SEO
公開日2023年3月9日
更新日2023年09月13日
強調スニペットとは?表示の出し方や種類、メリット、非表示にする方法を解説
甲斐龍之介
SEOツール「Nobilista(ノビリスタ)」の事業責任者。株式会社IIPにて取締役兼SEO担当者。中小企業庁が設置した経営相談所、福岡県よろず支援拠点にてSEOコンサルタントとしても活動。
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強調スニペットとは、ユーザーが知りたい質問に対する簡潔な回答を検索結果の最上部に表示させる仕組みです。
文章以外に画像や表・リスト・動画など、さまざまな強調スニペットの種類があります。
強調スニペットに採用されれば、検索1位の記事よりも上に表示されるため、高いクリック率と多くのアクセスが期待できます。
ユーザー側も、知りたい情報をいち早く手に入れられるというメリットがあります。
つまり、強調スニペットが表示されることはサイト運営者とユーザーそれぞれにメリットがあるのです。
この記事では、強調スニペットの種類や表示方法、メリット、非表示・削除する方法を解説します。
本記事を参考に、強調スニペットに表示するコツを理解して、適切な対策をしましょう。
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強調スニペットとは
強調スニペットとは、Google検索でユーザーが知りたい質問に対する簡潔な回答を、検索画面の最上部に表示させる仕組みです。
強調スニペットには、Webサイトから抽出された回答の概要のほか、ページリンクやタイトル、URLが表示されます。
例えば、Googleで「被リンクとは」と検索すると、以下のような画面が表示されます。
赤枠で囲んだ部分が強調スニペットです。
「被リンクとは」というキーワードに対して、ページ内の回答になる部分が抜粋されています。
強調スニペットに採用されると検索最上部に表示されるため、ユーザーがより目につきやすく、アクセス増加が期待できます。
ナレッジパネルとの違い
強調スニペットとナレッジパネルには、表示される仕組みと場所に違いがあります。
強調スニペット | ナレッジパネル | |
仕組み | 1ページ目のコンテンツからの抜粋 | Googleが所有する 巨大なデータベースからの抽出 |
表示場所(PC) | 検索結果の上部 | 検索結果の右側 |
表示場所(スマホ) | 検索結果の上部 | 強調スニペットの下部 |
強調スニペットは、基本的に検索結果の最上部に表示されます。
また、強調スニペットに含まれる内容は、検索結果の1ページ目のコンテンツの中から抜粋されて表示されるのが基本です。
一方、ナレッジパネル(PC)では検索結果の右側に、スマホでは強調スニペットの下部に表示されます。
また、ナレッジパネルはGoogleが所有する「ナレッジグラフ」と呼ばれる巨大なデータベースから抽出される仕組みです。
Googleナレッジグラフとは?ナレッジパネルとの違いや表示方法、修正方法を解説
強調スニペットの種類
強調スニペットには4つの種類があります。
強調スニペットがどのような形式で表示されるかを理解しておくことは、強調スニペットに表示させるために大切な知識です。
- 文章と画像
- リスト
- 表(テーブル)
- 動画
1つずつ詳しく見ていきましょう。
文章と画像
4種類の強調スニペットの中で最も多いのが、文章と画像による強調スニペットです。
文章と画像の強調スニペットは、Knowクエリの検索結果として表示されることが多いです。
Knowクエリとは、何かを知りたいユーザーが検索しやすいキーワードを指します。
例えば「SEO リライト」と検索した場合の検索結果は以下のとおりです。
SEO対策における「リライト」の意味について、100文字〜200文字程度で簡潔に説明されています。
画面右には、コンテンツ内の画像が1〜2枚表示されます。
リスト
リスト形式の強調スニペットは何かをしたい・やり方を知りたいといった、物事の方法や手順に関する疑問(Doクエリ)を解決するためのキーワードが多いです。
最大8つまでのリストが表示され、9つ以上のリストがあれば「その他のアイテム」のテキストリンクが表示されます。
なお、リスト形式の強調スニペットには、手順などを紹介する「順序リスト」と方法などを紹介する「順不同リスト」があります。
手順の紹介など、順番を区別するものは「順序リスト」として表示されます。
一方、ポイントの紹介など、順番を区別しないものは「順不同リスト」として表示される仕組みです。
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表(テーブル)
コンテンツの中の表(テーブル)が強調スニペットに採用されることもあります。
価格表やランキング順位など、表示させたい回答が複数ある場合に用いられることが多いです。
例えば「人口 ランキング」と検索すると、世界の人口に関する「順位」「国名」「人口」がそれぞれ表(テーブル)として表示されます。
