクに使用する |
このようにリンク先のサイトとの関係性を正しく伝えることで、スパムとみなされる可能性が低くなります。
nofollow属性とは?SEO上の役割や使い方、記述・設定方法を解説
ナチュラルリンクを獲得する
ナチュラルリンクとは、自然に獲得した被リンクのことで、自然リンク・オーガニックリンクとも呼ばれています。
ユーザーにとって質の高いコンテンツや1次情報となる有益コンテンツを作成した際に、他サイトからの引用としてリンクされることが多いです。
他サイトの運営者が自サイトのコンテンツを「他の人にも共有したい」と思ってもらう必要があるため、獲得する難易度が高いです。
ナチュラルリンクを獲得するために行うべき施策は次のとおりです。
- シェアしたくなるオリジナルコンテンツを作成する
- 独自の調査結果やオリジナルの図解を提供する
- SNSを活用する
- 常に最新情報を更新する
- 独自調査や統計データなどの1次情報をプレスリリースで発信する
獲得は難しいですが、獲得した場合のSEO効果は非常に大きいです。
高品質なコンテンツを作成して、ナチュラルリンク獲得を目指しましょう。
ナチュラルリンクとは?SEO効果や獲得方法、注意点を解説
定期的に被リンクをチェックする
自サイトが獲得している被リンクは定期的にチェックしましょう。
獲得した被リンクが、知らないうちに悪影響を及ぼしている可能性もあります。
自社サイトがスパムリンクを扱わないだけでなく、他のサイトから受けた被リンクも確認しなければいけません。
GoogleサーチコンソールやAhrefs等のツールを使い、低品質なサイトから被リンクを受けていないかチェックしましょう。
【無料アリ】被リンクチェックツール5選!リンク元の調べ方やデータ活用例を解説
リンクスパムアップデートに関するよくある質問
リンクスパムアップデートに関するよくある質問をまとめました。
ぜひ参考にしてください。
スパムリンクは通報できますか?
スパムリンクを発見した場合、Googleに通報できます。
- Google検索セントラル「スパム、フィッシング、マルウェアを報告する」にアクセス
- 「スパムを報告する」をクリック
- 通報したいページのURL、問題点、スパムの詳細を記載
必ずしも対応してもらえるとは限りませんが、スパムリンクを発見したら通報すると良いでしょう。
被リンクをチェックできるツールはありますか?
他サイトからの低品質な被リンクを避けるために、定期的に被リンクをチェックすることが大切です。
おすすめの被リンクチェックツールは次の3つです。
- Googleサーチコンソール
- Ahrefs
- Majestic
Googleサーチコンソールは無料で利用できます。
AhrefsやMajesticは有料ツールですが、被リンクについて細かく調べられます。
【無料アリ】被リンクチェックツール5選!リンク元の調べ方やデータ活用例を解説
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