なお、表示される最大列数は「3列」、最大行数は「4行」で、5行以上になると「他〇行」のように残りの行数が含まれたテキストリンクが表示されます。
動画
ユーザーの疑問に対する回答がテキストや画像で伝えづらいものは、動画が強調スニペットに採用されることもあります。
例えばラジオ体操のやり方を知りたくて「ラジオ体操第一」と検索した場合の検索結果は、以下の通りです。
動画の方が伝わりやすい動きや曲を視聴したいと考えているユーザーに対する回答として、テキストではなくYouTubeの動画が表示されます。
動画のURLは3つまで表示され、その他の動画は「すべて表示」タブをクリックすることで、関連動画が最大10つまで表示される仕組みです。
強調スニペットとして表示されるメリット
強調スニペットとして表示されるメリットは主に3つあります。
- サイトの流入数が増える
- ユーザーに信頼されやすい
- 音声検索の回答としても表示される
1つずつ詳しく見ていきましょう。
サイトの流入数が増える
強調スニペットは検索画面の最上部に表示されるため、サイトの流入増加が期待できます。
「検索順位0位」と言われるように、検索ユーザーにとって実質的に検索1位の記事として表示され、高いクリック率が期待できるためです。
質問に対する簡潔な回答を見た上で、さらに深い情報まで知りたいユーザーは記事にアクセスします。
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ユーザーに信頼されやすい
強調スニペットに採用されることで、ユーザーに信頼されやすいです。
一般的にユーザーは検索結果の上位からページを閲覧することが多く、「上位にあるページ=正しい情報」と考える傾向にあります。
もちろん、強調スニペットに採用されている情報がすべて正しいとは限りません。
ただ、多くのキーワードで強調スニペットに採用されているサイトは、ユーザーの信頼を獲得できる可能性が高まります。
音声検索の回答としても表示される
強調スニペットに採用されると、Googleアシスタントによる音声検索の際に回答として抽出されることがあります。
サイト運営者にとっては、音声検索の回答として抽出されることにメリットはありません。
ただ、ユーザーは端末画面を見ることなく回答を知れるので、利便性が高まります。
2013年のハミングバードアップデート以降、Googleが音声の出入力を強化していることもあり、今後も強調スニペットが音声で抽出される頻度は高まるでしょう。
強調スニペットに表示させる方法
それでは、強調スニペットに表示させる方法をご紹介します。
なお、確実に強調スニペットに表示させることは難しく、下記で紹介する内容はあくまで強調スニペットに採用されやすい内容です。
- 検索上位させる
- 表示されやすい検索語を見つける
- 対策キーワードに対して簡潔な回答をする
- Googleのポリシーに準拠する
1つずつ詳しく見ていきましょう。
検索上位させる
コンテンツを検索上位に表示させると、強調スニペットに採用されやすくなります。
実際に強調スニペットは、検索順位10位以内(検索結果の1ページ目)から採用されることがほとんどです。
疑問に対する簡潔な回答がコンテンツ内にあっても、検索上位に表示されないと強調スニペットには採用されません。
Ahrefsの調査データによると、強調スニペットのうち99.58%は、検索結果の1ページ目(1位〜10位)の記事から抜粋されているようです。
SEO対策で上位表示を狙うことは、強調スニペットを表示させるという意味でも役立ちます。
まずは、ページを上位表示させるためにSEOを意識したコンテンツを作成しましょう。
コンテンツSEOとは?メリットや成功事例、始め方・進め方を解説
表示されやすい検索語を見つける
強調スニペットに表示させたい場合は、キーワード選定が重要です。
強調スニペットは、全ての検索クエリで表示できる仕組みではありません。
限られた検索クエリに対して採用される仕組みになっているため、強調スニペットに表示されているかを分析する必要があります。
表示されやすさの基準は以下の通りです。
- ユーザーの疑問への回答があるキーワードか
- 検索上位を狙えるキーワードか
- すでに企業サイトが強調スニペットに表示されていないか
Googleが強調スニペットとして表示する必要がないキーワードは、強調スニペットへの表示が難しくなります。
また、企業サイトが上位を占めており、そもそも検索上位を狙うのが難しいキーワードは避けたほうが良いでしょう。
強調スニペット表示を狙うなら「銭湯 温泉 違い」などのKnowクエリや「DAZN 登録」などのDoクエリでコンテンツを作成するのがおすすめです。
SEOキーワード選定のやり方・コツとは?初心者に役立つ便利ツールも紹介
対策キーワードに対して簡潔な回答をする
強調スニペットは、そもそもユーザーの疑問に対して簡潔な回答を表示するものです。
そのため、長く回りくどい説明よりも、簡潔な回答をしているコンテンツの方が採用されやすくなります。
文字数の目安としては、100文字〜200文字程度です。
例えば「リライトとは」というキーワードで強調スニペット表示を狙うとします。
このキーワードに対しては「リライトとはすでに公開されたコンテンツを改善し検索上位を目指す施策」のように簡潔で明確な定義を記述することが大切です。
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Googleのポリシーに準拠する
強調スニペットに表示させる基準として、Googleがポリシーを公開しています。
強調スニペットに対するGoogleのポリシーは以下の通りです。
- 危険なコンテンツ
- 不正行為
- ハラスメント コンテンツ
- ヘイト コンテンツ
- 操作されたメディア
- 医療のコンテンツ
- 露骨な性的描写を含むコンテンツ
- テロに関するコンテンツ
- 暴力や残虐行為
- 下品な言葉や冒とく的表現
上記のポリシーに違反するコンテンツは、検索アルゴリズムによって自動的に強調スニペットの表示対象外になってしまいます。
Googleのポリシーに準拠することは、強調スニペットに限らずコンテンツ作成を行う上で非常に大切です。
強調スニペットを非表示にする方法
強調スニペットをあえて非表示にするメリットはないですが、何かしらの理由で非表示にしたいケースもあるでしょう。
ここでは、強調スニペットを非表示にする方法をご紹介します。
- nosnippetタグを設定
- data-nosnippetタグで非表示にしたいテキストを設定
順番に詳しく見ていきましょう。
nosnippetタグを設定
ページ全体が強調スニペットに表示されないようにするには「nosnippetタグ」を設定します。
Webサイトの<head>タグ内に、以下のメタタグを記述します。
<meta name=”robots” content=”nosnippet” />
これで強調スニペットを非表示にできます。
data-nosnippetタグで非表示にしたいテキストを設定
ページ全体ではなく一部だけを非表示にしたい場合は、data-nosnippetタグを設定します。
非表示にしたい部分に、以下のメタタグを記述します。
<span data-nosnippet>強調スニペットに表示させたくない部分</span>
これで一部の強調スニペットを非表示にできます。
なお、<p><span><div>など、数種類のタグで使用可能です。
強調スニペットの注意点
ここでは、強調スニペットの注意点をご紹介します。
- 通常の検索結果に表示されない
- ページの入れ替わりが早い
- 仕様が変わることがある
- ゼロクリックサーチの原因になる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
通常の検索結果に表示されない
強調スニペットに採用される記事は、通常の検索結果からは除外されます。
中には広告ページを嫌がり、上部にある記事のクリックを避ける場合もあります。
その結果、通常の検索結果とは区別されてクリックしてもらえない可能性もあるのです。
「強調スニペット」と「通常の検索結果」の両方にサイトを表示させることはできない点を把握しておきましょう。
ページの入れ替わりが早い
強調スニペットに採用されるページの入れ替わりは非常に早いです。
そのため、一度強調スニペットに採用されたからといって、今後も強調スニペットに表示され続けるとは限りません。
ただ、強調スニペットの採用条件である「ユーザーの疑問に簡潔に回答する」は、強調スニペットに限らず、SEOでも評価されやすいです。
強調スニペットにこだわりすぎず、検索順位で上位表示させることを最優先にコンテンツを作成しましょう。
検索順位を1位に上げる方法とは?順位が決まる仕組みや調べ方も解説
仕様が変わることがある
強調スニペットは近年から使用されている機能であり、定期的にアップデートや仕様変更が行われています。
アップデートが行われると、強調スニペットに採用されやすい記事の特徴が変化する場合があります。
Googleアップデートが行われた際は、アップデート内容を確認して、変更内容に合わせて記事を修正するようにしましょう。
ゼロクリックサーチの原因になる
強調スニペットはユーザーの疑問に対して簡潔に回答するため、ユーザーにとっては強調スニペットの回答だけで疑問が解消される場合があります。
一切記事をクリックされないため「ゼロクリックサーチ」とも呼ばれています。
ゼロクリックサーチは、ユーザーからすると効率的に情報収集できるメリットがあります。
一方、サイト運営者にとっては、クリック率を下げるというデメリットにもなってしまいます。
ちなみに海外のWebマーケティング企業「SparkToroの調査」によると、2020年のゼロクリックサーチは、全体の64.82%%にも上ったようです。
つまり、Google検索を利用しているユーザーの2/3は記事をクリックせずに、強調スニペットだけで疑問が解決できているのです。
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